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中国旅行客減をカバーする国内富裕層の存在感 髙島屋・松屋・J.フロント26年2月期決算まとめ

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 髙島屋、松屋、J.フロント リテイリングの百貨店3社が発表した2026年2月期決算は、2025年12月以降、中国政府の渡航自粛要請が影響して中国人旅行者の免税売り上げが大きく落ち込んだものの、中国以外のアジア諸国や欧米からのインバウンド消費が下支えした。また、株高を背景に国内富裕層は引き続き旺盛な消費意欲を発揮。各社は2027年2月期、外商を中心とした富裕層の囲い込み施策をいっそう強化するほか、海外事業やショッピングセンター運営など、国内百貨店事業以外の分野の伸長を図る。

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髙島屋・松屋・J.フロントリテイリング 2026年2月期決算(括弧内は前期比)
髙島屋松屋J.フロント リテイリング
総額売上高(髙島屋は総額売上収益)1兆323億円(前期並み)1230億円(10.3%減)1兆2904億円(1.7%増)
営業利益535億円(6.9%減)26億円(41.2%減)490億円(15.8%減)
純損益△81億円(前期は395億円の黒字)21億円(8.0%減)282億円(31.7%減)

髙島屋は外商向け営業支援システムを導入

 髙島屋は、国内百貨店業の営業利益が前期比12.9%減の249億円となり、特にインバウンド売上高が同18%減と大きく落ち込んだ。ただし、足元では中国以外のアジア諸国や欧米からの需要が高まっており、「この傾向は続くと見ている」と、村田善郎社長は語る。

 国内消費は下期から持ち直しており、特に10月の高市早苗政権発足後の株高を背景に外商を中心とした富裕層の売上が堅調に推移しているという。同社では、今年2月から外商向けの営業支援システムを導入している。年間で5〜10億円を売るというトップセールスの成約に繋がる特性の見える化と、知見を共有を目的としており、将来的にはAIを活用することも検討している。また、今後の成長ドライバーとして「次世代型SCへの転換」「ベトナム事業」「金融事業」の三つに重点投資を行っていく。

 髙島屋が、2026年2月期(2025年3月〜2026年2月)の通期連結業績を発表した。売上高に相当する総額営業収益は前年並みの1兆323億円と、引き続き1兆円規模を確保。営業利益は同6.9%減ながら期初計画を上回る535億円で着地した。⋯記事を読む

松屋は外商組織をチーム制に移行

 松屋は、免税売り上げが前期の急拡大の反動で停滞。日中関係の悪化に伴う渡航制限が響いたものの、タイや米国など、中国以外からの訪日客による売り上げは想定以上となり、2025年10月に下方修正していた計画値は上回った。今後も、タイの大手小売企業との連携やTrip.comを活用した多言語情報発信などを通し、中国以外の訪日客へのアプローチを強化する

 国内客による売り上げは、髙島屋と同様に高市政権発足以降は底堅く推移。直近も「3月の売上高が前年同月比2%増、4月も現時点で同6%増」といい、富裕層によるラグジュアリーブランド需要は根強い。これを受け、2026年3月から外商組織をチーム制に移行、新設したラウンジも活用して接客強化に努める。外商強化の一環として、2027年に新たなロイヤルティプログラムの導入も予定している。

 百貨店の松屋の2026年2月期連結業績は、売上高に相当する総額売上高が前期比10.3%減の1230億円、営業利益が同41.2%減の26億円、純利益が同8.0%減の21億円だった。外商顧客を中心に国内売り上げは堅調に推移したものの、免税売り上げが前期の急拡大の反動で停滞。日中関係の悪化に伴う渡航制限も響いた。⋯記事を読む

パルコが絶好調なJ.フロント リテイリング

 大丸松坂屋百貨店やパルコを擁するJ.フロント リテイリングの百貨店事業は、総額売上高が同0.5%増の8286億円と増収を維持したが、事業利益は同9.1%減の309億円と減益。「堅調な富裕層消費や大阪・関西万博関連需要が下支えしたものの、免税売り上げは12月以降の中国人客の減少もあり、前期に対し15.3%減の1105億円で着地した」。

 ショッピングセンター事業は渋谷パルコの大型リニューアル効果やIPコンテンツ強化が奏功し、総額売上高は同6.6%増の3547億円、事業利益は同9.9%増の140億円と増収増益を確保した。パルコ全15店の年間テナント取扱高は同6.7%増の3455億円を達成。うち、7店は過去最高額を更新し、旗艦の渋谷パルコは同15.8%増の509億円で着地した。ほかは、心斎橋パルコが同3.7%増の394億円、浦和パルコが同5.9%増の334億円、仙台パルコが同13.2%増の236億円など。

 大丸松坂屋百貨店やパルコを傘下に持つJ.フロント リテイリングの2026年2月期連結業績は、売上高に相当する総額売上高が前期比1.7%増の1兆2904億円と増収を確保した一方、営業利益は同15.8%減の490億円、純利益は同31.7%減の282億円と減益となった。⋯記事を読む

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