Image by: 横堀良男
東南アジアの最新情報を綴るコラム「ジャラン ジャラン アジア」。1年間の3分の2以上を東南アジア諸国で過ごし、契約バイヤーのほか、ポップアップショップ、展示会出展、ファッションショーの代理店などを行う横堀良男氏が現地の情報をレポートします。
(文・横堀良男)
最近はインドネシアの仕事が多くなり、ほとんどジャカルタで過ごしています。
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今回はメンズファッションのお話です。アジアの色々な国でお仕事をいただいてきましたが、日本と東南アジア諸国で大きく違う点はメンズファッション市場の規模。東南アジア諸国と比べて、日本のメンズファッション市場は圧倒的に大きいです。日本に遊びに来た友人から「日本の男性ってオシャレな人が多いよね!」なんて言われたりします。ホント、その通りです。
しかし、東南アジアのメンズ市場は近年急成長しているのを感じます。インドネシアではここ10年でオシャレな男性が増えてきました。特に若者。以前に紹介した「フトラマ(Footurama)」や、いろいろなショップができた影響でしょう。なんだか、1990年代の日本のようです。
今回はインドネシアでおすすめのメンズセレクトショップを2つ紹介します。
インビンシブル
1つ目は「インビンシブル(Invincible)」です。動画は撮ったのですが、店内の写真を撮るのを忘れちゃいました。
パシフィック・プレイス(Pacific Place)という高級モールにあるセレクトショップです。奥にはぎっしりスニーカーが並び、常にお客さんが試着しています。
「ネイバーフッド(NEIGHBORHOOD)」や「ワコマリア(WACKO MARIA)」など世界的に人気のある日本のメンズファッションブランドも並んでいます。
オービス
シンプルなカウンター、NIGO®さんと高橋盾さんの「ノーウェア(NOWHERE)」を思い出しました。
インドネシアでメンズのセレクトショップはまだ珍しいです。
外から見えるウインドウのネオンサインを店内から覗くとこんな景色。
2つ目に紹介するのは「オービス(Orbis)」。交通違反を取り締まる機械のような名前ですが、かっこいいセレクトショップです。
小さくて素敵なカフェなどが最近増えてきているパングリマ ポリム(Panglima Polim)通り沿いにあります。インドネシアではモールに出店していない個人店はまだ珍しいですが、ようやく増えてきた印象です。車社会なので、駐車場の確保が難しく個人店はまだまだ少ないんですよ。
こちらのショップはインドネシアのメンズブランドがズラリと並んでいます。
シンプルなレイアウト。
インドネシア若手メンズブランドの星「エルハウス(Elhaus)」の新作スニーカー。
最近このタイプのカーディガンがやたら流行ってます。
インドネシアのメンズファッション市場、ポテンシャルが高いと感じていただけたでしょうか。新聞やニュースに掲載されている研究所や市場調査会社のデータを見ていると、インドネシアはあと20年は経済が伸び続けるとよく書かれています。経済が発展すれば当然ファッションの消費も増えます。
日本も経済発展とともにメンズファッションが広がっていったように、インドネシアのメンズファッションの熾烈な戦いが始まるのはもうすぐだと予感しています。ここに入り込む日本のメンズブランドはどこでしょうか。
東京都江東区出身。高校在学中からアパレル業界で働き始め、 その後、アッシュ・ペー・フランス株式会社に入社。27歳で若手ブランドの営業代行業、showroom SIDEを設立、代表に就任。 32歳で海外進出、現在は1年間の3分の2以上を東南アジア諸国で過ごし、契約バイヤーとして活動。 日本からアジア・アジアから日本のポップアップショップ、展示会出展、ファッションショーの代理店も行う。
■コラム「ジャラン ジャラン アジア」バックナンバー
・vol.1:そうだ、東南アジアで生きていこう。借金抱えて自分探しの旅
・vol.2:高級モールは世代交代?ジャカルタのアシュタはなぜ成功したのか
・vol.3:なぜ東南アジアでは合同展示会が少ないのか
・vol.4:イスラム教徒のファッションは?人気の新興3ブランドも紹介
・vol.5:シンガポールのストリート事情、人気のブランド紹介
・vol.6:業界人はここに行くべき!シンガポールのおすすめスポット
・vol.7:実は進んでる?フィリピン マニラのファッション事情
・vol.8:夏休みに東南アジアに行く方法
・vol.9:インドネシアの三越?最も歴史のある百貨店がリニューアルしたので行ってみた
・vol.10:海外進出のヒント?インドネシアで寿司を食べてみた
・vol.11:ECで稼ぐならインドネシア?
・vol.12:インドネシアのECを後押ししたスーパーアプリとは?
・vol.13:4日間で8万人が来場、インドネシアのポップアップショップについて
・vol.14:ジャカルタは全盛期の裏原宿?主催者なしのファッションウィーク
・vol.15:3年ぶりのシンガポール、コロナと円安で感じた変化
・vol.16:メイドインジャパンは強みじゃない
・vol.17:お酒やDJも 行政法人主催のイベントに参加してみた
・vol.18:インドネシアのユーズド市場、レコード人気はシティポップからシブヤ系に
・vol.19:ジャカルタで珍しいオシャレ古着のお店「フトラマ」に行ってきた
・vol.20:シンガポールは東南アジアのメディア?サステナブルについて調べてみた
・vol.21:ここで売れなきゃ成功しない?ジャカルタの大規模イベントを紹介
【最新話はこちら】
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