
260年以上の歴史を誇る英国発の「ハウス・オブ・クリード(House of Creed)」。 古くは英国王室をはじめ、ヨーロッパ各国の皇室やセレブリティを魅了し続けてきた名門メゾンです。厳選された原料と職人技で紡がれる香りのコレクションは、2023年の日本再上陸以降も進化を止めず、新作を発表するたびにその存在感を印象付けています。そんな格式高き香水ブランドの華麗なる歴史と人気の香りを紹介します。
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ハウス・オブ・クリード
最初は仕立て屋だった!「ハウス・オブ・クリード」の長い歴史

創設者のジェームズ・クリード氏
Image by: House of Creed
イギリス発祥の高級香水ブランド「ハウス・オブ・クリード」(以下クリード)。その歴史は、1760年にジェームズ・クリード(James Creed)によって始まりました。ジェームズは、成功を夢見てほぼ無一文の状態で故郷であるレスターを離れ、ロンドンへと向かった野心家。まず彼が立ち上げたのは、香水店ではなく、テーラーメゾンでした。彼の仕立てる衣服の素晴らしさは、開業間もない頃に英国国王ジョージ3世(George III)へ香りを施した革手袋を献上したという逸話からも鮮やかにうかがい知ることができます。
その後、家業を継いだ息子のヘンリー・クリード(Henry Creed)は、テーラービジネスをフランス・パリへと広げます。パリへと事業を拡大した背景には、名だたる歴史上の人物たちからのラブコールがありました。
歴史が証明する、英国王室とクリードの密接な関係

Image by: House of Creed
イギリス国王ジョージ3世の孫娘にあたるヴィクトリア女王(Queen Victoria)は、 クリードを王室御用達に任命しています。1885年には、侍女長であるアニー・ロックスバーグ(Annie Roxburgh)が署名入りで王室御用達の称号を授与されたとし、この証書は現在もパリのセルビー店に掲示されています。さらに、女王のために乗馬服を制作したことも。ちなみに、その乗馬服は京都服飾文化研究財団が所蔵していると言います。
テーラーとしての技術とセンス、希少なフレグランスを認められたクリードは、ナポレオン3世(Napoleon III)とその妻でヨーロッパのファッションリーダーでもあったウジェニー皇后(Empress Eugénie)の衣服も手がけるようになります。そのことをきっかけに、1854年にはフランスのパリにも拠点を設けることになります。その後、英国の伝統とフランスの美意識が融合したメゾンへと成長を遂げていくことになります。
💡豆知識💡
記録に残るメゾンとしてのクリード
ブランドが独自に調査を行ったところ、1860年の軍事専門誌「アーミー・アンド・ネイビー・ガゼット」には、“クリード&カンバーランドのヘンリー・クリードが、ヴィクトリア女王ならびに欧州主要王室から特別な任を賜った”と記録されていたそう。長い歴史のなかで、本格的な香水ブランドとしての立ち上げ時期は定かではないものの、記実によってメゾンとしてのクリードの立ち位置は明確となりました。
世襲制でいまや7代目 脈々と受け継がれる香りのDNA

試香する6代目オリヴィエ・クリード(Olivier Creed)氏
Image by: House of Creed
同族経営が長く行われてきたこともクリードの特徴のひとつです。歴代の当主の中でも6代目となるオリヴィエ・クリード(Olivier Creed)は、ブランドを世界的な香水メゾンとして昇華させた立役者です。
先見の目を持つクリエイターでもあったオリヴィエは、世界中を飛び回り、自身の嗅覚で確かめながら最高品質の原料を追い求めました。希少な天然香料にこだわった彼のクリエイティブディレクションによって生まれた名香は多く、伝統的な手作業で調合する「ミレジム」コレクションを構築してからは、自身によって再解釈を加えた「グリーン アイリッシュ ツイード」やメゾン創設250周年を讃えて作られた香り「アバントゥス」など、時代を超越する香水を数多く生み出しています。
経営に至っては、2020年に米資産運用会社BlackRockのプライベートエクイティファンド Long Term Private Capitalへ売却され、2023年にラグジュアリーメゾンを多数有するケリング(KERING)グループのケリング ボーテ(KERING BEAUTE)へ。そして2026年、ロレアル傘下に入ることが発表されました。オリヴィエは2026年5月にその生涯を閉じるまで、香りの芸術へ情熱を注ぎ込みました。
現在は、息子であるアーウィン・クリード(Erwin Creed)が7代目としてその座を継承します。彼は幼少期から父の原料調達の旅に同行し、英才教育の中で調香センスを育んできました。ブランドを代表するヒット作「アバントゥス」は父子の共作であり、アーウィンの功績は当主就任以前からすでに始まっていたと言えます。

