2027年春夏コレクション
Image by: MARNI

2027年春夏コレクション
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クリエイティブ・ディレクターのメリル・ロッゲ(Meryll Rogge)が手掛ける2シーズン目のショーとなった「マルニ(MARNI)」2027年春夏コレクションが、9月24日にミラノで発表された。ブランドのアーカイヴと向き合いながら、「An act of revealing(露わにすること)」をテーマに、服にカットアウトを施し、内側を見せるアプローチを見せた。マルニらしい色や素材、ディテールを継承しながら、実験的でありながらフレッシュに更新している。
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紙飛行機に込められたメッセージ
招待状として届いたのは、透け感のある封筒に収められた水色の紙飛行機だ。マルニで回収した素材を用い、ローマ美術アカデミーで紙素材を研究する「Aula9」と協働して、3週間、100時間以上をかけて手作業でつくられたという。紙飛行機を選んだ理由は、その形が持つ矛盾にある。それは「ほとんど重さがないにもかかわらず、重力に打ち勝つための機械から形を得ている」ということ。もとは別の目的でつくられた素材を、新たな形にすることで、今季のキーワードである“変化”を体現した。

会場はブルーのライトに照らされ、デザインスタジオ「フォルマファンタズマ(Formafantasma)」とともに手掛けたウッドピースがランダムに配置された。技法そのものを装飾として見せる演出で、“つくること”と“新たに組み立てること”の楽しさを空間でも表現されていた。
見せすぎないカットアウト
ロッゲがヒントを得たのは、マルニ2004年春夏のビキニトップや、建物を切断して内部を露出させた作品で知られるアーティスト、ゴードン・マッタ=クラーク(Gordon Matta-Clark)、1960年代のアメリカで服と身体の関係を問い直したデザイナー、ルディ・ガーンライヒ(Rudi Gernreich)らの作品や思想。ファーストルックから続いたのは、胸元に円形のカットアウトを施したドレスのシリーズだ。手刺繍で縁取られた開口部から肌をのぞかせながらも、見せすぎない絶妙なバランスに仕上げた。

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新しいレイヤードの提案
ランジェリーの要素も随所に見られる。ブラジャーの輪郭を服に組み込み、本来は内側にあるものをあえて表へと反転。ビスチェとスカートを重ねたように見えるルックは、実は1枚仕立てのドレスだ。

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こうしたフェイクレイヤードがある一方で、新たな重ね方も提案。ショーツの上に柔らかなコットンジョーゼットのパンツを重ねたスタイリングや、背中の開いたホルターネック風のベストをシャツに重ねたルックが、軽やかで新鮮な印象を残した。

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紙のように軽い素材
春夏らしい“ライトネス”も今季のキーワードだ。リアルレザーを薄く加工した“ペーパーレザー”のジャケットは、驚きの軽やかさ。ブランドの原点のひとつであるファーには、食肉の副産物であるベビーゴートを用い、軽さとラグジュアリーな存在感を両立させた。昨シーズンから続くスキーウェア由来のスポーティな要素も、今季は軽やかな色柄のミックスでアップデートされている。

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懐かしさをモダンにアレンジ
色は、創業者コンスエロ・カスティリオーニ(Consuelo Castiglioni)の時代を思わせるパープル、グリーン、ブラウン、グレーといったダークトーン。どこか懐かしさを帯びた色合いに、初期のマルニの記憶が重なる。本来は工業的な縫製であるトリプルステッチは、コントラストカラーで際立たせた。アーカイヴからヒントを得た巨大なスパンコールを用いたドレスのほか、ビジューをあしらったミニドレスにはあえてシワ加工を施し、華やかさにラフな表情を加えている。

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遊び心あるアクセサリー
シューズは、シースルーのソックスを履いているように見えるブーツ、バイカラーのトングサンダルやラバーのようなカラフルなサンダルも目を引いた。

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エキゾチックレザーのような表情を持つ型押しバッグは、意外性のある色の組み合わせがポイント。アイコンバッグの「トランケット(Trunkette)」は、スエード素材のイーストウエスト型など、より軽やかなフォルムで登場。ラバーのような質感の丸いモチーフを連ねたジュエリーも、新鮮な表情へとアップデートされている。

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定まり始めた“ロッゲのマルニ”
招待状の紙飛行機には、「過去の記録ではなく、未来へ向かって動き続ける素材」という言葉が記されていた。その言葉に重なるように、今季のコレクションでは、かつてのマルニを思わせる色や素材、ディテールが新たなかたちへと再構築された。実験的でありながら、そこにはポジティブなエネルギーと遊び心がある。2シーズン目にして、ロッゲが描く新しいマルニの方向性は、より説得力を増している。

メリル・ロッゲ
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