オルビスが物流拠点の通販用出荷ラインを刷新した。自動搬送ロボットを活用した独自の出荷システムを構築。物流システムの自動化、省人化を図り、出荷能力を従来比1・3倍に高めた。主要拠点の東日本流通センターに導入。再来年をめどに西日本の主要拠点にも導入を目指す。
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オルビスは1オーダー8~9品を注文する顧客が多く、従来の出荷システムは非効率だった。制御システムで自走させる小型AGV(自動搬送ロボット)を採用した独自の仕組みを構築した。
出荷能力は、1時間あたり、旧出荷ラインの1800件から2400件に増える。一方、人員は27%削減(89人から65人)、1件あたりの出荷作業費は18%の削減が見込め、年間の消費電力は40%(年間約16万キロワット)の削減効果になる。8月25日に本格稼働した。
新出荷システム「T―Carry system」は、新たに小型AGVを採用。1オーダーにつき1台のAGVを割り当て、集荷から検査・梱包作業まで一連の流れを行う。計330台のAGVが、AI技術による制御システムの指示を受けて、各作業場所まで最適なルートで走行して循環する。9種類の全配送箱サイズを自動判別する自動封函機、自動方面別仕分け機も導入。従来は手作業だった封函、方面別仕分けも行う。
新システムは、 物流の協力会社である流通サービス、マテハンの椿本チエインとともに18年から検討を進め開発した。AGVは、制御技術に優れたZhejiang LiBiao Robot(本社・中国)製を一部改良して採用した。
導入に合わせ、グループのDECENCIA(=ディセンシア、本社・東京都品川区、山下慶子社長)の出荷作業も統合した。
コロナの影響を受けた生活様式の変化で、EC市場の伸長が加速する一方、物流業界の労働力不足が深刻化することが予想される。オルビスは、最新のテクノロジーの活用により、物流システムの自動化、省人化を進め、環境負荷と物流現場の負担軽減を進める。
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