7代目となるアーウィン・クリード(Erwin Creed)氏
Image by: House of Creed
🚗豆知識🚗
7代目は、プロ並みのレーシングドライバー!
新たにブランドを牽引する立場となったアーウィンは、モータースポーツをこよなく愛することでも知られています。ドライバーとして彼がル・マン24時間レースやミシュラン・ル・マン・カップに出場した記録が公式に残されており、趣味の域を超えたその実力は、海外のファッション誌やライフスタイルメディアでもたびたび取り上げられています。
上質な原料と手仕事で生み出される香水

クリードの主力香水は、天然精油をはじめとする上質な原料のみを用い、フランス・フォンテーヌブロー近郊の工房で職人による手作業によって仕立てられています。これこそが、6代目オリヴィエが確立した「ミレジム」クオリティです。
ミレジムは「優れたヴィンテージ」を意味する、ワイン業界で親しまれるフランス語です。古代より尊ばれてきた世界最高峰の天然香料を原料とする天然精油は、花や植物の収穫年によって香りの表情にわずかな違いが生まれます。クリードではその特性を強みとし、変わらぬフォーミュラを守りながらも、ヴィンテージワインのように「その年ならではの個性」を宿した香りを丹念に紡いでいます。
取り扱い店舗は東京・京都・大阪などの百貨店中心

Image by: House of Creed
2019年に一度日本市場から撤退した同ブランドですが、2023年にケリング ボーテ下で再上陸を果たしました。2026年8月現在、日本国内では百貨店を中心とした5つの実店舗のほか、三越伊勢丹化粧品オンラインストア ISETAN BEAUTY onlineでも購入が可能です。取り扱い店舗については日本公式サイトで随時情報が更新されています。
【取扱店舗】
伊勢丹新宿 本館1階/ジェイアール京都伊勢丹 2階/阪急メンズ大阪B1階/髙島屋 大阪店1階 /ロージャース パッサージュ LE BAR A PARFUM
日本のPR担当者が解説! 人気の香り9選/オリジナルチャート
世界のセレブリティにも愛されるクリードのラインナップの中から、日本国内で支持される9作をピックアップしてオリジナルチャートとともに紹介。さらに今回は、PRシニアマネージャー・藤井裕子さんによるコメントも掲載。それぞれの香りが引き立つおすすめのシーンや香りが導く人物像を解説していただきます。

人気の香りをまとめたチャートからは、清々しさや温かみといった好みの違いはあるものの、軽やかにまとえる香りに人気が集まる傾向が見えてきました。一方で、重厚感のある2種は、エレガントなニュアンスが豊かに溶け合う芳香が印象的です。それぞれの香りの詳細と魅力を詳しく紐解きます。身にまとった瞬間のイメージが伝わる「キーワード」も必見です。
01_「アバントゥス(Aventus)」

50mL 4万2130円、100mL 5万8740円
Image by: House of Creed
《香調》
ドライウッド・フレッシュ・シトラス・フルーティ
《キーワード》
成功・貫禄・挑戦
ブランド一番人気と言える香り。鮮烈なカラブリアンベルガモットに、レモンとピンクペッパーがきりっとしたスパイスを添えるオープニング。時間の経過とともに立ち上るスモーキーなバーチと深みのあるシダーウッドが、凛とした佇まいを引き立てます。

