
唯一無二の世界観を持つ、アルゼンチン・ブエノスアイレス発祥の香水ブランド「フエギア 1833(FUEGUIA 1833)」。2015年の日本上陸後、「サロン ド パルファン 2022」でトップの売り上げを記録するなど、国内でも着実にその支持を広げています。
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香水ブランド徹底解説と題した今回の記事では、ブランドの基礎知識、独自リサーチした人気の香り、店舗スタッフことギャラリストに聞いた商品の選び方のコツの3軸に分けて紹介。数ある香水ブランドの中でも際立って多くの香りを生み出し、新たなファンを開拓し続けるフエギア 1833のリアルな輪郭を浮き彫りにします。
フエギア1833
超基礎編:植物学者が創設した香水ブランド「フエギア1833」

Image by: FUEGUIA 1833
ブランドは2010年、アルゼンチン出身で植物学者でもあるジュリアン・ベデル(Julian Bedel)が創業。ブランドのインスピレーション源となったのは同氏が生まれ育った南米の大地です。そこに息づく植物の生命力と多様な芳香に五感を働かせ、自然と人々に根付く物語や記憶を見出し、アート作品のように一つの香水を生み出しています。
1833は何の数字? ブランド名の由来は、ひとりの少女の物語
多くの人が気になるであろう「フエギア 1833」の意味。実はこれは実在した歴史上の人物とその背景に由来しています。まず、「フエギア」は“世界の果て”として知られる南米の最南端諸島「ティエラ・デル・フエゴ」の先住民族の少女、フエギア・バスケットから名付けられました。
19世紀、英国の司令官ロバート・フィッツロイ(Robert FitzRoy)によって誘拐された彼女は、数年の時を経て故郷に戻るものの、長年の不在を理由に家族から勘当されてしまいます。そして1833年は、チャールズ・ダーウィン(Charles Darwin)が乗船していたビーグル号の航海と深く結びつく年でもあります。
ではなぜ「フエギア」と「1833」をブランド名に冠したのか。後に「種の起源」を執筆する若きダーウィンの「ビーグル号航海記」にも登場するこの少女の物語は、帝国主義時代の複雑な側面を象徴するものとしてベデルに深いインスピレーションを与えました。
ベデルが考えたのは、帝国主義によって歴史の影に追いやられた先住民たちこそが、南米の雄大な自然と深く共生してきた存在であり、その土地に宿る記憶や感性の継承者であるということ。彼にとって、南米の手つかずの自然や風景は、尽きることのない刺激の源です。
だからこそ、「フエギア」と「1833」という名前をブランドに掲げることは、単なる歴史的引用ではありません。それは、忘れ去られてはならない歴史を記憶し続けるための象徴であると同時に、南米の自然、芸術、音楽、文化、そしてそこに生きる人々への深い敬意を表しているのです。
“芸術脳”が刷り込まれた調香師

創設者兼CEOのジュリアン・べデル氏
Image by: FUEGUIA 1833
ジュリアン・ベデルは創設者でもあり、調香も手掛けています。ベデルの調香は世界中を飛び回り、植物原料の調査・研究を行うことから始まります。彼の感性に触れた植物を自社のラボで蒸留した後、製品を開発し、香水のストーリーを設計するまで全てを行なっています。ここまでの流れを見ると1本1本に膨大な時間を掛けているように感じますが、ベデルがこれまでに作り出した香水は130種類を優に超えます。
まさに天性の表現者とも言えるベデルは、幼いころから想像のアウトプットがごく自然な環境で育ちました。彫刻家・画家・写真家・建築家として活躍した父、作家・詩人・法律家・アートコレクターでもあった祖父など芸術一家に生まれ、香水作り以前はバイオリンを作っていたと言います。今でも弦楽器を手掛けることがあり、フエギア1833の麻布台、大阪の店舗では彼が作ったギターがあります。
そんな彼のバックグラウンドが感じられるのがブランドの香りのノート。一般的な香水は、トップ、ミドル、ラストと時系列で香りの広がりを位置付けているのに対し、フエギア 1833では、香りをトニックノート、ドミナントノート、サブドミナントノートと、音楽のコード(和音)のように捉えています。これは、「最初に強く香るもの」「最後まで残るもの」と上下関係で分けるのではなく、それぞれの香りが同じように重要な存在として調和し合っている、という考え方です。
天然植物原料にこだわって生まれる、作品としての香水

