
2026年秋冬パリ・ミラノファッションウィークのランウェイでは、ヘアスタイルにおいても多彩なアプローチが広がった。カーリーや三つ編み、前髪を下ろしたスタイルなど、日本人にもなじみ深いスタイルが海外モデルに施され、見慣れたはずのヘアが新鮮な印象に映るシーンも。一方で、コレクションならではの大胆で印象的なヘアデザインも健在。今季のヘアトレンドを読み解くヒントが、ランウェイの随所に散りばめられている。
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今季のランウェイでは、ヘアがルックの印象を左右する様子が伺えた。リアルクローズに落とし込めそうなスタイルと、コレクションならではの実験的な表現。その両方を横断しながら見えてくる、2026年秋冬シーズンの、ヘアの現在地。
目次
ゆるやかなウェーブで自然なツヤ感
ブロンドヘアのアイコンというイメージもあるウェーブだが、ランウェイではよりゆるやかなカールが際立った。ヘアに曲線を生み出すことで光の反射を引き出し、日本のヘアトレンドでもある"自然なツヤ感"を演出するスタイルに。作り込みすぎない柔らかさが特徴で、髪そのものの質感や健康的な輝きを引き立てるアプローチが目立った印象。
ランウェイでは、ストレートヘアにさりげなくニュアンスを加えるような感覚で取り入れられ、軽やかな空気感とフェミニンなムードを同時に表現。過度なボリュームや強いカールではなく、あくまでナチュラルな流れの中で動きを作るのがポイント。ナチュラル思考が続く今季のビューティトレンドを象徴するヘアスタイルとも言えよう。






アンテプリマ(ANTEPRIMA)
Image by: ©Launchmetrics Spotlight
バスルームから出てきたようなヘビーウェット
今季はウェットヘアの表現がさらに大胆に進化した。まるでシャワーを浴びたばかりのように、髪全体が水分を含んだような"ヘビーウェット"な質感が印象的。根元から毛先までしっかりと濡れたようなツヤをまとわせることで、シンプルなシルエットでも強い存在感を放つ。
光を反射する重厚なツヤは、ミニマルなメイクアップとも呼応し、ランウェイにモードな緊張感をもたらした。ナチュラルな仕上がりが広がりつつある一方で、あえて"濡れすぎ"とも言える質感を強調するこのスタイルは、ヘアをひとつの表現として際立たせるコレクションならではのアプローチだ。





エトロ(ETRO)
Image by: ©Launchmetrics Spotlight
ダウンバングのロングヘア
額に前髪をおろしたダウンバングのロングヘアも、印象的に登場した。特別に新しいスタイルというわけではないが、ランウェイモデルがさらりと取り入れることでどこか新鮮なムードをまとい、コレクションの中でも自然体の魅力を放っていた。顔まわりに柔らかなフレームを作ることで静かな存在感を生み出す。
ハイファッションの舞台でありながら、リアルウェイに近い空気を感じさせるのもポイント。日常的なヘアスタイルをあえてランウェイに持ち込むことで、ファッションと現実の距離をゆるやかに縮めるような動きが見てとれる。華やかな造形だけでなく、身近なスタイルの再解釈にも目が向けられていることを示すヘアスタイルだ。





ザディグ エ ヴォルテール(ZADIG & VOLTAIRE)
Image by: ©Launchmetrics Spotlight
部分的にも映えたブレイド(三つ編み)
三つ編みを取り入れたブレイドヘアも、さりげなく存在感を放った。子どもの頃に親しんだ"おさげ"のイメージもあり、大人になるにつれて遠ざかりがちなスタイルだが、ハイファッションの文脈では意外なほど洗練された表情を見せる。
髪全体ではなく、サイドやバックの一部にだけ編み込みを加えることで、ヘアにさりげないニュアンスと個性をプラスする要素にも。シンプルなヘアスタイルの中に小さなアクセントを生み出し、スタイリングに奥行きをもたらしていた。かつて多くの人が日常的に親しんだヘアスタイルだからこそ、どこか新鮮に映るのも面白いポイント。「流行はめぐる」と言われるように、ノスタルジーとモードが交差するブレイドは、大人になった今、自分のスタイルをアップデートするヒントとして、改めて注目したい。





アクネ ストゥディオズ(Acne Studios)
Image by: ©Launchmetrics Spotlight
コレクションならではの"奇抜ヘア"
これぞパリ、これぞミラノと言えるユニークなヴィジュアルは、ヘアが織りなす範囲が大きい。大胆なシルエットや意外性のある造形など、ランウェイならではの発想で作られたスタイルは、ショー全体の印象を強く決定づける。日本人デザイナーが手がけるブランドでも、独創的なヘアデザインがコレクションの世界観を際立たせていた。
ヘアは単なるスタイリングにとどまらず、ファッションと並ぶ表現のひとつ。ときに芸術作品のような存在感でルックを完成させ、見る者に強烈なインパクトを残す。日常に取り入れるのは難しくとも、自由な発想から生まれるこうしたヘア表現こそ、ランウェイの醍醐味だろう。







コム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS)
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