藤井さん
ドラマチックな人生を送った歴史上の皇帝から着想を得た、クリードを象徴するフレグランスです。力強さや成功をテーマにしており、自ら道を切り拓き、未来へ向かって挑戦を続ける方におすすめしています。自信と品格を感じさせる香り立ちは、派手に主張することなく、成功を積み重ねてきた人の落ち着きや貫禄を自然に演出します。ビジネスシーンやプレゼンテーションなど、自信を持って臨みたい場面にふさわしい1本です。
02_「シルバー マウンテン ウォーター(Silver Mountain Water)」

50mL 3万9050円、100mL 5万5000円
Image by: House of Creed
《香調》
シトラス・フルーティ・ウッディ
《キーワード》
透明感・知性・ミニマリズム
ベルガモットと甘酸っぱいブラックカラント心を解きほぐすように広がり、静けさをもたらすティーノートとクリアなオゾニックアコードが重なり合ます。ラストは温もりのあるサンダルウッドとムスクが静かに立ち上り、センシュアルな余韻を残します。今を生きるミニマリストをイメージし、クリーンで都会的かつ王道を追求した香気です。

藤井さん
知的で清潔感があり、軽やかなエレガンスを自然にまといたい方にフィットします。オフィスから休日の外出、スポーツやカフェで過ごす時間まで自然になじみ、軽やかで洗練されたライフスタイルを演出します。アルプスの雪山に広がる澄み切った空気や、朝の冷たく清らかな風を思わせる、透明感あふれる香りは、ジェンダーを問わずまとっていただけます。
03_「グリーン アイリッシュ ツィード(Green Irish Tweed)」

50mL 3万9050円、100mL 5万5000円
Image by: House of Creed
《香調》
アロマティック・フゼア・グリーン・モッシーウッド
《キーワード》
伝統・誠実・クラシック
みずみずしいフレッシュノートと、洗練されたフゼア調が巧みに交錯するコンポジション。ベルガモットとレモンのクリーンなムードから始まり、ペパーミントが涼やかな息吹となって広がります。ジェントルマンにふさわしいクラシカルな気品は、時代を超えてその存在感を放ちます。

藤井さん
クリード家が受け継ぐオートクチュールの伝統やクラフトマンシップへの敬意を込めた香りです、最高級のテーラードスーツのように、時代を超えて愛されるタイムレスなエレガンスは、流行に左右されない価値観を持ち、誠実さや品格を自然にまといたい方にマッチ。ビジネスシーンはもちろん、ジャケットスタイルでのお出かけや美術館、観劇など、落ち着いたカルチャーシーンにも自然と寄り添います。
04_「ミレジム アンペリアル(Millésime Impérial)」

50mL 3万9050円、100mL 5万5000円
Image by: House of Creed
《香調》
シトラス・マリン・ウッディ
《キーワード》
飾らない上質さ・洗練された余裕
神々しいゴールドのボトルから最初に香り立つのは、ベルガモットとブラックカラントが奏でるみずみずしさ。やがてソルティなノートへと溶け込み、シダーウッドやサンダルウッド、ムスクへと移ろい、肌の上にドラマチックな記憶を刻みます。

藤井さん
スタイリッシュかつエレガントでありながら、決して華美になりすぎない自然なラグジュアリーを表現しています。肩肘を張らずに上質さを楽しみたい方や、洗練された余裕をまといたい方におすすめの芳香で、昼の爽やかさから夜の落ち着いた雰囲気まで美しく調和し、1日を通して楽しめます。ビジネスシーンからリゾート、休日の外出まで幅広いシーンになじみ、ジェンダーを問わずに愛用できるタイムレスな仕上がりです。
05_「アブソリュ アバントゥス(Absolu Aventus)」

50mL 4万9500円、100mL 7万400円
Image by: House of Creed
《香調》
ドライウッド・フレッシュ・シトラス・フルーティ
《キーワード》
大胆さ・存在感・モダン
代名詞であるアバントゥスを再解釈して誕生。数量限定で発売されるたびに熱狂的な支持を集め、2025年9月からついに定番化を果たしました。 ベルガモット、レモン、ブラックカラントの爽やかさと交差するのは、グレープフルーツのシャープさ。アバントゥスの象徴であるパイナップルに、温かなスパイスと力強いウッドが寄り添って絶妙なコントラストを奏でます。

