COMME des GARÇONS、LOEWE、MARNI、LOUIS VUITTON
コロナ時代に突入して2シーズン目となる2021-22年秋冬コレクション。ファッションデザイナーらはパンデミック下で何を考え、どんなスタイルを提案したのか。5つ目に注目するトレンド、キーワードは「コクーニング」。
包み込むシルエット
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コクーン(cocoon)は繭を指し、繭に閉じこもるという意味から"巣ごもり現象"や"マイホーム主義"という意味を持つ名詞「コクーニング(cocooning)」。これをファッションに置き換えれば、繭のようなシルエットや、心地よく包まれる感覚のデザインが挙げられる。まさに今の時代に沿ったコクーニングなスタイルが、今シーズンは多く提案された。
アウターで多かったのはパファージャケット。ふわりと空気を含んだ軽い中綿やダウンなど、まるでシェルターのように身体を包むコクーンシルエットが特徴だ。また、心理的に安心感を与えると言われている丸みや円のパターンを取り入れたトップスや、大きく膨らんだバルーンスカートなど、ボリュームのある曲線フォルムが目立った。
・球体のフォルム:コム デ ギャルソン、JW アンダーソン
「モノクロームの風景」と題した「コム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS)」のコレクションは、白と黒、そして球体のフォルムが特徴。袖やスカートを大きく膨らませたドレス、球体をナイフでスパッと切り落としたかのようなバッスルドレスなど、シルエットのインパクトを残している。
また、「JW アンダーソン(JW ANDERSON)」は2人のアーティストから着想し、まるで壺など陶器のようにスカルプチュアルなドレスやバッグが目を引いた。
・丸みを帯びたパファージャケット:ルイ・ヴィトン、ルメール、マルニ 、ケンゾー
「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」はコクーンシルエットのケープやジャケットを発表。「ルメール(LEMAIRE)」は、見た目から軽さが伝わるパファージャケットと同素材のドレスでワントーンルックを構成した。「マルニ(MARNI)」は羽毛布団を連想させるケープを主役にスタイリングし、「ケンゾー(KENZO)」はダウンでティアードドレスを仕立てた。
・アートな円形パターン:ロエベ、トーガ、クレージュ
「ロエベ(LOEWE)」はふくらみのあるテキスタイルで半円を描く袖が特徴のアウターを発表。サークルモチーフのフロッキープリントや、マルチカラーの鮮やかな色使いもアーティスティック。
画家 五木田智央の作品をコレクションに取り入れた「トーガ(TOGA)」は、円形のパーツや波線のスカラップといった、紙に描いた二次元の線をそのまま服に起こしたようなパターンが、ユニークなフォルムを生み出している。「クレージュ(Courrèges)」は、サークル&スクエアのジャンプスーツやトラペーズドレスなど、ブランドのシグネチャーと言えるミニマルでフューチャリスティックなムードを現代的に取り入れた。
様々な「コクーニング」スタイル
FENDI
2021-22年秋冬コレクショントレンド特集
01: 煌めく「スパークル」
02: よりタイトに「セカンドスキン」
03: 好景気のサイン?「マイクロミニ」
04: 意外な露出「カットアウト」
05: 包み込むシルエット「コクーニング」
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