ADVERTISING

【令和のマストバイヴィンテージ】今買っておくべき名品は? vol.100 リーバイス 501XX編

ベン デイビス ゴリラカットフリスコパンツ

Image by: FASHIONSNAP

ベン デイビス ゴリラカットフリスコパンツ

Image by: FASHIONSNAP

ベン デイビス ゴリラカットフリスコパンツ

Image by: FASHIONSNAP

 歴史的な背景を持つ、ヴィンテージ古着。製造された年代が古いものや希少性が高いものが一般的に珍重されていますが、ヴィンテージの楽しみ方はそれだけではありません。この連載では、さまざまな視点でヴィンテージ古着の楽しみ方が味わえるアイテムを、国内最大規模のヴィンテージの祭典を主催するVCM代表 十倍直昭が「令和のマストバイヴィンテージ」として毎週金曜日に紹介。第100回は「リーバイス(Levi’s)」501XX編。

ADVERTISING

原点にして頂点、501という絶対的な存在

 ついにこの連載も100回目を迎えました。記念すべき節目を飾るヴィンテージは、全てのジーンズの原点であり、今なお多くの人々を魅了し続ける不朽のマスターピースである「501XX」しかないでしょう。

 ジーンズは、1848年にサンフランシスコで金が発見されたことから起こったゴールドラッシュをきっかけにして生まれました。一攫千金を夢見て全米、全世界から集まった労働者たちの重労働に耐えるために、リーバイスの創業者であるリーヴァイ・ストラウス(Levi Strauss)と仕立て屋のジェイコブ・デイヴィス(Jacob Davis)が、1872年にジーンズの原型となるリベット付きの作業パンツを作り、その後1897年頃に501という品番が付けられました。XXは「ダブルエックス」と読み、それが何を表しているかについては「EXTRA EXCEED(非常に優れている)」や「EXTRA HEAVY(特に厚い)」など諸説ありますが、これまでリーバイス社が公式で言及したことはないようです。

 501XXには様々な魅力がありますが、最初に挙げたいのが色落ちです。僕はどの年代、どんなブランドのジーンズも大好きですが、ヴィンテージの501XXにしか生まれない色落ちは、確実に存在します。当時の生地が持つ独特の“縦落ち”を再現することは至難の業でしょう。特に古い年代の501XXは、インディゴの色に深みがあるんです。“どす黒い”と表現されるくらい独特の色味なので、穿き込んで色落ちした時の表情も、荒々しく力強いものになります。

 また、ジャストサイズで穿いても、サイズを上げ下げして穿いても大きく形が崩れることがない、王道のストレートシルエットも特筆すべきポイント。実は、501はその時代に合わせて微妙にシルエットを変更しているんですが、これほどまでに老若男女を問わずどんな人にもマッチするシルエットのパンツは、他にはないと思います。

501は最も流通量が多く市場価格の幅も広いジーンズ

 そんな501XXのなかで、僕が特に気に入っているのが、1947年に製造された通称“47年モデル”です。第二次世界大戦による物資統制下で作られた通称“大戦モデル”は、ディテールが簡略化されていたり縫製にばらつきがあったりと特殊な仕様の個体が多いのですが、47年モデルが生まれてから今に至るまで、501の仕様やデザインは大きく変わっていません。

 501XXには、年代ごとに細かなディティールの違いが存在しています。例えば、バックポケットの裏側にあしらわれた隠しリベット。古い年代のレザーパッチモデルでは銅製(カッパー)のリベットが使われていますが、1960年代頃から登場する紙パッチモデルでは銀色のアルミリベットに変更されています。

 47年モデルにはバックポケット横の赤いタブの片面だけに「LEVI'S」の文字があしらわれている「片面タブ」が採用されていたり、1950年代中頃から60年代前半まではベルトループが中心から少しずらされた場所に取り付けられている「オフセット」仕様になっているなど、その時代ごとの特徴があるんです。

 多くのヴィンテージと同様に、501XXも基本的に古ければ古いほど、市場での価値が高くなります。ですが、最近は古さだけでなくヒゲやハチノス、フェードなど、その個体にしかない表情がより重視されるようになってきました。

 501XXは全てのヴィンテージファンが憧れると言っても過言ではない人気モデルなので、当然市場価格はかなりのもの。とはいえ、値段が高ければ高いほど良いジーンズであるという訳ではありません。厳密な統計データが存在するわけではありませんが、501が単一モデルで世界で最も多く製造されたジーンズであることはまず間違いはないので、最も流通量が多く、市場価格の幅も広いジーンズであるとも言えるでしょう。新旧を問わず製造された年代や国によってそれぞれ興味深い特徴がありますし、数千万円でも数千円でもその個体だけが持つ魅力が必ずあるはずです。501は、穿く人のライフスタイルや性格を映し出します。「これ!」という個体を手に入れたら、リペアしつつ大事に穿き込んで、是非あなただけの一本を育ててください。

