Fashion インタビュー・対談

【インタビュー】EXILEや三代目JSBが所属、世界を目指すLDHのアパレル部門を支える小川哲史

LDH apparel 小川哲史社長
LDH apparel 小川哲史社長

 「中目黒に行列があったらそれはLDH」、EXILEや三代目 J Soul Brothersを筆頭に人気アーティストを抱える「LDH」が手掛けるアパレル部門が好調だ。衣装デザインなどのステージファッションのイメージが強い同社だが、「24カラッツ(24karats)」「J.S.B.」などのアパレルブランドがじわりと一般層にも浸透しだしている。今回、これまでほとんど表に出ることがなかった同社のアパレル事業を統括するLDH apparelの小川哲史社長にインタビューを敢行。巨大エンターテインメント企業が仕掛けるアパレルの狙いは?

 

ダンスから目覚めたファッション愛

―1978年生まれの小川さんは、裏原宿系をはじめストリート発祥のファッションが全盛期だった世代ですね。

小川哲史社長(以下、小川):もともとはダンスが好きで、EXILEのHIROさんも所属していたZOOに憧れて中学校2年生の頃に始めました。高校生になってからは地元で「ダンスが上手い」と話題だったEXILEのMATSUさんやUSAさん、MAKIDAIさんがいたグループと知り合ってダンスを教えてもらって、後輩チームの一つとして活動していました。なので僕は、HIROさん達に憧れていくうちにヒップホップカルチャーが好きになって、その流れでファッションにも目覚めた感じですね。

―ファッションではなく建築の専門学校に進んだ理由は?

小川:本当は文化服装学院に行きたかったんですよ。でも、親に「資格がとれない」という理由で反対されて。国家資格があってデザインができるところだと、建築しか思い当たらなかったんです。そのまま建築関係の会社に就職したんですけど面白いと思えなくて、半年ほどで辞めることになってしまいました。

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―決断が早いですね。その後は何をされていたんですか?

小川:グラフィックデザインを勉強したかったので、給料でMacを買って専門学校に通いました。映像もやってみたかったので2Dコースを専攻していたのですが、卒業制作で3Dのショートアニメを独学で作ったら最優秀賞を受賞して。審査員だった先生の紹介で恵比寿のデザイン事務所で働くことになったんですが、そこの社長と喧嘩してしまって、2ヶ月くらいで辞めてしまったんです。

―紆余曲折があったんですね。

小川:その頃、クラブで某デザイナーズブランドのMDをされていた方と知り合って、ファッションとの繋がりはそこからですね。持ち歩いていたポートフォリオを見せたら気に入ってもらえて、Tシャツや展示会のDMなどのグラフィックデザインを頼まれるようになりました。ただ収入は安定していなくて、僕が作ったTシャツが1,000枚くらい売れた時は高額のギャラが貰えても、仕事が無い時は月収0円。食べていくために、クラブのフライヤーのデザインや他の仕事を探して掛け持ちしていました。

―フリーのアーティストは収入を安定させるのが難しいですよね。

小川:なので、ある程度の実績を出せるようになってからはブランドと正式に契約して働きました。先輩のノリくん(DJ DARUMA)が「ロックスター(ROC STAR)」というブランドを立ち上げる時にイメージムービーを手伝ったり。専門の学校を出てない人たちでもブランドを始めていた時代だったんですよ。

―1990年代〜2000年代前半はインディーズブランドが台頭した時代です。

小川:僕は自分で企画を立てて、パタンナーやデザイナーにプレゼンをしました。最初の反応は微妙(笑)。でも「1回作ってみたら」と言ってもらえたので立体裁断のデニムとウィンドブレーカーを作ったら、まあまあ売れたんです。それからは、そのブランドのカジュアルラインを作らせてもらえる型数が少しずつ増えていって、3年ほど携わりました。デザイナー本人とも関わるようになって、デザイン画などを見せて頂くうちに「デザイナーになりたい」という気持ちが強くなりました。

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―そこから服作りの方にシフトしていったんですね。

その後は、先輩がトミーヒルフィガージャパンの取締役になったのをきっかけに、ヤングライン「トミー(TOMMY)を立ち上げるタイミングで打診を頂いて、デザイナーを引き受けることになりました。初年度は売上が厳しかったのですが、3年で20億円、その後は絶頂期で50〜60億円は行きましたね。26歳から30歳まで、4年間ほど経験しました。

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