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その時々の時代背景や文化を色濃く映し出し、数々の象徴的なデザインが生まれてきたインテリアの世界。 かつては知識や歴史への造詣が求められるイメージもありましたが、近年ではそのユニークな造形美に新鮮さを感じる若い世代の間でも、静かなヴィンテージ熱が高まっているそう。個人が様々な手段でライフスタイルを発信する機会が増え、個性を表現する手段としての認識が強まっている背景もあり、家具選びの楽しみは広がっています。
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この記事では、東京に店舗を構えるインテリアショップの中から、本格的なヴィンテージインテリアを取り扱いつつ、初心者でも訪れやすい雰囲気の4店舗をご紹介。筆者が実際に店舗に足を運んで得た情報に加えて、店主、スタッフにインタビューも実施。奥深いヴィンテージインテリアの世界にのめり込む素敵なきっかけを掴めるはず!
目次
Ditty Tools.













Image by: FASHIONSNAP
| 店舗名 | Ditty Tools. |
| 所在地 | 東京都目黒区駒場1-27-1 2階 |
| アクセス方法 | 京王井の頭線 駒場東大前駅 徒歩約5分 |
| 営業時間 | 水曜〜土曜 13:00〜20:00、日曜 13:00〜19:00 |
| 定休日 | 月曜、火曜+不定休 |
| 出店形態 | 路面店 |
「ディティー ツールス(Ditty Tools.)」は、京王井の頭線の駒場東大前駅から徒歩約5分ほどの場所に位置。「デザイン性を重視したヴィンテージアイテム」を軸に、1950から1980年代のドイツを中心としたヨーロッパのテーブル&ホームウェアやアクセサリー、国内外問わずの作家・デザイナーによるプロダクトなどを取り扱っています。客層は、男女比で言うと半々くらい、年齢層は下は20代半ばぐらいから、上は60代以上の方まで幅広く来店。ヴィンテージ品を販売しているため、リアルタイムでその時代を知る年配の方やコレクターが多いそうです。
二大人気アイテムとして、食器と企業もののアイテムが挙げられるそう。食器は色や形が綺麗なものや、少し珍しいものをセレクトしているためとくに女性の顧客からの人気を博しています。企業アイテムは、AppleやIBMといった企業の広告、プロモーションで使われたノベルティやオフィシャルグッズを、1980から2000年代の古いものから約10年前の割と新しいものまで、年代を問わず販売しています。おすすめの来店時期は、年に1回開催している企画展の期間中。人気の企業アイテムを多く取り揃えており、普段の営業時とは違ったアイテムを見ることができるそう。中には企画展を目指してくる顧客もいるのだとか(笑)。生活の中で使っていたら「なんだか気分が上がるアイテム」を手に入れたいと考えている方にぴったりのお店です。
店主インタビュー
最も力を入れているのはどのような部分ですか?
FASHIONSNAP(以下、FS)

高橋さん
やはり「デザインに特化したヴィンテージ」を集めているという点です。プロダクトとしての面白みを重視しているので、有名デザイナーのものに限らず、作り手がわからないアノニマスなものも扱っています。
また、お店のコンセプトとして「作り手のクリエイティブな感性が際立つユニークなもの」を掲げています。デザイナーや作り手の遊び心や感性が感じられるものを、ピックアップして集めているところに一番力を入れています。
高橋さんが一番心が躍る、または好きなアイテムは何ですか?
FS

高橋さん
色々ありますが、特に好きなのはIBMの「THINK」と書かれたプレートです。これはIBMが創業時から掲げている「考えよ」というスローガンで、社内の様々な場所に飾られていました。時代によってロゴのデザインが少しずつ違ったり、日本語で「考えよ」と書かれたバージョンがあったりするのも面白い点です。
若き日のスティーブ・ジョブズのデスクの上にも置かれていたそうで、多くのプロダクトデザイナーやクリエイティブな人々に影響を与えたアイテムでもあります。プロダクトとしてのかっこよさはもちろん、その背景にあるスローガンや思想、カルチャーのルーツを感じられる点に強く惹かれますね。
リペアするアイテムは何が多いですか?
FS

高橋さん
リペアするアイテムは、基本的には時計ですね。特に1980年代以前の時計は、最初は動いていても途中で止まってしまうことがあるので、1ヶ月から数ヶ月という長い時間をかけて動作をチェックします。
最後に、この記事の読者へメッセージをお願いします。
FS