Image by: FUEGUIA 1833
べデルの調査旅行は自らその土地に足を踏み入れ、希少な天然植物が根を張る地域の自然環境から入念に調査を開始、研究を重ねていきます。これまで香水の原料として選ばれることがなかった植物も含め、世界各地の原料を追い求めることで、他ブランドとは差別化されたエキゾチックかつ多種多様な香りを生み出しています。
この精神のもと、広大な農園「フエギア1833 ボタニー」をウルグアイに設立しています。その膨大な敷地面積は、なんと東京ドーム約4.3個分にも及ぶのだとか。100種類以上の南米固有の芳香性植物を持続可能な方法で栽培・蒸留し、研究施設でもあるボタニーは、べデルがクリエイションのためにしばらく滞在することもあるという重要な拠点です。
さらにミラノにあるラボでは、原料の抽出からボトリングまで一貫して自社で手掛ける「垂直統合型」を採用するほど、香水を作り上げるまでの工程を自分たちの手元で行うことにこだわるフエギア1833。それは、植物を単なる研究素材として捉えるのではなく、植物が持つ素質や魂を引き出し、香りによって新たな物語の扉を開くことを目指しているからこそたどり着く、べデルなりの答えなのです。




フエギア1833 ボタニー
Image by: FUEGUIA 1833
まるでワイン! マニア心をくすぐるエディション表記

エディション表記
Image by: FUEGUIA 1833
ボトルに目を凝らすと、まるで古い書物のようなローマ数字で「エディション」が刻まれています。実はこれ、「その香水がいつ作られたか」を示す製造時期の刻印。 「えっ、香水っていつも同じ香りでしょ?」と思うかもしれませんが、フエギア1833の答えは「NO」です。それは、植物を採取した季節や気候、その年の自然環境によって、わずかな香りのゆらぎやニュアンスの違いが生まれるから。さらに全ての製品は入手可能な植物原料を厳選しているため、シリアルナンバーが入った限定版です。あなたが手にするその香りは、植物たちがその瞬間にだけ放った奇跡。まさに、一点モノのヴィンテージワインのような存在なのです。
脅威の130種類以上から厳選! フエギア1833の世界観を象徴する香り/オリジナルチャート
香水の着想源となるのは、文化、人物、土地、歴史と多岐に渡ります。尽きることのないべデルの探究心から生まれた香りは、すでに130種類以上! 店舗に行くたびにお気に入りの香水を見つけてハマってしまう感覚も納得の豊富さです。希少な植物原料から生まれる香水はタイミング次第で欠品になる場合もしばしば。 週替わりで在庫状況が変動するため、お目当ての香りをチェックしたいときは、公式X「Fueguia 1833 Japan」の最新情報を確認するか、店舗へ問い合わせを入れるのが賢明です。
決してひとくくりにはできないフエギア1833の香水の中から、FASHIONSNAPが独自リサーチによって手に取られやすい香りを断定。清潔感のあるクリアな香りから植物由来らしい知的なウッディ、奥行きのある甘美な香りまで、ブランドの世界観を代表する12の香りをチャートとともに紹介します。

※編集部調べ
01「アグア マグノリアーナ(Agua Magnoliana)」

100mL 5万8300円
Image by: FUEGUIA 1833
- 発売年:2010年
- コレクション:リンネオ
- 香りのタイプ:フローラル
軽やかでみずみずしいマグノリアを軸に添え、ペティリビの樹木のウッディが重なり合う上品かつ繊細なフレッシュフローラルの香りは、シャワー後の肌や日差しでカラッと乾いたリネンのようなクリーンさが漂います。
02「ムスカラ フェロ ジェイ(Muskara Phero J.)」