藤井さん
アバントゥスの象徴的なDNAを受け継ぎながら、さらなる奥行きと力強さを表現した香水です。ブラックボトルが象徴するように、洗練された存在感と大胆さを兼ね備えた、よりモダンなアバントゥスとして誕生しました。ワンランク上の存在感を演出したい方や、ラグジュアリーで洗練されたスタイルを好む方におすすめ。夕方以降のイブニングイベントやナイトシーン、ホテルラウンジなど、深みのある香りがより魅力を発揮する特別なシーンにふさわしい1本です。
06_「アバントゥス フォー ハー(Aventus For Her)」

30mL 3万4760円、75mL 5万5110円
Image by: House of Creed
《香調》
ウッデイフレッシュ クリスプ フルーティ フローラル
《キーワード》
芯のある女性・しなやかな強さ
約3年の月日をかけてたどり着いた、アバントゥスに呼応するフェミニンな香りは、歴史上のパワフルな女性たちや世界中の現代女性が着想源。グリーンアップルとシトラスの爽やかな果実から、気品あふれる花々、そして深みのあるムスク&アンバーへと変化する、フルーティフローラルの優雅な世界が広がります。

藤井さん
ブランドを象徴するアバントゥスのスピリットを受け継ぎながら、現代を生きる女性のしなやかな強さとエレガンスを表現。自分らしいスタイルを大切にし、自信と品格を自然にまといたい気分を香りが後押しします。ビジネスシーンから特別なお出かけまで幅広く活躍し、芯のある美しさと洗練された魅力を引き立ててくれます。
07_「エラダリア(Eladaria)」

30mL 3万4760円、75mL 5万5110円
Image by: House of Creed
《香調》
モッシーウッズ・スパイシー・アロマティック
《キーワード》
自然体の気品・モダンローズ
マンダリンとベルガモットの爽やかな立ち上がりから、3種のローズとピオニーが織りなすロマンティックな花々へ。ラストはバニラやムスクが肌をやさしく包み込みます。クラシックなローズの香調をモダンな構成で再解釈することで、洗練されたフェミニニティを表現しています。

藤井さん
3種のローズを中心に、軽やかさとセンシュアルさを兼ね備えた現代的なローズフレグランスで、オフィスから休日のお出かけまで昼夜を問わず自然になじみ、軽やかな華やかさを演出します。現代的なフェミニニティとしなやかなエレガンスを表現しており、自然体の気品や自分らしい美しさを大切にする方の気分に寄り添います。モダンなローズが好みであれば、ジェンダーを問わず愛用できます。
08_「ワイルド ベチバー(Wild Vetiver)」

50mL 3万9050円、100mL 5万5000円
Image by: House of Creed
《香調》
ウッディ・フローラル
《キーワード》
自由な感性・自然と洗練
手摘みのティムールベリーとシトラスのスパイスで幕を開け、甘さと軽やかさを備えたローズ センティフォリアへ。ラストは上質なベチバーが大地のような深みをもたらします。 野性味とエレガンス、一見相反する2つの表情を、巧みな調香で美しく調和させたウッディフレグランスです。

藤井さん
格式に縛られることなく、自分らしいスタイルや自由な感性を大切にする方におすすめしたい、英国のガーデンパーティーが自然へと溶け込んでいく情景から着想を得た香りです。洗練と野性が美しく調和し、ガーデンパーティーや週末の旅行、自然の中で過ごす時間など、開放感のあるシーンによくなじみ、自然体のエレガンスを演出します。性別を問わず、楽しめます。
09_「カーミーナ(Carmina)」

30mL 3万4760円、75mL 5万5110円
Image by: House of Creed
《香調》
フローラルアンバー・ウッデイ・ムスク
《キーワード》
カリスマ性・華やかさ・印象を残す存在感
ヘンリー・クリードのファッションスケッチブックからインスピレーション源となった芳香。パワフルなブラックチェリーとピンクペッパーが、バイオレットとローズにモダンな彩りをプラス。サフランの温かみに繊細なムスクとアンバー、カシミアウッドが溶け合います。

