Fashion インタビュー・対談

【インタビュー】アイドルからAV女優まで"可愛い女の子"を研究する「縷縷夢兎」東佳苗

東佳苗
東佳苗
Image by: Fashionsnap.com

 通称"堕落部屋"と呼ばれる、服やフィギュア、ぬいぐるみなどで溢れ返ったアトリエに住むニット作家・東佳苗。一見イマドキの女の子に見えるが、森美術館で開催された会田誠展「天才でごめんなさい」での作品展示で注目を浴びた女性クリエイターだ。最近では、でんぱ組.inc、玉城ティナの衣装を手がけるながら、「嘔吐クチュール」としてアイドルやAV女優など"可愛い女の子"にフィーチャーした作品も発表している。「表裏がある女の子という存在が気になる」という作家が、ハンドメイドニットの裏に隠した想いとは。「縷縷夢兎(ルルムウ)」の名で活動する若干25歳の素顔に迫った。

■恋愛がきっかけでファッションに興味を

―福岡の専門学校を卒業後、文化服装学院へ。

 地元の学校を出て、その後福岡大村美容ファッション専門学校に通いました。企業に入ってパタンナーを経て独立するという将来設計が漠然とあったので入学しましたが、パターンが絶望的に苦手だということに気づき、高校時代から手作業が好きだったことを活かせると思い、パターンを必要としないニットの世界に進もうと卒業して文化服装学院のニットデザイン科に入り直しました。

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―高校生まではファッション以外のことに興味を持っていたと聞きました。

 絵を描くのが好きだったので、美術部に入ったりもしましたね。音楽に興味を持ってからはシンガーソングライターになりたいと思い、バンド活動をしたり色々なものに興味を持ち、実際に行動に移す学生でした。

―いつ頃からファッションに興味を?

 本格的にファッションを好きになったのは高校2年生の頃からです。それまでは正直モテることしか考えてなかったので、「CanCam(キャンキャン)」などをたくさん読み、清純な格好をするようにしていました。当時は恋愛至上主義だったこともあり、男の人が「ああいうファッションがいい」と言えばそっちの方向にテイストをガラっと変えていて、その結果「CanCam」や「ViVi(ヴィヴィ)」系から、「CUTiE(キューティ)」を読み始め、「nonno(ノンノ)」、「Soup.(スープ)」から「Zipper(ジッパー)」、「装苑」に至るまであらゆるジャンルを経験しましたね。

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―デザイナーを目指して勉強していたのですか?

 当初はデザイナーになりたいと思い進学しましたが、勉強をしているうちにショップを開きたいなと考えるようになりました。服を作るだけではなく、バイヤーのような仕事もしたいし、空間作りも好きだったので、総合的にやるならショップがいいなって。それで平成生まれの女子クリエイターを集めて合同展示会「白昼夢(はくちゅうむ)」を定期的に開催するようにしました。

―「縷縷夢兎」の活動は福岡時代から行っていますね。

 学生時代から「縷縷夢兎」として、実際に福岡のお店で作品を売ったりしていましたね。福岡は意外と何もないところで、刺激的なことも少なかった。自分で動かないと誰も気づいてくれないなと思い、とりあえずで出来ることはしようと絵を描いたり、イベントに参加したりもしました。

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―昔と今で制作方法に変化は?

 アウトプットの仕方が変わりました。若い時は周辺環境が選べないというストレスがあり、鬱々とした自分の思いや考えをベースに作品を作ってました。嬉しい事に今は自分の好きな環境で過ごせるので、自分の中の考えを使うのではなく、誰かをミューズにするようにしています。その子から着想を得て皮肉や批判的なニュアンスの裏テーマを設定して制作しているのですが、表面的なデザインからその真意が分かりづらくなっているため、商品を買ってくださる方に伝わらないことも多いですね。

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