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【国内主要百貨店】春物衣料の好調続く、免税売り上げも安定化 26年4月度

国内大手百貨店6社のロゴのコラージュ

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 国内主要百貨店6社(三越伊勢丹、髙島屋、大丸松坂屋百貨店、阪急阪神百貨店、松屋、近鉄百貨店)の2026年4月度の既存店売上高をレポート。各社、気温上昇に伴う春物衣料の好調が続いているほか、食料品催事などのイベント施策による客数増なども寄与し、全社が前年実績をクリア。中国における「訪日自粛要請」の影響は続くものの、訪日客の国籍の多様化や円安の後押しを受け、免税売り上げは安定的な成長を取り戻しつつある。

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※売上増減率は各社いずれも確定値を参照。
※売上は収益認識基準ではなく従来の総額売上高で開示。

大手百貨店2026年4月度売上高 前年同月比増減率一覧表


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三越伊勢丹:6.7%増

 三越伊勢丹の4月度売上高は、前年同月比6.7%増で着地。国内客の堅調な売り上げに加え、海外客売り上げが同16.8%増と大幅に伸長したことで、中期経営計画2年目の初月として順調な滑り出しとなった。

 国内客は、エムアイカード会員とアプリ会員、デジタルID会員を合計した「識別顧客」の売上高が好調を継続。宝飾時計を含む、高感度で上質なアイテムの購入が際立った。伊勢丹新宿本店の「フランス展」や三越日本橋本店の「三重展」など、各店でのイベント施策による新規個客獲得も売り上げを押し上げている。

 海外客売り上げは、客単価の向上により全店的に好調。海外顧客向けアプリ「MITSUKOSHI ISETAN JAPAN」の登録者数も順調に推移し、国籍の多様化も進んでいることで、中国本土・香港からの渡航自粛や中東情勢の悪化といった厳しい条件下でも、安定的な成長を維持している。

 店舗別では、伊勢丹新宿本店(同8.9%増)と三越日本橋本店(同6.0%増)、三越銀座店(同4.2%増)の基幹3店舗が好調に推移し、三越伊勢丹全体では8ヶ月連続で前年実績を上回った。

髙島屋:6.9%増

 髙島屋の4月度の国内百貨店既存店売上高は、前年同月比6.9%増と8ヶ月連続でプラスを維持。子会社の岡山高島屋と高崎高島屋を含むグループ全体で、免税売上高が同18.1%増と大幅に伸長した。なお、1月に閉店した堺店の前年実績を除くと、既存店全店の売上高は同8.3%増だった。

 国内客は、春物衣料・雑貨に動きが見られたことや、食料品催事が堅調に推移したことで、前年実績を更新。インバウンド客の売り上げは、中国による「訪日自粛要請」の影響が見られた一方、その他の国が伸長し前年実績を上回った。

 店舗別では、大阪店(同11.7%増)、京都店(同10.0%増、洛西店も含む)、泉北店(同7.2%増)、日本橋店(同8.4%増)、横浜店(同6.1%増)、新宿店(同8.4%増)、玉川店(同4.5%)、EC店(同15.8%増)と、10店舗中8店舗が前年実績をクリア。商品別では、紳士服、婦人服、子供服、化粧品、宝飾品、サービスが前年を上回った。

大丸松坂屋百貨店:5.5%増

 大丸松坂屋百貨店の4月度は、前年同月比5.5%増で着地した。大丸梅田店の大型改装による売場面積縮小の影響があったものの、外商売り上げの好調が持続したことに加え、免税売り上げが前年実績を大きく上回ったことから、全体では増収となった。

 免税売上高は、同21.6%増と2ヶ月連続のプラスに。客数(同16.7%減)はマイナスが続いているものの、客単価(同46.0%増)の大幅伸長が後押しした。

 店舗別では、大丸心斎橋店(同15.9%増)や大丸東京店(同14.1%増)を筆頭に、13店舗中9店舗が前年実績をクリア。大型改装により売場面積を縮小している大丸梅田店(同38.3%減)は、3ヶ月連続で大幅なマイナスとなった。商品別では、外商の好調によりラグジュアリーブランドが大きく伸長した婦人服が同10.9%を記録。美術・宝飾(同14.1%増)や化粧品(同6.2%増)も売り上げを伸ばした一方で、売場面積減少の影響が大きい紳士服(同4.6%減)や、婦人靴・ハンドバッグを含む身回品(同16.6%減)が伸び悩んだ。