高橋さん
当店には、ちょっとしたギフトから特別なものまで、幅広い価格帯のアイテムが揃っていますのでプレゼント探しにもぴったりです。
また、定期的に企画展を開催していますので、ぜひインスタグラムなどをチェックしてお店に遊びに来ていただければ嬉しいです。
NICK WHITE




















Image by: FASHIONSNAP
| 店舗名 | NICK WHITE |
| 所在地 | 東京都港区南青山6-3-14-204 |
| アクセス方法 | 東京メトロ千代田線、半蔵門線、銀座線 表参道駅 徒歩約10分 |
| 営業時間 | 12:00〜19:00 |
| 定休日 | 不定休 |
| 出店形態 | 路面店 |
「ニック・ホワイト(NICK WHITE)」は、表参道駅から徒歩約10分の場所に位置。ミッドセンチュリーを中心としたヴィンテージインテリアのほか、生地から製作したオリジナルのアパレルアイテムやキーホルダーやマグカップといった雑貨アイテムも販売しています。20代から50代まで幅広い客層の人々が訪れるそうですが、併設されているギャラリースペースで行われる企画展の内容によって、来店者が変化するとのこと。
ドイツの老舗メーカー「トーネット(THONET)」のラタン座面の「チェスカチェア」やフランス人デザイナーのフィリップ・スタルク(Philippe Starck)のアイテムなどが近年人気。コレクターの間では「次に価値が上がるのは誰か」といういわば「青田買い」のような動きが出てきており、家具が「資産」として扱われ、株のように所有し良いタイミングで手放して利益を得る、という資産形成の一つになっている側面もあるそうです。ヴィンテージ家具に関しては、特定の買い付け時期があるわけではなくほぼ毎日のように何かしら入荷してます。一方で、アート系のグッズなどは半月に一度くらいのペースで開催する企画展のタイミングで入荷するので公式サイトやインスタグラムをこまめにチェックするのがおすすめ!
店主インタビュー
最も力を入れているのはどういった部分でしょうか?
FS

楳澤さん
「何屋さんかよくわからない」ようにすることが一番のこだわりかもしれません。「他のお店では見たことがないね」と思っていただけるような空間を目指しています。
また、私たちの会社はもともとデザイン事務所なんです。なので、単に新しいものを売るというよりは、すでに価値のあるヴィンテージ品や、まだあまり知られていないけれど素晴らしいデザイナーやジャンル、例えば最近だとブラジルの家具などを紹介することに力を入れていますね。売りたい人と買いたい人をつなぐ仲介役として、「ここに来たら何か面白いものや人に出会えるかもしれない」というワクワク感を提供したいです。
楳澤さんが個人的に一番好きな家具は何ですか?
FS

楳澤さん
難しいですね(笑)。でも、なんだかんだで長く使っているのは「イームズオフィス(EAMES OFFICE)」のラウンジチェアです。店頭にも置いているのですが、これは、たとえお金に困ったとしても手放さないだろうなと思います。

Image by: FASHIONSNAP
それだけ素敵な椅子なんですね。
FS

楳澤さん
あと、最近好きな家具のジャンルでいうと「スツール」ですね。椅子ってついつい増えてしまいがちですが、スツールなら座るだけでなく、サイドテーブルや物を置く台としても使える。汎用性が高いので、罪悪感なく増やせるのがいいんです。
最後に、この記事の読者へメッセージをお願いします!
FS

楳澤さん
人生で椅子を何度も買う機会はないかもしれませんが、自分の身の回りを好きなもので囲むというのは、すごく豊かなことだと思います。ぜひ、インテリアの買い物を楽しんでみてほしいです。そして、何か分からないことがあったら、どんなことでも私たちに聞いてください。「これって相場と比べて高いですか?」とか「どっちを買った方がいいと思いますか?」といった、直接的な相談も大歓迎です。
今はインターネットでたくさんの情報が手に入りますが、いざ買うとなると何が正解かわからなくなってしまうことも多いはずです。そんなときは私たちのような家具屋の店員をうまく頼ってほしい。皆さんの役に立てるタイミングは少ないからこそ、いざというときには気軽に声をかけてもらえたら嬉しいです。
HYST












