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【2018年ベストバイ】ベルベルジン藤原裕が今年買って良かったモノ

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ジョン万デニム デニムパンツ

藤原:これは高知県の「ジョン万次郎資料館」のリニューアルオープンのスペシャルプロジェクトのもので、高知県出身ということで僕が監修したデニムです。

F:ジョン万次郎が当時履いていたデニムを想定して作られたんですよね?

藤原:最初はそういう話だったんですけど、ジョン万次郎を調べると1851年に日本に帰ってきているんですよ。リーバイスの創業が1852年で、デニムができたのが1872年と言われているから、まだジーンズがない時代なんですよね。だから事実としては履いていない。でも、ゴールドラッシュで働いた日本人はジョン万次郎だけでしょうし、ミシンやデニム生地を日本に持ち帰ったのはジョン万次郎が初めてと言われているんです。それで日本に帰ってきて余生を過ごしている時にデニムができたので、「もしゴールドラッシュで仕事をしていたときにデニムがあれば、服が破れたりすることはなかった」と、70年代にジョン万次郎が思い描いて作ったデニムというテーマなんです。

F:これコインポケットが左にあるんですね。一般的なポケットは右側に付いていますが。

藤原:そう、リーバイスしかり他のブランドも全て右側に付いています。当時ヨーロッパからアメリカに写真が普及し始めたんですけど、昔は反転したままの写真もあって。なので、反転したデニムの写真を見てジョン万次郎が作ったら左に付いちゃったっていう設定。あと僕、変な癖で小銭を左ポケットに入れるんですよ。

F:それならちょうど良いですね。

藤原:他にもワンポケットとスレキとか、サスペンダーボタン、ベルトループ、外リベット、センターパッチと、話し出すと止まらないぐらいディテールに拘って作っています。全部話すと長くなっちゃうので省略しますね。

F:あとで個人的に聞かせてください!

藤原:意外と女性にも好評で、股上が深めなのでシルエットが可愛いんですよね。履きやすいという声をよくいただきます。奥さんも持っているんですけどかなり気に入っていて、僕より履いているんじゃないかな。「またジョン万履いているの?」ってよく言っています。

F:藤原さんより通ですね(笑)。

藤原:僕も結構履いているんですけどね。これ用に「ダブル アール エル(RRL)」でサスペンダーを買いましたから。結婚パーティーにもこれで行ったり。サスペンダーでこれを履いてシャツインして、マムートのコートも合うだろうな。

 

APPLE BEE 財布

藤原:これはいつもお世話になっている方が5年前に立ち上げた「アップル ビー」の財布です。その方もヴィンテージデニムが好きで、最初に「リーバイスの501のお尻のポケットにぴったりハマる大きさ」というテーマで財布を作っていたんですよ。

F:デニム好きは思わず反応しますね。

藤原:初めて聞いたとき、すごく面白いと思って。それも持っているんですけど、これは一回り小さいサイズです。小銭入れとしてとか、ちょっと出かける時に使いたいなと思って年始に買いました。中の革はフランスのタンナーHAAS社のものを使っているので触り心地がいい。夫婦兼用で使っているから少し汚れはありますが、だんだん味が出てくるんです。

F:リベットが付いていたり、デニム好きの人が作ったという事が伝わってきます。

藤原:これ僕のアイデアも入っていて。立ち上げのときに「なにか面白いアイデアがない?」と声をかけていただいたんです。リーバイスのリベットって「LS & CO-S.F.-」という文字が刻印されているんですけど、1930年代のリベットは「CO」の「O」が小さくてアンダーバーが入っているんですよね。僕それが結構好きで。その話をしたら面白いと言ってくださって採用されることになったんです。なので、リベットの「Apple Bee-CO-J.P-」の「O」は小さくてアンダーバー付き。デニム好きは「Oが小さいじゃん」ってテンションが上がるポイントかなと。

F:なるほど、細かいですね。

藤原:製作する上で参考にしたいと言われていたので、自分が持っているデニムジャケットのリベットをぶち抜いて渡しました(笑)。それを見て作られたので、結構忠実。

F:ぶち抜いたデニムジャケットは今もあるんですか?

藤原:持っていますよ。リベットが一つないやつがそれです(笑)。ちゃんとデザインに活かされていて嬉しいですね。

 

Steven Cragg Largely LiteraryTシャツ

藤原:これはうちの社長が買い付けてきたアイテムで、たぶん1990年代にアメリカの本屋でこの箱が陳列して売られていたんですよね。デッドストックで120枚くらい買ってきて、色々な柄があったんですけどこの3枚を買いました。1枚はまだ開けていないんですが。

F:独特なタッチのグラフィックですね。

藤原:スティーヴン・クラッグという人がデザインしていて、調べたら今も生きているみたいです。バッハ、ルイス・キャロル、セルバンテスを買ったんですけど、描かれている人というよりは、単純にデザインが気に入りました。

F:ボディは、「ヘインズ(Hanes)」だったり「タルテックス(TULTEX)」だったりバラバラなんですか?

藤原:全てコットン100%でしたがメーカーはバラバラでした。箱にボディが書いているものもあれば、開けてみるまでわからないものもあって。ヘインズのビーフィーが好きなので、ルイス・キャロルのは嬉しかったですね。バッハのボディが何なのかは開けるときの楽しみです。

F:普段プリントTシャツを着ることが多いですか?