阪急阪神百貨店:10.9%増

 阪急阪神百貨店の4月度は、前年同月比10.9%増だった。気温上昇に伴う春物衣料の好調が継続。また、ギフトや新生活の買い替えニーズも活況で、国内顧客の売上高が同約10%増と伸長し、都心店、郊外店、全店いずれの合計も前年の売上高を上回った。特に、阪急本店と阪神梅田本店がともに同2桁増を達成し、売り上げを押し上げた。

 インバウンド客は、中国からの訪日客の売上高が同約50%減と厳しい状況が続くものの、中国を含む海外VIPは同約60%増と大きく伸長し、免税売上高全体としては2ヶ月連続で前年を上回った。

 阪神梅田本店は、ファッション・ライフスタイルカテゴリーが同約40%増と引き続き高い伸びを示し、食品の売上高も同約10%増と前年をクリア。全体の売上高も同27.1%増と大幅に前年を上回った。川西阪急スクエアも、改装効果により同約30%増と売り上げを伸ばした。

 阪急本店(同11.7%増)では、国内客の売り上げが同月の対比において2ヶ月連続で過去最高を更新。免税売上高も同約20%増と大幅に伸び、店舗全体でも4月として過去最高の売上高を記録した。3月にオープンした5・6階の「HANKYU LUXURY」は、「シャネル(CHANEL)」や「エルメス(HERMÈS)」といったビッグメゾンの“インストア旗艦店化”が奏功したことで、これらを含む「インターナショナルブティックス」の売上高が同約30%増を記録するなど、全体の売り上げをけん引。宝飾品・時計も同約20%増と高い伸びを示し、100万円以上の高額品売上高(同約40%増)の伸長を後押しした。

 担当者はラグジュアリーフロアの改装による好影響について「客数の増加はもちろんだが、国内の顧客さまの滞在時間が大きく伸びたという実感がある」とコメント。「買い回りしたくなるような空間設計と、ゆったりとお買い物を楽しめる環境整備がリニューアルの軸だったが、客単価の向上などを見るに狙い通りの効果が既に出ている」と手応えを語った。

 ラグジュアリー以外でも、気温の上昇に伴いモードファッションが同約20%増、ブライダルニーズの好調が続くアクセサリーも約50%増と大きく売り上げを伸ばした。また、2週間にわたり行われた人気催事「北海道物産大会」では、好評のアイスクリームを中心としたスイーツの集積が集客に寄与。アイヌを舞台とした人気漫画「ゴールデンカムイ」の影響もあり、同地をはじめとする工芸品への注目度も高く、過去最高の期間売上高を更新した。

松屋:7%増

 4月の松屋の売上高は、前年同月比7%増。渡航自粛要請による中国からの訪日客減少の影響はありながらも、台湾やタイなど他国からの訪日客による下支えや、円安の追い風もあって免税売上高は同約8%増とプラスに転じた。国内客の売上高は、ラグジュアリーブランドの靴・バッグや高価格帯の婦人衣料品などが好調に推移したことで、前同約9%増となった。

近鉄百貨店:3.1%増

 近鉄百貨店の4月度は、前年同月比3.1%増で着地。本店は、催会場で開催した大阪・関西万博開幕 1 周年記念イベントや「大北海道展」が集客に寄与し、入店客数は同約10%増、売上高も全部門で前年実績を大きく上回った。

 店舗別では、あべのハルカス近鉄本店(同16.7%増)をはじめ、全9店舗が前年実績をクリア。2月末に閉店した名古屋店の前年実績を除くと、同6.1%増となった。

 本店では、初夏物や薄手の羽織ものを中心に婦人服が好調に推移。外商売り上げやインバウンド需要の堅調を受け、ラグジュアリーブランドも伸長した。また、食料品では惣菜売場改装グランドオープン日に新規ショップの売上高が目標の2倍に達するなど、想定を上回る勢いで伸長。そのほか、隣接する商業施設「Hoop」に3月末オープンしたアミューズメント施設「カプコミックス」が好調で、同施設の入店客数が同約19%増となるなど、新規顧客の獲得とエリア全体の集客力向上に寄与した。

最終更新日:

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佐久友基

神奈川県出身。慶應義塾大学法学部を卒業後、製薬会社に入社し着道楽を謳歌するも、次第に"買うだけ"では満足できなくなりビスポークテーラー「SHEETS」に弟子入り。4年間の修行の末「縫うより書く方が向いている」という話になり、レコオーランドに入社。シズニでワンドアなK-POPファン。伊勢丹新宿店で好きなお菓子はイーズのアマゾンカカオシュー。

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