藤井さん
女性のカリスマティックな魅力をテーマにした、モダンなアンバーフローラル。ブラックチェリーやローズ ド メイ、サフランが織りなす奥行きのある香りが、華やかさの中に力強さを感じさせます。自分らしさを堂々と表現し、自信と華やかさを身にまといたい方におすすめです。パーティーやイブニングイベント、セレブレーションなど、華やかなシーンで自分らしい魅力を印象づけたい方にふさわしい香りです。
まず試すならコレ! 一番人気の「アバントゥス」

アバントゥス
Image by: House of Creed

アバントゥス フォー ハー

アブソリュ アバントゥス
ダントツの人気を誇り、アイコニックな存在と君臨するアバントゥスは、2010年に誕生しました。前述の通り、創設250年を記念したタイミングにオリヴィエとアーウィンによって共創された香りです。世界を変えた歴史上の偉大なる男性がインスピレーション源とされる大胆で自信に満ちた芳香は、発売当時、海外メディアでも賞賛する声が多く、クリードの名前を高級香水メゾンとして揺るぎないものにしました。現在は、アバントゥス フォー ハー、アバントゥス コロン、アブソリュ アバントゥスと、その遺伝子を受け継ぐファミリーが増え、コレクションとして展開しています。
筆者が試香して見つけた、ユニセックスで愛されるようになったワケ
クリードの香りは、長らくメンズフレグランスとして高い人気を誇ってきました。その象徴として、第二次世界大戦でナチス軍から英国を守り抜いた元英国首相、ウィンストン・チャーチル(Winston Churchill)がかつて愛用していたとも言われています。彼は葉巻をこよなく愛し、ダンディズムを体現していた人物として知られます。
しかし現在ではウィメンズ向けのラインナップも拡充され、女性からも揺るぎない支持を集めています。なぜクリードは、「ユニセックスで愛される香水ブランド」へと変貌を遂げたのか。PRシニアマネージャー・藤井さんへの取材や香りの特徴、さらに近年のフレグランスニーズの高まりなどから、3つの理由が浮かびました。
- フレッシュさと奥行きの巧みなバランス
多くの作品は清々しさをまといながら、香水としてのノート構成の立体感を描いています。フレッシュさのベールがあることで、ハンサムな香りも性別を問わずに楽しめる芳香へと仕上がっているように感じます。 - 天然精油を取り入れた優しい力強さ
ミレジム製法によって天然精油を贅沢に採用されている香りは、肌なじみもよく、しっかり香るのにどこか自然。主張しすぎない点が、ジェンダーを選ばずに楽しめる一因のように思えます。 - 時代とともに変化した“香りへのニーズ”
現代において香りに求める条件は「自分らしさ」。周囲の目を気にせず「自分がまといたい香り」を選ぶ時代となり、ジェンダーの境界線が取り除かれたことも、男女問わず香りの選択肢として選ばれるようになったことが要因と言えます。
取材を通して
クリードの一族による世襲制を守り抜く姿勢は、香水界において稀有な存在です。父から子へ脈々と受け継がれてきたのは、単なる知識や技術ではなく、時代の空気をしなやかに捉える感性とラグジュアリーの本質に応えるエレガンスそのものなのかもしれません。7代目を継承した1980年生まれのアーウィンは、長い修行を要する調香師の世界において、まだ若手と呼ばれることも多い世代です。偉大な父オリヴィエから受けた英才教育と、時代を先取るフレッシュな感性——その融合が、メゾンの次なる章を華々しく切り拓きます。
最終更新日:
Hiroko Ishiwata
編集・ライター
1982年、茨城県生まれ。出版社勤務を経て独立。雑誌編集部所属時はファッション、ビューティ、カルチャーなど幅広いジャンルを経験。顔面疾患を機に鏡と向き合う時間が増えたことで肌とスキンケアへの興味が強まり、日本化粧品検定1級を取得。料理下手な二児の母。
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