Image by: FASHIONSNAP
| 店舗名 | HYST |
| 所在地 | 東京都中央区日本橋馬喰町1-5-15 azuro bakuro 1階/2階 |
| アクセス方法 | 都営新宿線 馬喰横山駅 徒歩約2分 |
| 営業時間 | 11:00〜17:00 |
| 営業日 | 毎週土曜日のみ |
| 出店形態 | 路面店 |
「ヒスト(HYST)」は、昔ながらの問屋街の空気を残しつつ新しいカルチャーが混ざるエリア 日本橋馬喰町に位置。都営新宿線の馬喰横山駅から徒歩約2分ほどでたどり着くことができます。毎週土曜日のみ開店という少し特殊な営業方法のヒストですが、アイテムの仕入れやメンテナンス、撮影など販売する準備に「丸々1週間かかってしまう」という背景があります。その結果現在の営業形態となり、お店の個性にも繋がっています。
客層は、インスタグラムを使用して情報を発信していることから、SNSをよく見ている若い層が比較的に多かったそうですが、だんだんとミドル層やそれより上の年代の人々も訪れるように。また口コミも広がりを見せ、海外の来店者も増えているそう。その週によって店頭に並ぶアイテムの「発掘元」が変わるので、店内の雰囲気は毎週ガラッと変わりますが、ソファや照明など部屋の「顔」になりうるアイテムはどんなときでも波がなく人気のアイテムカテゴリーとのこと。インスタグラムをチェックして、自分の好みの雰囲気の週に来店するのがおすすめです。また、週によっては開店時に20〜50人ほど並ぶこともあるそうですが、お昼過ぎにはゆったりと店内を見れるようになるので、狙いたいアイテムがあるときは朝一に、ゆっくり楽しみたいときは午後にくるのがグッド。
スタッフインタビュー
お店として最も力を入れている部分はどこでしょうか?
FS

齋藤さん
やはりこのお店に来てからの「モノとの出会い」という体験を提供するための場づくりには力を入れています。主役はあくまで「モノ」とゲストである「お客様」なので、来ていただいたときにできるだけ集中して見られるような、没入感のあるお店作りは意識しています。
この馬喰町という場所にお店を構えた理由は何ですか?
FS

齋藤さん
もともと私たちの会社は撮影スタジオを運営していて、この物件もスタジオの1つとして紹介されたのが始まりです。見に来たときに、白壁でコンクリート打ちっぱなしの工業的な空間に、古物の木の温かみがあるものを置いたら、そのコントラストが良いんじゃないかと感じていたようです。スタジオ利用は平日に集中して土日が空いてしまうことがあり、どうしようかと悩んでいたところ、もともと集めていた古物もあるし「お店をやってみたらどうだろう」というところから始まりました。最初は本当に1人来るかどうか、というところからスタートしたみたいなんですが、徐々に広まっていって、「じゃあスタジオをやめてお店にしよう」ということで、今の形になりました。
元々はインテアリアショップではなかったのですね。
FS

齋藤さん
そうなんです(笑)。また東東京というエリアは、2018年12月のオープン当時ではまだカフェや古着屋さんといったお店がほとんどなかったので、何かを始めるには面白いんじゃないかという思いもあったみたいです。
これからインテリアにこだわりたいと思っている方に向けて一言お願いします。
FS

齋藤さん
うちは元々家具が好きな方はもちろんですが、「ヴィンテージ始め」という方も多く来てくださいます。私たちは最初から「チェア1脚からヴィンテージを始めてくれたら嬉しいな」という思いがありまして。ヴィンテージと聞くと少しハードルが高く感じるかもしれないですけど、お客様には自由に触って、試して、座って、モノとの出会いを楽しんでほしいと普段からスタッフ間で話しています。ぜひハードルを感じずに来ていただけたら嬉しいなと思っています。
Dill Pickle Club


















