花王が、塗布してほうれい線を目立たなくさせるメーキャップ技術を開発した。
技術の開発に向けて同社は、特定のポリマーを含む液体が、乾燥すると収縮しながら膜を作る性質を持つことに着目。収縮する性質を利用して頬のたるみを持ち上げるための検証を行った。頬のたるみを持ち上げるために必要な力を調べ、その力に相当する乾燥時の塗膜の収縮率を算出。また、製剤の乾燥時に塗膜が割れないようにするための柔軟性や、肌への密着性を有するポリマーの選別を行った結果、柔軟性を兼ね備えたシリコーン系の特定の疎水性ポリマーが適していることを発見した。このポリマーに揮発性の高い油剤(化粧品に用いる成分)を加えたことで、薄く塗布しても収縮力があるメーキャップのモデル処方を完成させた。スキンケアによってシワを改善する商品は化粧品各社から販売されているが、メイクでほうれい線を即時に目立たなくする技術は珍しい。花王は今後、商品化に向けた開発に注力するという。
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