藤原:いや、ここ数年は無地が多かったです。だからちょっと新鮮で、夏に結構着ていました。あとなぜかLとXLしかサイズがなくて、SとかMが一つも見つからなかったんですよ。でも、それがオーバーサイズブームにちょうどハマりましたね。

 

Champion リバースウィーヴスウェット

F:この刺繍は...「Cham」?

藤原:面白いでしょ。チャンピオンの「Pion」がないんですよ。何のためにここで刺繍をやめたんでしょうね。調べたんですけど別注でもないですし、これ1枚しか出てこなかったのでおそらく製造途中で失敗したんだと思います。

F:失敗(笑)。どこで購入したんですか?

藤原:うちの店です。変わり種ですし、珍品好きなので入ってきた瞬間に欲しいと思いましたね。でも、お客様優先なのでスタッフは入荷日の買い物を控えるようにしているんです。いつも第3土曜が入荷日なんですが、土日で売れずに残ったので「よしっ」と購入しました。着ているとだいたいみんな「え?」って言って面白いんですよ(笑)。これを着て次のチャンピオンさんの展示会に行こうと思っていて。どんな反応をされるか楽しみ。

F:二度見しちゃいそうです。

藤原:チャンピオンは20年以上前から集めていて、「リバースウィーブ(REVERSE WEAVE®)」だけで20枚くらい持っているんですよね。1番好きな80年代のトリコロールのタグのものだったり、ロゴが入っていない無地の単色だったり。今日着ているのは「USAFA」のリフレクター初期のものです。後ろのV字が繋がっているので。

 

CONVERSE ADDICT ワンスターローファー

F:これは90年代前半に発売されて、今年復刻したモデルですね。

藤原:待望の復刻でした。コンバースのワンスターローファーは、20年前くらいに雑誌で履いている人を見つけてずっと探していたんですけど、当時から全然見つからなくて。でも、友人にも協力してもらって、なんとかマイサイズを3足ゲットしたんです。たしかその時は1足9,800円くらいだったかな。それでゆっくり履いていこうと思っていたら知人にどうしても売ってくれと頼み込まれて、別々の人ですが2足は譲って。残った1足をずっと履いていたので、今となっては踵がかなりすり減っています。

F:オリジナルを追い求めていた世代からすると、思い出のスニーカーですね。

藤原:次第に2万9,800円とか高値で売られるようになったんですよ。たまにデッドストックで見つかったりはしていたけど、とある古着系の雑誌の取材で載せたらオークションサイトで20万円とかで落札されたり、一時期は異常なほど高騰したんですよね。ずっと「なんで復刻しないんだろう」と疑問に思っていたら、コンバース アディクトの10周年ということで、ようやく。

F:かなり待ちましたね。

藤原:これを関係者向けに発表する展示会の前日にコンバースさんと打ち合わせがあって。終わったらちょっとみなさん別室に来てくださいと案内されたんです。ドアを開けた瞬間にこれが見えて「うわー!ついに!」とその場にいた全員のテンションが上がりました。

F:興奮が伝わってきます。

藤原:まだ1足しか下ろしていないんですけど、嬉しすぎて3足買いました(笑)。本当は5足くらい買おうと思っていたんですけどね。買ってからほぼ毎日履いてます。でもアディクトって流石ですよね。これだけ履いたのに、踵が全然すり減っていないんですよ。ビブラムソールは硬いと言われていましたが、ずっと履いていると慣れますし、スエードの硬さもいい感じ。靴擦れとかも全く無し。これは本当に今年のベストです。

F:色々なスタイルに合いそうです。

藤原:強いていえば、ネイビー1色のみだったので黒も作って欲しかったなぁ。最後に告白すると、マイルールで店ではメイドインUSAしか履かないと断言していたんですけど、そのルールを破っています。これだったらOKだろうって。

 

今年のお買い物を振り返って

F:1年を振り返るとどんな年でしたか?

藤原:デニムアドバイザーとして、ジョン万次郎のデニムや「ヤヌーク(YANUK)」さんとなど、「作る」ということにチャレンジした年でした。物作りをしている方とか古着屋以外の人との交流もありましたし。ヴィンテージや古着の買い物は今後ももちろんしていきますが、新しくて実用的な物を購入するというのも増えた年でしたね。

F:マムートのコートなどは少し意外でしたが、まさに実用的ですね。

藤原:まず着なきゃ意味がないじゃないですか。過去にはノリで買ったけど着ていないものもあったりするんですが、ヴィンテージは一つの趣味に近い部分なんですよね。今後も「作る」ということが増えそうなので、新しいものの良さもしっかりと見ながら、自分でも買い物を続けていこうと思います。

■藤原裕
原宿の人気古着ショップ、BerBerJin のディレクター。豊富なヴィンテージの知識をベースに、ヴィンテージデニムアドバイザーとして他ブランドと のコラボなども行う。2015 年3月にLevisの501XXの歴史と51本のヴィンテージジーンズの写真や資料を収録した書籍「THE 501 XX A COLLECTION OF VINTAGE JEANS」を出版。

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