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クレージュ

「クレージュ」とは? ——ミニスカートやスペースエイジなどのブームの歴史、新デザイナー、創業のきっかけまで

ウィメンズ

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「クレージュ」とは? ——ミニスカートやスペースエイジなどのブームの歴史、新デザイナー、創業のきっかけまで

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「クレージュ」は、1961年にパリで創業。デザイナーのマリー・クヮント(Mary Quant)らと共に、当時は革新的だったミニドレスをいち早くデザイン。ブラスチックやPVCを取り入れたコレクションは「スペースエイジ」と称され、1960~70年代のファッショントレンドを牽引した。アイコンアイテムは、台形シルエットのミニドレス。 「バレンシアガ(BALENCIAGA))」や「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」で経験を積んだ、ニコラス・デ・フェリーチェがクリエイティブディレクターを務める(2021年9月現在)。

ニコラス・デ・フェリーチェ

Nicolas Di Felice

ベルギー出身のニコラス・デ・フェリーチェは、ラ・カンブル国立美術学校でファッションを専門的に学ぶ。卒業前の2008年に「バレンシアガ(BALENCIAGA)」で働くチャンスを得て、パリに拠点を移す。ニコラ・ジェスキエールがクリエイティブディレクターを歴任した「バレンシアガ」「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」で10年以上キャリアを積み、2020年9月に「クレージュ(COURREGES)」のアーティスティックディレクターに就任。ブランドのアーカイヴアイテムを現代に向けて再解釈したプロジェクト「REEDITION COLLECTION」で自身がデザインした初のコレクションをお披露目した。2021年3月に発表した、2021年秋冬コレクションで本格的にデビューを果たす。

また、ニコラス・デ・フェリーチェがファッション業界を志したきっかけは、幼少期から没頭していた音楽。学生時代からエレクトロ・ミュージックの制作に没頭し、アーティストのミュージックビデオを通して、ファッションへの興味が湧いたことで、ベルギー・ブリュッセルのラ・カンブル国立美術学校への進学を決めたという。

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- START -

「クレージュ」創業のきっかけ。パイロットからデザイナーへ

 「クレージュ」創設者のアンドレ・クレージュ(Andre Courreges)は、1923年にフランス南西部ナヴァール地方のポーで生まれる。当初から美術学校でデザインを学ぶことを望むが、父の意向で土木建築学校へ進学。第二次世界大戦中に、フランス空軍のパイロットに従事し、戦後の1946年にファッション・デザイナーを志して、エコール・ド・ラ・シャンブル・サンディカル・ド・ラ・クチュール・パリジェンヌ(パリオートクチュール組合校)に通う。卒業後は、ジャンヌ・ラフォーリ(Jeanne Lafaurie)のオートクチュールメゾンを経て、クリストバル・バレンシアガ(Cristobal Balenciaga)のアシスタントを10年務めた。1961年に、「バレンシアガ(BALENCIAGA)」のサポートにより独立。バレンシアガのアトリエで出会った妻のコクリーヌ・バリエールと共に、パリにサロンを開く。1964年の春夏コレクションではミニドレスやスリムパンツ、宇宙飛行士にインスパイアされたヘルメットなどを発表。1987年には、長年の功績が認められて、妻のコクリーヌと共にレジヨン・ドヌール勲章オフィシエ章を受賞した。

- MAIN TOPIC -

「スペースエイジ・ファッション」「ミニルック」の生みの親

2011年に発売した「エビアン」デザイナーズボトルのキャンペーン広告

2011年に発売した「エビアン」デザイナーズボトルのキャンペーン広告

 1961年に自身のブランドをスタートしたアンドレ・クレージュは、ブラスチックやPVCをコレクションにいち早く取り入れたデザイナーの一人だった。特に転機となったのが、「スペースエイジ」と題して発表された、1964年春夏コレクション。ミニドレスやスリムパンツ、宇宙飛行士にインスパイアされたヘルメットなどを発表したフューチャリスティックなデザインは、ファッション業界に新風を巻き起こす。

