
ルイ・ヴィトン 2026年クルーズコレクション
Image by: LOUIS VUITTON
南フランスの城壁に囲まれた小さな町アヴィニョン。その北部に位置する歴史的な宮殿パレ・デ・パプ(アヴィニョン教皇庁)が、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」2026年クルーズコレクションの舞台となった。かつてローマ教皇庁が移されたこの地は、周辺の遺跡とともにユネスコ世界遺産に登録されており、宮殿内でのファッションショー開催は初の試み。中世から現代にタイムトリップしたかのような華やかで力強いスタイルが、神聖なムードに満ちたゴシック建築と呼応した。
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旅と建築がクルーズコレクションに
ルイ・ヴィトンのクルーズコレクションは、ウィメンズ アーティスティック・ディレクターのニコラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquiere)が掲げる「旅の真髄(こころ)」を、世界各地の象徴的な建築にて体現するもの。過去にはブラジルのニテロイ現代美術館、アメリカのソーク研究所、イタリアのイゾラ・ベッラ、そして滋賀県のMIHO MUSEUMなどでランウェイショーを開催。いずれもジェスキエール自身が現地を訪れ、インスピレーションを得た地を選んできた。
アヴィニョン教皇庁の中庭で光のランウェイ
今回のショー会場となったアヴィニョンのパレ・デ・パプは、世界最大級の中世ゴシック様式の宮殿。1309年から1377年までローマ教皇庁が移された場所で、床面積は1万5000平方メートルにおよぶ。現在ではアヴィニョン演劇祭や現代美術の展覧会など、文化イベントの舞台にもなっている。

パレ・デ・パプ(アヴィニョン教皇庁)
Image by: LOUIS VUITTON
ショーの当日はまず、敷地内の庭園でカクテルパーティーを開催。その後、ゲストは迷路のような宮殿内を経て「クール・ドノール」と呼ばれる中庭へ誘導された。無垢材とカーディナルレッドのベルベットで作られた椅子と、光る床のランウェイ、そして中庭の片側には数百におよぶ空席スタンドが並ぶ。ショーが幕を開けると、そのスタンド席もステージの一部に。スポットライトを浴びながら、中世の宮殿建築を背にモデルたちが登場した。

Image by: LOUIS VUITTON

Image by: LOUIS VUITTON
中世から現代へ 歴史劇のキャストたち
2026年クルーズコレクションは、中世の騎士を思わせるスパングル装飾のミニドレスからスタート。色鮮やかな鎧のような輝きを放った。続いて、マント風に仕立てたAラインのコートドレスや、ジャカードにパールやスパングル、チェーンを配したミニドレスに、ボリュームのあるレザーブーツを合わせたスタイルのモデルが、風を切って力強いウォーキングを見せた。




ジェスキエールらしい構築的なシルエットも健在。ラメニットやレースをふんだんに用いたロングドレス、金銀の織り糸が映えるテーラードジャケット、ホログラム調のパンツルック、コンパクトなレザーブルゾンやセットアップなど、光沢を主役にしたワードローブがドラマティックに展開された。






終盤は、ゴシック調の立体的ラッフルが肩や腰まわりを飾り、ボウブラウスやシルバーのフリンジ、華やかなペイズリー織りが貴族の装いを彷彿とさせる。
オープントゥのブーツにはミラーやビーズ刺繍が施され、司教冠(ミトラ)風ハット、アンティーク調のメタリックバッグ、木製バングルやバッグなどアクセサリーも見どころとなった。




フィナーレでは、スタンド席に座った全モデルがスポットライトを浴び、観客席とステージが逆転する演出に。壮大な歴史劇のキャストたちが、ショーを華麗に締めくくった。
各国から集うゲストが体験した"旅の真髄"
会場には各国から約450人のゲストが招かれ、顧客やプレス、セレブリティが一堂に会した。エマ・ストーン、フィリックス(Stray Kids)、アリシア・ヴィキャンデル、チョン・ホヨン、ウラッサヤー・セパーバン、クロエ・グレース・モレッツ、ジングル・ワンらが来場。日本からはアンバサダーの広瀬すず、穂志もえか、中田英寿らが参加した。
「歴史と重厚感のある石造りのアヴィニョン教皇庁の中でのショーは、想像を遥かに超える世界観。日常から離れて幸福感に満たされました」と語った広瀬すずは、アシンメトリーのコートドレスや、カラフルなニットのルックなどが印象に残ったという。











広瀬すず
またゲストたちは、アヴィニョンでのショーのみならず、アルルの文化複合施設や美術館、カマルグやカシの自然と美しい景色、地元料理なども堪能。プロヴァンス地方の文化とともに、メゾンが讃える「旅の真髄」を存分に味わった。
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