100mL 5万8300円
Image by: FUEGUIA 1833
- 発売年:2016年
- コレクション:ムスカラ
- 香りのタイプ:ムスク
ノーベル医学生理学賞を受賞した論文に刺激を受けて生まれたムスカラ フェロ ジェイは“アンチパフューム”をコンセプトに掲げ、分子レベルで香りを追求しています。身にまとうことで肌の香りの揮発を誘い、その人自身の香りを演出することから「香りのない香水」「フェロモンを模した香り」とも称されます。
03「ダーウィン(Darwin)」

100mL 5万7200円
Image by: FUEGUIA 1833
- 発売年:2010年
- コレクション:ペルソナヘス
- 香りのタイプ:ウッディ
実在した偉人、探検家、科学者、詩人などが着想源となっている「ペルソナヘス」コレクションのひとつ。進化論を提唱したチャールズ・ダーウィン(Charles Darwin)のパタゴニア探検に思いを馳せて完成したのは、グレープフルーツが優しく弾けた後に、古びた本棚を想起させるシダーウッド、ベチバーの静謐(せいひつ)な土の香りと溶け合う、気高いウッディノート。
04「ニューヨーク(New York)」

100mL 8万1400円
Image by: FUEGUIA 1833
- 発売年:2023年
- コレクション:デスティノス
- 香りのタイプ:ウッディ
場所や風景にテーマにした「デスティノス」コレクションに属するニューヨークは、ファッションデザイナーのガブリエラ・ハースト(Gabriela Hearst)とのコラボレーションによって限定販売され、のちに定番化しました。世界の中心的都市であるニューヨークの多様性を、ウッドと甘美なフローラルのレイヤードをタバコとパチュリ、パロサントといったスモーキーさで包み、熟成したハーブで重厚感を与えた芳香で表現しています。
05「タイス(Thays)」

100mL 5万7200円
Image by: FUEGUIA 1833
- 発売年:2010年
- コレクション:ペルソナヘス
- 香りのタイプ:グリーン
アルゼンチンの自然に魅せられて生涯を過ごすことになったフランスの造園家ジュール・シャルル・タイス(Jules Charles Thays)へのオマージュ作品。マテ茶の茶葉のような、苦味を含んだ爽やかなグリーンノートから始まり、水辺を彩るキンモクセイの軽やかな甘さが溶け合い、優しいムスクで余韻を残す香りは、タイスが手がけた庭園を散策しているかのような気分へと誘います。
06「ラ カウティーバ(La Cautiva)」

100mL 5万8300円
Image by: FUEGUIA 1833
- 発売年:2010年
- コレクション:ペルソナヘス
- 香りのタイプ:グルマン
アルゼンチンの国家領土を形成する上で語り継がれる“囚われた女性”を意味する“ラ・カウティーバ”が物語の出発点。知的なヴェールをまとったベリー系の甘酸っぱさとクリーミーなバニラを清潔感のあるムスクがまとめ上げ、奥行きを加えています。
07「アルマ(Alma)」

100mL 6万3800円
Image by: FUEGUIA 1833
- 発売年:2019年
- コレクション:デスティノス
- 香りのタイプ:フローラル
スペイン・バレアレス諸島に位置する「マオー=マオン島」を舞台にしたアルマ。みずみずしくクリアなジャスミン・デル・パイスとマオン産カモミール、島の品種であるローズマリー、メリージョを取り入れ、青春からインスパイアされたアロマティックな香りを描き出します。世界最大級のアートギャラリー、ハウザーアンドワース(Hauser& Wirth)とのコラボ第3弾です。
08「ミロンガ べルデ(Milonge Verde)」

