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【密着シセ①】デザイナー松井征心は世界一の栄冠に輝けるか?ウールマーク・プライズ直前インタビュー

「シセ」デザイナー松井征心
「シセ」デザイナー松井征心

 20〜30代のファッショニスタの間でじわじわと人気が高まってきているメンズブランド「シセ(Sise)」。そのデザイナーである松井征心は今、世界的なデザイナーに飛躍できるかもしれない大きなチャンスを掴んでいる。世界中のアップカマーがこぞって参加する世界規模のファッションコンテスト「インターナショナル・ウールマーク・プライズ 2014/15 / IWP(INTERNATIONAL WOOL PRIZE 2014/15)」の最終審査会(1月9日14時〜ロンドン)に、メンズ部門では日本人として初めて駒を進めたのだ。大舞台に臨む直前の松井に迫った。(文・写真:増田海治郎 ファッションジャーナリスト)

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■着想源はモナコ王妃のグレース・ケリー

―いよいよ、「ウールマーク・プライズ」メンズ部門の最終審査会までカウントダウンですね

 そうですね。正月休みもありませんでしたが、やれることはすべてやったので、結構リラックスしています。

―最終審査会はどういう形式なのですか?

 6体のコーディネートをインスタレーション形式で発表し、それをポール・スミス、ニック・ウースターらのビッグネームが審査して、プライズが決まる流れです。ランウェイではないんですよ。

woolmark-2014-07-17-20140717_019-.jpgアジア大会メンズ部門優勝時の松井征心と作品(右)

―テーマはアジア大会の時と同じですか?

 ええ。「This Moment」と題して、自分が今思っていること、関心があることをテーマに据えています。なにか無理にテーマを見つけようとするのではなく自然体で。それで、スコンと降りてきたのが、グレース・ケリーなんです。

―それはなぜですか?

 女優時代ではなく、モナコ王妃としての生き方に感銘を受けました。そして、写真や映像の彼女からインスパイアされたエレガンスを、「シセ」のモード、ストリートのテイストに加えてみたんです。ここ数ヶ月はフェミニンなものを目にする機会が自然と増えていて、「シャネル(CHANEL)」のショーウインドウとにらめっこしたり、「ディオール(Dior)」の展覧会や大規模なショーを見ているうちに、グレース・ケリーに辿り着きました。

―というと、フェミニンな要素が入っているのですか?シセとフェミニンはあまり結びつかない印象ですが......。

 これまでのベースは崩していませんが、フェミニンの要素はふんだんに取り入れています。例えばコートは、シャネルジャケットを連想させる透け感のあるツイードで作りました。イメージに近い素材が尾州産地の中伝毛織さんにあったのですが、素材の混率がウール80%以上という規定を下回っていたので、わずか2週間でこのためにオリジナルで織って頂いたんです。女性的な印象の強いトーションレースやパールのアクセサリーも多用しています。これまでは産地にはあまり行っていなかったのですが、新鮮だったし現場からアイデアが生まれることもありました。

―なるほど。学生時代の同級生で盟友の「マメ(mame)」のデザイナー黒河内さんの影響もありそうですね(彼女は産地に足繁く通うことで有名)。

 それもありますね。実は最終審査会に臨むにあたり、かなり相談に乗ってもらいました。「いつもこんな大変なことをやっているんだ!」って、改めて驚いて、尊敬の度合いが増しましたね(笑)。

 これまで「シセ」は素材を前面に押し出すブランドではなかったのですが、より上を目指すうえでいいキッカケになったと思います。1体をこれだけ真剣に考えて作り込んだことは今までなかったので、仕上がりには本当に満足しています。

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