HARUNOBUMURATA 2023年秋冬コレクション
Image by: FASHIONSNAP(Koji Hirano)
「ハルノブムラタ(HARUNOBUMURATA)が、2023年秋冬コレクションを東京・品川のグランドプリンスホテル高輪の「貴賓館」で発表。パリのサロンを想わせるレンガ造りのクラシックな空間で、ブランドの世界観を色濃く発信した。
FASHIONSNAP(Koji Hirano)
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コレクションは、フォトグラファーから映画監督・脚本家へとキャリアを広げたジェリー・シャッツバーグ(Jerry Schatzberg)の写真集「WOMEN THEN」に着想。1954~69年にかけて撮影されたこの作品の中に登場する、女性たちの自然体のふるまいとエレガンスを服と通じて提案した。
モノクロからカラーへと変化する物語性のある写真集になぞらえて、ショーは黒で統一したルックからスタート。袖や耳元からスワロフスキーのフリンジを覗かせることで、光のシャープさや少しの煌めき、艶やかなエレガンスを表現した。
FASHIONSNAP(Koji Hirano)
真骨頂である立体裁断のドレスや贅沢に素材を用いたコートも、さらに精度を高めて登場。ダーツやドレープ、微かなシェイプなどを駆使した独自のカットやパターンと、強みであるラグジュリーな素材使いの相乗効果で、贅沢で軽やかなコレクションを作り上げた。
FASHIONSNAP(Koji Hirano)
スポーティなダウンジャケットは、模様を浮かび上がらせた膨れ織ジャカードのシルクオーガンジーで、クチュールライクに昇華。バイカラーのケープには、シルク100%の生地を毛羽立たせて、カシミヤのような質感に仕上げた素材を採用した。上質でユニークな素材とモダンなデザインで、コントラストを効かせた。
FASHIONSNAP(Koji Hirano)
足元には、スニーカーやローヒールのシューズをコーディネート。エレガントなアイテムを着て、颯爽と歩く姿で「ハルノブムラタ」の女性像を描き出した。
デザイナーの村田晴信は、コレクションについて「昨年、展示会でパリを訪れ、王道のエレガンスへの熱が高まった。それをベースに、パターンやカットの面白さを加えることで、女性のふるまいの美しさを表現した」とコメント。
FASHIONSNAP(Ippei Saito)
会場に貴賓館を選んだ理由について「マルク・ボアンによるクリスチャン・ディオールや初期のイヴ・サンローランのように、観客の近くをモデルが歩くクチュールのサロンのような雰囲気を再現したかった」と加えた。
大学で日本美術史を専攻し、2009年にINFASパブリケーションズ入社。WWDジャパンやFashion Newsの編集・記者として、東京のファッション・ウイークやセレクトショップ、ファッションビル、販売員取材などを担当。16年からフリーランスで、ファッションを軸にライフスタイル、アートの記事執筆・カタログなどを手掛ける。
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