ジョナサン・アンダーソンがイギリスで立ち上げたブランド。メンズとウィメンズの境界線を超えたジェンダーレスなスタイルを提案。素材やシルエット、ポップな色使い、大胆なグラフィックプリントなどでコントラストを描くモードなコレクションが特徴。イギリスの権威あるアワードを連続して受賞し、2017年からはユニクロと継続的にコラボレーションを行なうなど、認知度を高めている。

ジョナサン・アンダーソン

Jonathan Anderson

1984年、北アイルランド生まれ。アメリカで演劇を学び、俳優としてキャリアを積むうちにステージ衣装に興味を持つ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションでメンズウエアのデザインを専攻。2008年にメンズブランドとして「JW アンダーソン（J.W. ANDERSON）」をスタート。手の込んだアクセサリーコレクションがデビュー後すぐに注目され、ロンドン・コレクションの公式スケジュールに参加。11年にウィメンズを本格始動。その翌年、「ブリティッシュ・ファッション・アワード2012」のエマージング・タレント・アワード・レディ・トゥ・ウェア部門において大賞を受賞。15年の同プライズでは、ウィメンズウエア部門とメンズウエア部門のダブル受賞を果たした。13年からは「ロエベ」のクリエイティブ・ディレクターとしても手腕を発揮している。

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- CHARASTERISTIC ITEM -

人気アイテムは、ブランドのアンカーロゴが目を引くトートバッグ

　ウエアに加えてアクセサリーも人気の「JW アンダーソン」のシグネチャーアイテムの一つが”ベルトトート”。ボディにブランドのアンカーロゴを刺繍したバッグで、2018年春夏コレクションで初めて登場した。通常は本体にフェルト生地を使用しているが、20年にはブランド初のリサイクルキャンバスのシリーズをリリース。

- COLLABORATION -

「ユニクロ」×「JW アンダーソン」でブランド認知度が拡大

　「ヴェルサス」から「コンバース」などのマスブランドまで、数々のブランドとコラボレーションアイテムを製作。中でも「ユニクロ」との協業は2017年から続く人気コレクションだ。アンダーソンにとってユニクロとの協業は「ファッションの民主化」という大義を持つ。自身がユニクロの愛用者でもあったことから、コラボレーションが実現。2021年秋冬コレクションでは、初めてラウンジウエアやクッション、ブランケットといったホームグッズを揃えた。

- SHOP -

日本国内初の直営店は、伊勢丹新宿本店

　ロンドン、韓国に次ぐ世界3店舗目となる直営店を2021年9月、伊勢丹新宿本店3階にオープンした。内装は、ロンドン・ソーホーにある旗艦店に着想。フォーマイカやアルミのレールと棚、ベルベットのカーテン、ジュエリーのキャビネットやカーペットなど、旗艦店で使用されているものと同じデザインや色合いで統一している。ウィメンズのほか、メンズシューズやユニセックスアイテム、限定アイテムのミニウォレットを販売している（2021年現在）。

- COLLECTION -

最新コレクション、2022年春夏の特徴

　フォトグラファーのユルゲン・テラー(Juergen Teller)が撮り下ろしたフォトをカレンダーに見立てて披露した。コレクションは、シアー素材や繊細なフリンジのミニドレスなど、春らしい軽快な印象。センシュアルなオーガンジーを重ねたガーリーな白ワンピースから、ヴィヴィッドなピンク、ペプラムを大胆にデフォルメしたミニスカートまで、スタイルはさまざま。デニムやトラウザーもたっぷりのボリュームでオーバーサイズを誇張させ、シルエットに緩急をつけた。真っ赤なソールがキャッチーなヒールサンダルやサイケな配色のショートブーツなど、カラフルな小物をアクセントにプラス。フェティッシュなムードを内包させつつも、スポーティーなディテールを随所に取り入れることでヘルシーにまとめた。

「ジェイ ダブリュー アンダーソン（JW ANDERSON）」2022年春夏ウィメンズコレクション