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ユナイテッドアローズが、2023年3月期(2022年4月~2023年3月)の通期連結業績予想を上方修正したと発表した。セール販売の抑制が功を奏し、営業利益は60億円(前回予想は48億円)、経常利益は65億円(同 52億3000万円)、純利益は41億2000万円(同 30億円)に引き上げた。売上高は前回予想と同様の1300億円に据え置いている。
ユナイテッドアローズは現行の中期計画で「定価販売強化による収益性改善」や「在庫調達のコントロール」などの施策を進めている。原材料高や為替の変動などコスト上昇圧力が高まるなか、定価販売の実績はコロナ前を上回る水準で推移。売上総利益率が改善し、第3四半期末時点で営業利益、経常利益、純利益が期初予想を上回った。現在も収益性の改善傾向が継続していることから、通期業績予想を上方修正したという。なお、第3四半期(2022年4月〜12月)の連結売上総利益率は52.7%で、前年同期から1.6ptの改善。3年前比でも0.1pt(収益認識基準変更の影響を除外すると0.4pt)の改善となった。
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今期は現行の中期計画の最終年度。来期(2024年3月期)からは新たな中期経営計画に取り組む。新中期経営計画では「更なる高付加価値に向かう」という方向性を掲げ、“攻めの経営”にシフトする。今期第3四半期の累計売上高は960億円で、コロナ前の2020年3月期同期比では約9割の水準と課題が残るが、「以前のように値引き販売で売上を構築する体制に戻るわけにはいかない」(松崎善則社長)とし、定価販売の強化を継続する方針。OMO施策の推進や新規ブランドの開発にも着手し、接点の増加につなげる。若年層へのリーチが課題になっていることから、現行の中期計画で手応えを感じている「シテン(CITEN)」などの若年層向けブランドで得たノウハウを活かし、取り組みを拡大。また、コロナ禍で撤退したエリアへの再出店も検討しているという。このほか、IT人材やデジタルマーケテイングに強い人材の確保にも力を入れていく。新中期計画の詳細は後日公表する。
■ユナイテッドアローズ 2023年3月期第3四半期実績
売上高:960億9300万円(前年同期比10.6%増)
営業利益:63億8700万円(同247.7%増)
純利益:43億4000万円(同234.9%増)
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