ティム・シュトラッケ氏
Image by: FASHIONSNAP
世界最大の高級時計マーケットプレイス「クロノ24(Chrono24)」が、日本支社を設立した。これによりクロノ24のオフィスは、本社のドイツ・カールスルーエをはじめ、ベルリン、ニューヨーク、香港、東京の計5ヶ所となる。日本支社設立を記念して、創設者兼共同CEOのティム・シュトラッケ(Tim Stracke)氏が来日。デイトナやノーチラスなど、高級時計の今後の値動きなどについて言及した。
クロノ24は、2003年に設立された世界最大の高級時計専門オンラインマーケットプレイス。100ヶ国以上から3000以上の販売業者、3万人の個人販売者によって約50万点の時計が出品されている。サイト訪問者数は月間約900万人で、新規ユーザー数が前年比で140%増となるなど拡大を続けている。
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ティム氏は、日本に参入した理由について関係性を築くためと話す。「日本では信頼を得ることが重要で、まずは関係性を築いてからビジネスをすることが大事だと聞きました。私たちは販売者、購入者、そしてメディアの方などと関係性を築いていきたいと考え、支社を作りました」とコメント。クロノ24のデータによると日本は、アメリカ、香港(中国もあわせて)に続く世界で3番目に大きい市場で、クロノ24に出品している3000の販売業者の中で最も評価が高いのは日本の販売業者だという。また円安の影響もあって海外からの需要が増えており、日本市場の更なる成長も見込んでいる。「クロノ24の主力マーケットであるドイツとアメリカでは推定で時計愛好家の2人に1人がクロノ24を利用しています。日本もドイツとアメリカに並ぶ市場になる可能性を感じています」と話し、日本の時計愛好家の2人に1人がクロノ24を利用することを目指す。
ティム氏は値動きの激しい高級時計の資産価値についても言及した。高級時計を3つのカテゴリーに分けているといい、最高級カテゴリーは、ティム氏が「グロリアス3」と名付けるブランド「パテック フィリップ(PATEK PHILIPPE)」「ロレックス(ROLEX)」「オーデマ ピゲ(Audemars Piguet)」のそれぞれの最もアイコニックなモデル「ノーチラス」「デイトナ」「ロイヤルオーク」。近年値上がりを続けていたが、2022年に入り価格が落ち着いた理由について「3つのモデルはクロノ24での出品がこの半年間で2〜3倍に増加しました。二次流通市場での出品量が増えたことでしばらくは値下がりが続くと予想していますが、正規店では5〜10年待ちという状況ですので、値下がりは一時的なものでその後回復すると見込んでいます」と分析する。2つ目のカテゴリーはグロリアス3のその他のモデルで、最高級カテゴリーと同様の理由で値下がりが起きたが、すでに回復傾向にあるといい、今後の成長が期待できると話す。3つ目のカテゴリーはその他の「オメガ(OMEGA)」「タグ・ホイヤー(TAG Heuer)」「チューダー(TUDOR)」といったブランドで、「グロリアス3も手に入りにくい状態が続いています。欧米を中心に加速するインフレの防衛策として、購入するのに大変興味深いカテゴリーだと考えています」とコメントした。
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