100mL 7万2600円
Image by: FUEGUIA 1833
- 発売年:2022年
- コレクション:アルモニアス
- 香りのタイプ:グリーン
アルガロボ(マメ科の樹木)が香りの土台を整える、落ち着きのあるウッディノートを中心に、煙の気配を感じるようなスモーキーさが漂います。森で拾い集めた葉を炎に投げ込みながら煙を浴びて舞い踊る、カントリーサイドの夜を想起させる香りです。
09「アマリア(Amalia)」

100mL 5万6100円
Image by: FUEGUIA 1833
- 発売年:2010年
- コレクション:ペルソナヘス
- 香りのタイプ:フローラル
エレガントなムードを演出する明快な甘さと青みニュアンスを含んだ荒削りな野生味、ジャスミンの二面性を描きながら、シスタスの温かさなどと重なり合うことで、古典的なフローラルノートでもあるジャスミンの新たな魅力を開花させています。
10「ノクトゥルナ(Nocturna)」

100mL 4万700円
Image by: FUEGUIA 1833
- 発売年:2024年
- コレクション:ペルソナヘス
- 香りのタイプ:アンバー
ウッディなパチョリをベースに、アンバーのムスキーな芳香がエレガントさを讃え、バニラオーキッドの発酵過程から生まれる甘美さがプレイフルなエッセンスを加える一作。ミラノの静かな夜の中で感じた、18世紀から19世紀に躍動したファッション・デザインの中心地としての、華麗な歴史と今に息づく洗練された空気感を表現しています。
11「ドゥラスノ(Durazno)」

100mL 5万8300円
Image by: FUEGUIA 1833
- 発売年:2026年
- コレクション:アルキミア
- 香りのタイプ:フローラル
アジアの茶文化からインスピレーションを得て生まれた香りは、ピーチリーフ、ポメロフラワー、ハニーサックルを軸にして、桃茶と花が香りへと姿を変える様子を表現。時間の経過とともにカルダモン、グアバ、ジャスミンなどが姿を現し、溶け込むように調和します。
12「コモレビ(Komorebi)」

100mL 5万6100円
Image by: FUEGUIA 1833
- 発売年:2016年
- コレクション:リテラトゥーラ
- 香りのタイプ:フローラル
日本語が作品名となっているコモレビは、まさに木々の隙間からこぼれ落ちる陽光を表現した1作。湿度を含んだ中で広がる桜の香りをイメージし、軽やかなムスク、フレッシュなグリーンを包み込むようにアンバーが現れると、木漏れ日の中に優しい陽射しが差し込む情景が浮かびます。
ペルフーメ(香水)のサイズ展開と価格帯は?
アイテムの核となる香水は、3つのサイズを取り扱っています。長く使いたいお気に入りの香りは100mL、気分によって使い分けたい香りは30mL、試してみたい新たな香りは5mLなど、用途に合わせて選んでみて。5mLサイズは2026年5月現在、限られた香りをオンラインのみで展開。また、麻布台の店舗では、ウッドボックス入りの2本セットを販売しています。
価格帯:100mL 3万9600円~、30mL 1万9800円~、5mL 3630円~
知っておくべきこだわりの製品
実はフエギア1833にはペルフーメ以外にもマニアがたどり着くさまざまな製品が存在します。それが、アルコールなどの溶剤を使用せずに作られたプーラエセンシアや香りを通じて空間の再構築を目指すホームコレクションのフエギア カーサなど、ブランドにさらなる奥行きを加えるアイテムたち。ライフスタイルに沿った選び方のコツと価格帯を紹介します。







