トレンド最前線を行く者、音楽も最前線を聴け——毎週金曜日、最新アルバム・EPの中からFASHIONSNAP.COMが独自の視点でピックアップする音楽連載「今週のマストチューン」。ジャンルを問わず、今注目したい3タイトルを紹介します。10月最後の週は、ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー(Oneohtrix Point Never)の最新作「Magic Oneohtrix Point Never」、三船雅也を中心となるフォーク・ロック・バンドROTH BART BARONの5thアルバム「極彩色の祝祭」、2001年生まれのトラックメイカー玉名ラーメンのタワーレコード限定EP「future」をセレクト。
ワンオートリックス・ポイント・ネヴァーによる集大成的アルバム
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現代を代表する音楽プロデューサーの一人ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー。新作はラジオを聴く体験を模したもので、朝から夜にかけて流れるラジオ局の放送区分を思わせる構成となっています。序盤は挨拶で始まり、中盤はポップ音楽の断片が挿入され、終わりにかけてよりディープな展開へ。エラーや異物感といった、ワンオートリックス・ポイント・ネヴァーの音楽に欠かせない要素がふんだんに含まれており、これまでの作品を一挙に振り返ることができるような集大成的アルバムです。
ROTH BART BARONが1年ぶりの5thアルバムをリリース
今年4月には4thアルバムが後藤正文氏主催の「APPLE VINEGAR - Music Award - 2020」にて大賞を受賞し、5月の単独公演に向けて最高の状態にあった矢先に非常事態宣言が発令。世界が未曾有の厳しい変動に飲み込まれていく一方で、三船雅也はコロナ以前から抱えていた「祝祭」というテーマを変えることなく、さらに純度と強度を高めようと制作を続けました。withコロナ時代だからこそ音楽で伝えられるものを信じ、生み出されたものが「極彩色の祝祭」です。ドラムの中原鉄也の脱退を乗り越え、信頼を寄せるサポートミュージシャンとの、より自由な音楽表現へとバンドの舵を切った三船。今の状況を精神的に打破する希望が込められた1枚です。
玉名ラーメンが今年2枚目となるEPを発表
5月にもEPを発表したばかりの玉名ラーメンが早くも新作EPをリリース。それに伴い公開されたリードトラック「Gate」のMVは、姉でヴィジュアルアーティストのHana Watanabeが監督を務めており、玉名ラーメンの特徴でもあるウィスパーボイスのような、透明感の中に繊細さと力強さが垣間見られる作品に仕上がっています。また、リリースを記念して玉名ラーメンがタワーレコード店内にて行うライブパフォーマンス映像を、ツアーのように順次配信していく「tamanaramen “future” Online in-store Tour」と題した配信ライブ企画も決定。全国のタワーレコード対象店舗で新作EPを購入すると、視聴チケットが配布されるので、気になる人は手に入れてみてください。
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