編集:山田耕史 語り:十倍直昭

最終更新日:

vol.1 カーハート × ステューシー編
vol.2 キース・ヘリング Tシャツ編
vol.3 エルメス ヘラクレス編
vol.4 リーバイス ギャラクティックウォッシュデニムジャケット編
vol.5 ポロ ラルフ ローレン オープンカラーシャツ編
vol.6 セックス・ピストルズ ポスター編
vol.7 シュプリーム ゴンズジャケット編
vol.8 ソニック・ユースTシャツ編
vol.9 エルメス アクロバット編
vol.10 ナイキ クライマフィット ジャケット 2ndタイプ編
vol.11 カルバン・クライン「オブセッション」Tシャツ編
vol.12 マルタン・マルジェラ ペンキデニムジャケット編
vol.13 J.クルー ツートーンアノラックパーカ編
vol.14 エル・エル・ビーン ボート・アンド・トート編
vol.15 エルメス クレッシェンド編
vol.16 オンブレチェックシャツ編
vol.17 エルメス アレア編
vol.18 スカジャン編
vol.19 カルチャーポスター編
vol.20 エルメス グレンデシャン編
vol.21 アディダス レザートラックスーツ編
vol.22 コム デ ギャルソン オム シャツ編
vol.23 ハーゲンダッツ編
vol.24 エルメス トルサード編
vol.25 フレンチフレーム編
vol.26 ペンドルトン ボードシャツ編
vol.27 BDUブラック357編
vol.28 アニマル柄シャツ編
vol.29 フェードスウェット編
vol.30 モヘアカーディガン編
vol.31 ウエスタンジャケット編
vol.32 リーバイス「後染め」ブラックデニム編
vol.33 エルメス オスモズ編
vol.34 ラングラー デニムジャケット編
vol.35 ASAT トライバルカモフラージュ編
vol.36 リーバイス アクションスラックス編
vol.37 レインボーレイクジャケット編
vol.38 パタゴニア ドリズラージャケット編
vol.39 ポロ ラルフ ローレン レザースイングトップ編
vol.40 L-2Bフライトジャケット編
vol.41 エルメス ブックルセリエ編
vol.42 アメリカ軍ヘリンボーンツイルジャケット編
vol.43 パタゴニア パフボールベスト編
vol.44 リーバイス コーデュロイジャケット編
vol.45 ステットソン ハット編
vol.46 1930〜50sカバーオール編
vol.47 1940〜60sシャンブレーシャツ編
vol.48 プリントネルシャツ編
vol.49 キャントバステム編
vol.50 ポロ ラルフ ローレン キューバシャツ編
vol.51 リーバイス 70505 ビッグE編
vol.52 M-35 デニムプルオーバー編
vol.53 ヒステリックグラマー スカジャン編
vol.54 リー ウエスターナー編
vol.55 リーバイス「先染め」ブラックデニム編
vol.56 エルメス シェーヌダンクルTPM編
vol.57 オールドステューシー Tシャツ編
vol.58 ラルフ ローレン総柄セットアップ編
vol.59 エンポリオ アルマーニ フォトT編
vol.60 ヴァイパールーム Tシャツ編
vol.61 エルメス ヴァンドーム編
vol.62 オールドステューシー 総柄Tシャツ編
vol.63 エルメス キーリング編
vol.64 レノマ マルチポケットジャケット編
vol.65 リーバイス507XX & 507編
vol.66 リーバイス ピケジャケット編
vol.67 リーバイス 501 66 前期編
vol.68 P-44 ダックハンターカモ編
vol.69 VCMマストバイヴィンテージ座談会 vol.1
vol.70 VCMマストバイヴィンテージ座談会 vol.2
vol.71 VCMマストバイヴィンテージ座談会 vol.3
vol.72 VCM VINTAGE MARKET Vol.7のマストバイ 前編 
vol.73 VCM VINTAGE MARKET Vol.7のマストバイ 後編
vol.74 リーバイス デニムウエスタンシャツ編
vol.75 ポロ ラルフ ローレン ファイヤーマンジャケット編
vol.76 パタゴニア グリセード サンダー編
vol.77 ショット ダブルライダース編
vol.78 ノースフェイス ダウンベスト編
vol.79 ラルフ ローレン レザーカーコート編
vol.80 ホロウェイ スタジャン編
vol.81 リー フリスコジーンズ編
vol.82 エル・エル・ビーン MA-1編
vol.83 ヴァンズ 90年代 オールドスクール&スケートハイ編
vol.84 エディー・バウアー レザーダウンジャケット編
vol.85 ユーロリーバイス デニムジャケット編
vol.86 エルメス エロイーズ編
vol.87 ジャングルファティーグジャケット編
vol.88 エルメス リマ編
vol.89 エル・エル・ビーン ダウンベスト編
vol.90 リー 91-B編
vol.91 ブラウンズビーチジャケット ベスト編
vol.92 エルメス シェーヌダンクル トレセ編
vol.93 VCM VINTAGE MARKET Vol.8のマストバイ 前編
vol.94 VCM VINTAGE MARKET Vol.8のマストバイ 後編
vol.95 リーバイス 557XX編
vol.96 マルタン マルジェラ M-47編
vol.97 オルテガ チマヨベスト編
vol.98 ベン デイビス ゴリラカットパンツ編
vol.99 リーバイス 506XX編

ADVERTISING

READ ALSO

あわせて読みたい

現在の人気記事

NEWS LETTERニュースレター

人気のお買いモノ記事

公式SNSアカウント