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トゥミが目指す“脱ビジネスバッグブランド”戦略 アジア太平洋・中東地域でウィメンズ、若年層獲得目指す

Video by: FASHIONSNAP

 「トゥミ(TUMI)」が、ウィメンズや若年層をターゲットにした商品ラインナップを拡充している。メンズ向けビジネスバッグブランドから、幅広い客層へ向けたライフスタイルブランドへとイメージを刷新する狙いだ。トゥミのアジア太平洋・中東地域担当バイスプレジデントのアリス・マロウリス(Aris Maroulis)氏が、グローバル戦略における同地域の位置付けとポテンシャルついて語った。

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トゥミ アジア太平洋・中東地域担当バイスプレジデントのアリス・マロウリス氏

Image by: TUMI

アジアは最もポテンシャルの高い地域

 「トゥミにとって、アジア・太平洋、中東地域はグローバルで最もポテンシャルの高い地域です」とアリス氏。成長著しいアジア市場で、トゥミは3つの戦略に焦点を当てている。1つ目は「ブランド認知度の向上」、2つ目は、昨年リニューアルしたトゥミ銀座やトゥミ表参道などの主要旗艦店を通してブランドの世界観を伝え、顧客との接点を深化させる「顧客体験の向上」、そして3つ目が幅広いニーズに対応する「製品カテゴリーの多様化」だ。

 1975年に誕生したトゥミは、軍用品に使われていたバリスティックナイロンをバッグに使用したパイオニア的ブランドとして、堅牢なトランクケースやビジネスバッグをブランドの代名詞にバッグ業界でのプレゼンスを確立した。アジア展開を始めたのは1990年代半ば。特にこの10年間はアジアと中東での事業を拡大しており、現在は同地域に約400店舗を出店している。

 アジア地域において、日本は中国に次ぐ2番目の規模の市場。世界的に見ても、本国アメリカ、中国に次いで3位とポテンシャルは高い。「特に日本では男性向けのビジネスバッグブランドというイメージがまだ強いかと思います。しかし、私たちが手掛けるコレクションはこれに限ったものではありません。スーツケースやブリーフケースに限らず、バックパックやクロスボディ、トートなど、幅広い商品ラインナップがトゥミの強みです」とアリス氏は話す。トゥミでは今春シグネチャーコレクションである「トゥミ アルファ(TUMI Alpha)」をリニューアルするなど、近年の働き方やライフスタイルの多様化を受けて、製品カテゴリーの幅を拡大。日常と仕事を横断して使用できる「デイバッグ」の提案を強化している。男性向けビジネスバッグ領域での成功を経て次に見据えるのは、「女性」や「若年層」の獲得だ。

ビジネスバッグのイメージ、どう払拭する?

 女性客への訴求を目的とした2026年春コレクション「メディテレーニアン エスケープ」は、地中海のリゾート地から着想を得た鮮やかな色彩が特徴。ピンクやイエロー、グリーンのスーツケースやトートバッグ、ラフィア風のバッグなどを幅広くラインナップしている。既存のイメージとはギャップがあるが、ウィメンズカテゴリーはすでに本国で成長が見られており、本国で人気のある製品は日本市場でも支持されるはず、と見ている。今後はトゥミ銀座やトゥミ銀座5丁目、トゥミ表参道といったフルコレクションをラインナップする大型店を中心に、新しい世界観を空間全体で打ち出すこと、SNSでのコミュニケーションを活発化することでイメージ刷新を図る考えだ。

 シーンの多様化に加えて、メンズ・ウィメンズ問わずグローバルでニーズが高まっているのは「軽量性・実用性」だという。こうしたニーズには、ブランド理念の「TUMI Difference」(卓越したデザイン、優れた品質、技術革新、信頼のおけるアフターサービス)に基づくトゥミ製品であれば応えられるとアリス氏は自負する。「ターゲットのセグメントを問わず、我々の掲げるTUMI Differenceの体現こそが、他社との差別化であり、トゥミが提供する普遍的な価値なのです」(アリス氏)。

新たな旅のスタイルと中東ビジネスの今

 トレンドの変化は、働き方だけでなく旅のスタイルにも表れている。アジア圏では、コロナ禍以降、物価の高騰もあり、アメリカやヨーロッパといった遠方地域への長期旅行者が減少している。対して、アジア域内や国内の近距離・短期の旅行者が増加。また、ビジネスではなくレジャー目的での旅行が増えているという。これに伴い、求められるトラベルバッグも小型化し、休暇を楽しくする華やかなデザインが求められる傾向があるという。カラフルなデザインが揃う新作コレクションは、こうしたニーズに応えるものでもある。

狭いホテルでも開けやすいフロントアクセスタイプの新作スーツケース

 一方で、マロウリス氏が統括するもう一つの重要地域、中東については、「最近の政治的動向を受けつつも、同地域のほとんどの店舗は通常通り営業を続けており、売上も安定しています」とアリス氏。観光客数は減少している一方で、サウジアラビアなど一部の市場では国内消費が伸びており、これまで海外で買い物をしていた消費者が国内での購入にシフトしているという。「中東でのビジネスは減速しているものの、元々ビジネスは一筋縄ではいきません。その中でもできることをやっていきます」とコメントした。

最終更新日:

◾️トゥミ:公式サイト

FASHIONSNAP 編集記者

橋本知佳子

Chikako Hashimoto

東京都出身。映画「下妻物語」、雑誌「装苑」「Zipper」の影響でファッションやものづくりに関心を持ち、美術大学でテキスタイルを専攻。大手印刷会社の企画職を経て、2023年に株式会社レコオーランドに入社。ファッション雑貨、アクセサリー、繊維企業を中心に取材。

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