Image by: FASHIONSNAP
| 店舗名 | Dill Pickle Club |
| 所在地 | 東京都台東区鳥越2-5-1 恵比須ビル1階 |
| アクセス方法 | 都営浅草線 浅草橋駅 徒歩約10分 |
| 営業時間 | 12:00〜19:00 |
| 定休日 | 不定休 |
| 出店形態 | 路面店 |
「ディル ピックル クラブ(Dill Pickle Club)」は、台東区蔵前に店舗を構えます。「ミュージアム」をコンセプトに、店内にはヴィンテージのインテリアに加えてキーホルダーやアクセサリー、古着など多様なアイテムが揃っています。オリジナルのアパレルアイテムやアクセサリーの販売も。またバーカウンターが併設されており、ドリンクやクッキーなどの軽食を楽しむこともできます。老若男女問わず幅広い人々が来店するそうですが、20代の比較的若い層からはフレンチヴィンテージのキーホルダーだったりと単価が高くないものが、40代、50代の暮らしという部分にしっかり目を向けている層からは、照明やチェア、テーブル、時計などのインテリアアイテムがそれぞれ支持されているとのこと。
人気のアイテムは時期によって変わってきますが、時計は常に集めているアイテムのひとつで常時30点ほどは用意しているそう。現代ではスマートフォンで時間を簡単に確認できますが、家でパッと確認したいときにユニークな時計が欲しいという人も多く、需要と店舗の供給がマッチしています。来店にはこの時期がおすすめというのは特になく、気になるアイテムが公式インスタグラムやサイトに上がったときに足を運ぶのがベスト。全て一点物なので、早めの行動が吉です。素敵なアイテムを見ながらバーカウンターで気さくな店主とお喋りできる、そんな楽しい空間に一度ぜひ訪れてみてください。
店主インタビュー
最も力を入れているのはどういった点ですか?
FS

中村さん
商品と空間の2点、力を入れています。商品で言うと照明です。僕は以前の仕事柄、デンマークへ行ったことがあるのですが、デンマークは光の使い方が上手で、そこに感銘を受けて照明が空間にもたらす力を痛感したんです。例えば、煌々と照っているバーなのか、ロウソクだけの薄暗いバーなのかで、かかっている音楽が同じでも全ての体験が変わってくる。そういう意味を含めて、照明が空間に大きく影響を与えると思っていて。プラス自分が好きというのもあり、照明をメインに力を入れています。なので、照明のことならペンダントライト、デスクライト、スタンドライト、何でもお答えできます!
なるほど。2点目も教えてください。
FS

中村さん
はい、2点目は空間です。店内は大きく2つに分かれていて、手前は1000〜3000円のものが多かったりと、よりカジュアルなものを置いています。奥に行くほど金額的にも上がっていったり、家具や照明など大物が増える。来てくださったお客様が1つの店舗で違った体験を2回できるように分けています。お店のコンセプトに「買える美術館」を掲げているため、あまり金額のポップをたくさん置いたりはしていません。真ん中にある仕切りの黄色い扉から手前と奥で、雰囲気をガラッと変えることを意識しています。
お店にある一番好きなアイテムを教えてください。
FS

中村さん
強いて言うなら2つあって。1つはダイニングセットです。これはガエ・アウレンティ(Gae Aulenti)という20世紀に活躍したイタリア人女性のデザイナーのものです。この曲線がすごく美しい。俳優のアラン・ドロン(Alain Delon)が1970年代に主演した映画のビーチのシーンで使われていたものの復刻で、家具自体は全く同じです。このイエローが本当に1960年代のデザインとは思えないくらい素敵ですよね。

Image by: FASHIONSNAP
確かに素敵なカラーです。
FS

中村さん
もう1つはこの照明です。これはヴァーナー・パントン(Verner Panton)というデンマークのデザイナーのものです。光源(電球)が全く見えないのに、光が上に反射されてシェードの隙間から漏れる光がめちゃくちゃかっこいいんです。これは1968年ごろのヴィンテージで、名作中の名作。日本ではほぼ見れないんじゃないかなと思います。この2つは正直売れなくてもいいかな、ぐらいに思っています(笑)。

Image by: FASHIONSNAP
最後に、この記事の読者へ一言お願いします。
FS

中村さん
店内のアイテムは国籍や年代を問わず収集しています。僕自身、以前はファッションとセレクトインテリアという全然違う畑で仕事をしてきました。その要素もあって、とにかくユニークなものが好きなんです!コンセプトに「ミュージアム」と掲げているぐらいなので、博物館みたいな感覚で、見たことないものがたくさんあるはずです。そういうものを体感しに来ていただけたら嬉しいですし、デザインの話をするだけでも僕はすごく楽しいです。
また、照明をベースに家をコーディネートしていくのも得意なので、「自宅の照明のスタイリングがわかりません」といったご相談も、購入するしないは別としてカウンセリングできます。ぜひご相談いただければと思います。
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