 その数年後の1969年といえば、アポロ11号が人類初の有人月面着陸に成功した年。宇宙や近未来への憧れは、ファッションにも広がり、当時の文化にも大きな影響を与える。第一線で活躍していたアンドレ・クレージュをはじめ、「パコ ラバンヌ(Paco Rabanne)」や「ピエール・カルダン(Pierre Cardin)」らの未来的なコレクションは、そんな人々の関心ともリンク。「スペースエイジ・ファッション」として一大トレンドとなる。

- CHARACTERISTIC ITEM -

アイコンはミニスカートやパンタロン、光沢素材アイテム

「クレージュ」2021年秋冬コレクション
「クレージュ」2021年秋冬コレクション

「クレージュ」2021年秋冬コレクション

Image by: Courrèges

 数あるアイコンの中でも、日本にまでブームが波及したのが、ミニスカートだ。膝を露わにしたスカートは、従来のオートクチュールにはない革新的なデザインとして、男女平等の観点からも大きな影響を与える。

 またアンドレ・クレージュは、デザイナーのマリー・クヮント(Mary Quant)とともに、英国女優ツイッギーのスタイルに代表されるような「ミニルック」の生みの親の一人としても、カテゴライズされることが多い。

 ミニルックやパンタロン、ボディタイツ、サークル&スクエアのパターンなど、1960年代に築き上げたブランドのコードは、クリエイティブディレクターのニコラス・デ・フェリーチェが手掛けるコレクションにも引き継がれ、モダンに再解釈されている。

- MAIN SHOP -

フルラインナップを揃えるのは、「クレージュ」公式ECサイト

 現在、日本に旗艦店はなく、ブランドの公式ECサイトでフルラインナップをチェックすることができる。「ファーフェッチ(FARFETCH)」や「エッセンス(SSENSE)」などの海外ECサイトでもコレクションをバリエーション豊富に展開。一部のアクセサリーは、日本のベイクルーズ公式ECサイトなどでも取り扱っている。

- NEW COLLECTION -

「クレージュ」の2022年春夏コレクション

「クレージュ」2022年春夏コレクション
「クレージュ」2022年春夏コレクション
「クレージュ」2022年春夏コレクション

「クレージュ」2022年春夏コレクション

Image by: Courrèges

 ニコラス・デ・フェリーチェの本格デビューとなった2021年秋冬の続編として披露された、2022年春夏コレクション。クレージュのブランドらしさを築いた「1960年代と今をつなげる」デザインアプローチはそのままに、ミニドレスやパンタロン、ボディスーツなどのアイコンを、ミニマル×フューチャリスティック×モダンなコレクションとして再解釈した。今季は、ニコラス・デ・フェリーチェによる、初のメンズコレクションも併せて発表された。

HISTORY

主要年表

【2021年】
東京・表参道のセレクトショップ「アディッション アデライデ(ADDITION ADELAIDE)」にクレージュの期間限定店をオープン。

【2020年】
新アーティスティックディレクターに、ニコラ・デ・フェリーチェが就任

【2018年】
クレージュCEOに元「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」のクリスティーナ・アトラー(Christina Ahlers)が就任

新アーティスティックディレクターに、ヨランダ・ゾーベル(Yolanda Zobel)が就任

【2016年】
アンドレ・クレージュが死去

【2015年】
新アーティスティックディレクターに「コペルニ(COPERNI)」のアルノー・ヴァイヤン(Arnaud Vaillant)とセバスチャン・メイヤー(Sébastien Meyer)を起用。

2016年春夏コレクションで、13年ぶりにランウェイショーを開催。

【2014年】
「イーストパック(EASTPAK)」とのコラボレーションバッグを発売。

【2011年】
クレージュを実業家のジャック・バンジェールとフレデリック・トーロティングが買収。

「エビアン(evian)」とコラボレーションしたデザイナーズボトルを発売。

【1994年】
アンドレ・クレージュがクレージュから引退。

【1973年】
メンズライン「クレージュ・オム」を発売。

【1972年】
ミュンヘン・オリンピックの制服をデザイン。

【1970年】
プレタポルテの「イペルボール」やオートクチュールの「プロトティープ」など、既製服とオーダーメイドをいち早く分けて発表。

【1963年】
1964年の春夏コレクションで、「スペースエイジ」と題したコレクションを発表。ミニドレスやスリムパンツなどが一大ブームとなる。

【1961年】
クリストバル・バレンシアガのサポートにより、パリにサロンを開く。

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