プーラエセンシア
Image by: FUEGUIA 1833
- プーラエセンシア
香水を手掛ける上で最も原始的な手法にインスプレーションを受けて完成したコレクションは、アルコール等の溶剤を使用せず、香料原料100%のピュアな状態を実現しています。スプレーではなく、1滴を首筋や手首などに丁寧に付けるだけで、濃厚で力強い香りを感じることが可能。アルコールが使用されていない分、香りが空間へと揮発しづらく、よりパーソナルな香りのまとい方を長時間楽しみたい人におすすめです。
価格帯:8mL 4万2900円〜 - ビタコラ デ コンポジション
香りの重ねづけによって、ブランドの世界観を深く感じ取りたい、香りの可能性を広げたい人におすすめなのが、5mLサイズ数本がセットになったコレクション。多層的であるフエギア1833の香りが重なり合うことで生まれる相互作用は、知っていたはずの香りの新たな一面に出合うことも。
価格帯:(2本セット〜)7260円〜
麻布台ギャラリーに併設する「コンポジション ライブラリー」では好きな香りを2種選んで組み合わせることができます。数量や取り扱い店舗が限定のものも含まれるため、購入前には確認が必要です。 - ウード オブ ザ ワールド
“嗅覚を通して大地と神を結びつけたい”という果てしない衝動と、世界でもっとも希少な香料のひとつであるウード(沈香)にリスペクトを込めたコレクション。伝統的な産地であるアッサム、カンボジア、タイ、マレーシアに加え、南米やニューカレドニアなど、これまで探求されてこなかった土地にまで視野を広げながら、ベデルがウードの新たな可能性を表現しています。全てに肌本来の魅力を引き出しながらウードエッセンスと調和する「ムスカラ フェロ ジェイ」をベースに取り入れ、それぞれの土地、菌類、気候、時間が生み出す個性を香りにしています。 - 価格帯:30mL 6万6000円、100mL 11万8800円
- ヴィンテージ カーブ
完成したパフュームの製造ロットから約15%を保管し、5年以上の月日によって原材料分子が熟成。まるでワインのように香りへまろやかさと深みを加えることで、嗅覚探求に対して新たな扉を開くコレクション。2026年5月の段階では、麻布台と大阪の店舗限定で取り扱われています。
価格帯:100mL 12万1000円 - フエギア カーサ
生活空間の中で、記憶やアイデンティティに対する理解を深めるために生まれた独自のホームコレクション。香りを広がりを計算して多様な天然植物原料を最高濃度で取り入れたディフューザー「ディフソール デ プーラ エセンシア」、伝統的なガラスキャンドルの「ヴェラ」、厳選した香料で構成したプーラ エッセンシアに 、45種の薬用植物エキスとオーガニックエタノールを組み合わせたルームスプレー「ペルフーメ デ アンビエンテ」がラインナップします。空間でフエギア1833の香りを楽しみたい人へ。
価格帯:ディフソール デ プーラ エセンシア 100mL 2万2000円
ヴェラ 200g 1万9800円
ペルフーメ デ アンビエンテ 200mL 1万7600円
特殊な店舗のあり方、フエギア1833の「ギャラリー」と「ギャラリスト」

日本1号店となった六本木ギャラリー
Image by: FUEGUIA 1833
フエギア1833では店舗を「ギャラリー」、スタッフを「ギャラリスト」と呼びます。それは、香りの一つひとつが作品として生み出されている経緯からくるもの。フエギア1833の空間は、香りを通して感覚や記憶、感情と向き合うための“体験空間”として設計されており、現在日本には、六本木、銀座、麻布台、大阪の4ヶ所にギャラリーが存在しています。
ギャラリー内では、照明を暗めに設定し、光で照らし出されたペルフーメがアート作品のように並びます。さらにフエギア1833の香水を熟知したギャラリストたちが、香料、ストーリー、おすすめのコンポジション(重ねづけ)などを丁寧に語り伝えてくれます。
また、ツリーハウスをイメージした麻布台ギャラリーには世界で唯一のバーを併設。香りと味覚を共鳴させるコンポジションカクテルを通して、ブランドの世界観を堪能できます。


