「ジーユー(GU)」が、"あらゆる人がファッションを楽しめるブランド"を目指し、2022年春夏シーズンからジェンダーレスなアイテム提案を強化する。昨今の多様性の広がりを踏まえ、メンズとウィメンズの枠にとらわれない自由な着こなしを打ち出す。
ジーユーではダイバーシティ&インクルージョンを推進しており、2021年秋冬シーズンには「多様化するライフスタイルから年齢や体型、性別を問わず、あらゆる人にファッションを楽しんで欲しい」といった想いから、イメージキャラクターを大幅に刷新。"ジェンダーレス男子"として知られるゆうたろうなどを新キャストに迎えた。プロモーション以外にも、店頭ではマネキンやスタッフのスタイリングにおいて、女性によるメンズアイテムの着こなしや、男性によるウィメンズアイテムの着こなしを積極的に提案している。ジーユーの店舗では、スタッフ自身がコーディネートスナップを通じてレコメンドアイテムを紹介しているが、最近では男性スタッフがフェミニンなデザインのアイテムを使ったスナップを積極的に発信する姿も見られるという。
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消費動向においては、オーバーサイズの着こなしを好む女性がメンズサイズのアイテムを購入することは以前からあったものの、直近1年でウィメンズアイテムを購入する男性客が増加傾向にある。主な購買層は10代後半〜30代前半で、細めのシルエットに仕上げた「コーデュロイフレアパンツ」や「イージードロストセミワイドパンツ」などが売れている。加えて、今年9月に2021年秋冬シーズンの新キャンペーンを開始以降は、ジェンダーレスな着こなしに対する問い合わせが増えるなど反響があり、直近では「チャンキーニットハイネックセーター」「チャンキーニットクロップドベスト」といったメンズカテゴリーにはない、トレンドデザインを取れ入れたアイテムも好評だという。
こうした傾向についてジーユーのPR担当者は「ジーユーのメンズアイテムはどちらかというと、割とワイドなものが多いため、タイトシルエットやストレートシルエットが欲しい方、体型が細身の男性のお客様がウィメンズアイテムを購入する傾向がある。また、韓国ファッションが流行したこともあり、このような流れが見られ始めたのではないか」と分析。ジーユーはオンライン限定でXS、XXL、3XLの特別サイズを用意しており、豊富なサイズ展開も性別にとらわれないアイテムの購買に繋がっている。なお、現時点では「ユニセックス」カテゴリーの売り場の新設は予定しておらず、「お客様の購買動向などを見ながら検討していく」(同社のPR担当者)という。
(写真右)ウィメンズアイテムを着用したメンズのマネキン
Image by: FASHIONSNAP
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