メインヴィジュアル
メインヴィジュアル
Image by: ZOZO

Business

ZOZO流「服を売らない」リアル店舗戦略 パーソナルスタイリングに本腰

 「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」を運営するZOZOが、いよいよリアルの常設店舗を初出店する。その実店舗の内容は店頭販売なし、完全事前予約制、接客はプロのスタイリストが2時間以上をかけてマンツーマンで行うという“超パーソナルスタイリングサービス”に特化した、これまでにない業態だ。

メインヴィジュアル Image by ZOZO
メインヴィジュアル
Image by: ZOZO
— ADの後に記事が続きます —

「リアル店舗で服を売る」構想はなし

 初の常設店舗は、表参道ヒルズ隣のエスポワール表参道ビル地下1階にオープン。ゾゾタウンで扱う常時700アイテム以上が並び、ショールーミング形式を採用する。

 CDO室本部長の大久保真登氏によると「リアル店舗で服を売る」という構想は当初からなかったという。出店の狙いは「似合う」のデータベースの構築だ。インターネット黎明期にファッションECをスタートした同社は今年で創業25年目を迎え、取扱高5000億円、年間購入者数1000万人を超えるサービスに成長。次のフェーズとして「買う以外のトラフィックを増やす」ことを目指しており、具体的には購入前の段階からアクセスされるような基盤づくりを進めている。

ZOZOの商品取扱高の推移 Image by FASHIONSNAP
ZOZOの商品取扱高の推移 Image by FASHIONSNAP

 その一環として、今年5月に経営戦略として新たに「ワクワクできる『似合う』を届ける」を追加。ゾゾタウン上で実施した調査によれば、82%の人がファッションアイテムを購入したり着回しを考える際に「自分に似合うファッションがわからない」「ファッションがいつも無難・保守的になる」といった悩みがあり、79%の人が「パーソナルスタイリングサービスを利用したい」という意向を持っていることがわかったという。これまでオンライン上でのショッピングをサポートするツールとして、「ゾゾスーツ(ZOZOSUIT)」や「ゾゾグラス(ZOZOGLASS)」を開発してきたが、これらの悩みを解決するには「ネットの世界だけでは完結できない」(澤田宏太郎代表取締役社長兼CEO)として、パーソナルスタイリングサービス「niaulab by ZOZO」を立ち上げ、今回のリアル店舗の出店を決めたという。

プロ揃いの至極のサービス

 パーソナルスタイリングサービスは他社でも提供されているが、ZOZOのリアル店舗最大の強みは「AI×プロのスタイリスト」の組み合わせだ。店舗の利用にはLINEの専用アカウントから事前の来店応募が必要となり、当選者はファッションに関するアンケートが配付される。来店当日は回答内容を元に、niaulab独自のAIが「ウェア(WEAR)」に投稿されている1300万件のコーディネートから「似合う」と判断した3ルックをピックアップし、プロのスタイリストによるヒアリングを経て1ルックを決定する。サービスに参加するスタイリストは濱本愛弓や近藤和貴子、片貝俊など、ファッション雑誌でも活躍する顔ぶれが揃う。

 さらに、そのスタイリングに合わせて、コスメ専門モール「ゾゾコスメ(ZOZOCOSME)」で扱う商品を中心にプロがヘアメイクを施し、フォトグラファーが撮影を行う。最後に、スタイリングのポイントなどの情報を記したカードや写真を手渡しして終了となる。着用したアイテムの商品情報はLINE上でも確認が可能で、そこからゾゾタウンにアクセスして商品を購入することもできる。

 サービス時間は2時間以上を想定。スタイリングからヘアメイク、撮影まで、当面は認知拡大を目指し完全無料で提供する。将来的には有料化する計画だ。

 オープン日は12月16日で、同日から予約の応募受付を開始する。はじめの予約枠は一日4〜5枠ほどを用意し、展開アイテムは季節や当選者の好みに合わせて一部入れ替えを行う。なお、応募時にはZOZO IDが必要となるため、ゾゾタウン会員登録が必須となるという。

「パーソナルスタイリングといえばゾゾ」を目指す

 大久保氏はアンケート結果に加えて、ゾゾグラスが肌の色から似合うベースメイクの色を提案するパーソナルカラー診断が好評を得ているなどの背景から、パーソナルスタイリングのニーズの高さに自信を示す。出店ブランドからの反応も概ね良好だという。今後はオケージョンなど特定のシーンに合わせたオーダーにも対応していく方針。年間1000人の来店を目指し、1号店の反響次第で追加出店を視野に入れるほか、プロによるコスメのパーソナル診断の追加も検討する。

会見に登壇したCDO室本部長の大久保真登氏 Image by FASHIONSNAP
会見に登壇したCDO室本部長の大久保真登氏 Image by FASHIONSNAP

 ZOZOにとってのリアル店舗出店の成功とは何か。大久保氏はパーソナルスタイリングの市場にビジネス拡大の可能性があるとし、「『似合う』を探すならゾゾタウン、という第一想起をとっていきたい」とコメント。コストはかかるが、「短い接客時間でデータだけを蓄積しても『似合う』は見つからない。2時間の接客の中でスタイリストの感性を取り入れ『似合う』を解明していくことで、初めて『似合うのセオリー化』ができる」と言葉に力を込める。niaulabで得たノウハウをゾゾタウンやウェアなどの既存サービスに活かし利便性向上を図るほか、リアル店舗の出店によりスタイリストの活躍の場にもつなげたい考えだ。

ゾゾタウン公式サイトのスクリーンショット

関連記事
旧型ゾゾスーツのサービスが終了 今後はゾゾスーツ2やゾゾグラスを運用

ZOZOGLASS

体験レポ
肌測定が約1分で完了「ZOZOGLASS」を試してみた

オフィス訪問レポ
ZOZO編:新社屋も家具とアートがスゴかった! 交流の場「ZOZOの広場」も

■niaulab:公式サイト

ショートビデオ
最新の関連記事
Realtime

現在の人気記事

    次の記事を探す

    Ranking Top 10

    アクセスランキング