麻布台ギャラリー
Image by: FUEGUIA 1833
初心者でも大丈夫! ギャラリストが教える、香りの出会い方とコンポジション
異なる香りの重ねづけ=コンポジションは、香水の新たな一面を見つけることができる楽しみ方。フエギア1833では、自身の感覚やアイデンティティを自由に表現する方法として、ギャラリストが日頃からこの楽しみ方を幅広く提案しています。
上級者の嗜み(たしなみ)に感じるかもしれませんが、香りを伝える能力に長けたギャラリストたちに導いてもらえれば難しいことではありません。ブランドのジャパン トレーナーを務める春薗美樹さんに、求める香りに出会い方とコンポジションのコツを伺いました。
春薗美樹さん(フエギア1833 ジャパン トレーナー)
日本上陸当初に六本木ギャラリーのマネージャーを務める。ブランドや香水への知識はもちろん、香りを伝える上でのワードセンスの美しさにも定評がある。
フエギア1833には130種類以上の香りがあります。初めてギャラリーを訪れた際に、自分が求めるものに辿り着くためのヒントはありますか?
ライター
春薗美樹さん
ギャラリストに対して、「どのような自分でありたいか」「どのような気分でまといたいか」といったイメージを、できるだけ具体的にお伝えいただくことをおすすめしています。「艶やかでうるおいがあり、生命力を感じさせるような香り」「まとった瞬間に心がふわっと弾むような軽やかさ」といった感覚的な表現でも問題ありません
具体的な香料を知らなくても大丈夫なんですね! ちなみに、コンポジションは初心者でも取り入れられるものでしょうか? 挑戦しやすい組み合わせがあれば、いくつか教えてください
ライター
春薗美樹さん
1つ目は「アグア マグノリアーナ×ムスカラ カカオ」です。王道のフローラルにカカオを重ねることで、美味しいスイーツのような香りへと変化します。変化が明確に感じられるため、コンポジションの楽しさを体験しやすい組み合わせです。次に「ドゥラスノ×タゴール」。どちらの香りにもカルダモンやアンブレットシードといった共通の要素が含まれており、自然と調和しやすい組み合わせです。共通原料を軸にしたコンポジションは、まとまりのある仕上がりになりやすく、初めての方でも挑戦しやすいのが特徴です。最後に「ウエムル×ビーグル」です。キリッとシャープなウッディには、ムスクをベースに選ぶことで、全体に丸みが生まれ、より色っぽくまとうことができるコンポジションになります
どれも魅力的に感じます。ギャラリストの方はどのようにコンポジションを導き出しているのでしょうか?
ライター
春薗美樹さん
まず、その日の気分や「なりたいイメージ」を起点に主役となる香りを決め、そこにどのような要素を加えたいかを考えながら組み合わせを導き出しています。例えば、クールなウッディをまといたいけれど、かっこよすぎず、ムスクをベースにしてまろやかさを加える。甘い香りの気分だけど、あえてスパイスを加えることで印象に変化を持たせたりと、どこか“料理するような感覚”に近いかもしれません
自分で挑戦するときのコツはありますか?
ライター
春薗美樹さん
あえて異なる要素を組み合わせることをおすすめします。系統が近いもの同士をコンポジションすると差が繊細なため「ウッディとフローラル」「ウェットとドライ」「甘さとスパイス」といった対比を意識することで、よりユニークで奥行きのあるコンポジションが生まれやすくなります。また、コンポジションは、気に入って購入したものの出番が少なくなっているパフュームに新たな魅力を与える方法でもあります。ギャラリストにご相談いただくことで、新たな楽しみ方をご提案できると思います
ギャラリーで感じた圧倒的な世界観

ライターが訪れた銀座ギャラリー
Image by: FUEGUIA 1833
休日の午後、ライターが銀座ギャラリーを訪れると入場制限がかかるほどの盛況ぶり。香り迷子を覚悟して訪れたものの、ギャラリストの方の丁寧かつ的を得たプレゼンで無事に自分にフィットする香りに出合うことができました。圧倒的なクリエイティブから生み出される世界観と多彩な香水の種類も去ることながら、香りという共通言語で語り合うことができるギャラリーという場とギャラリストの存在もフエギア1833の魅力のひとつなのだと実感。自身のコンディションやマインドによって好みに変化が現れるという香り。次に訪れた際はきっとまた新たな出合いがあるのだろうと、見事に沼にハマって帰路につきました。
※価格はすべて2026年5月現在
最終更新日:
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