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ECで稼ぐならインドネシア?|コラム-ジャラン ジャラン アジア

Image by: 横堀良男

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ECで稼ぐならインドネシア?|コラム-ジャラン ジャラン アジア

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東南アジアの最新情報を綴るコラム「ジャラン ジャラン アジア」。1年間の3分の2以上を東南アジア諸国で過ごし、契約バイヤーのほか、ポップアップショップ、展示会出展、ファッションショーの代理店などを行う横堀良男氏が現地の情報をレポートします。

(文・横堀良男)

 今年の日本は猛暑日が多いそうですね。東京の取引先や友人からこのように聞かれます。「こっちはめちゃくちゃ暑いですよ。ジャカルタはもっと暑いんでしょう?」。

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 いえ、ジャカルタより東京の方が暑いです。私が慣れてしまったらからそう思うのかわかりませんが、ジャカルタの暑さは東京の8月の酷暑と比べたら余裕です(ジャカルタはどこでもエアコンが効いてるから、というのもありますが笑)。

◇ ◇ ◇

 今回はインドネシアのECのお話。インドネシアではECが急速に浸透しています。理由は大まかに3つ挙げられると思います。

1-スマホの普及率が高い

 インドネシアはここ10〜20年で経済が急成長しましたが、同時期にスマホが普及したことから働いている人はほぼ100%スマホを持っているといっても過言ではないです。そのため他の地域と比べて東南アジア諸国は、新しいテクノロジーを取り入れることに抵抗が少ない傾向にあると思っています。

2-人口が多い

 インドネシアの人口は約2億7千万人です。日本の倍近くいますし、その数は増加傾向にあるため投資をし続ける価値があります。

3-物が売れる

 GDPなどあらゆる経済指数が上を向いていて、物が売れる背景があります。

 みんなスマホを持ってる×人口が多い×経済が上向き=ECがめちゃくちゃ売れます。

 その証拠として、下記の表はインドネシアで展開しているEC各社の2022年第1四半期の月間訪問数ランキングです。

(参考)iprice insight社

 月間訪問者数が1億5千万人......。私はEC界隈に詳しいわけでもないですが、それでもこの規模の大きさは流石にすごいと実感せざるを得ません。巨大なEC市場であるインドネシアでは、ありとあらゆるものがECで売られています。アパレルや生活雑貨はもちろん、食べ物や生鮮野菜などもあり、転売もゴロゴロあります。すごいケースではNetflixのファミリーアカウント(おいおい)が売られているのも見たことがあります。

 上記の表にあるECは、日本でいうところのAmazonや楽天市場です。ECプラットフォームなので、商品さえあればある日突然誰でも出店できます。また、このECのほとんどは東南アジア全体または他国でも展開していますので、気になる方はシンガポールやマレーシア、タイ、ベトナムなども調べてみると非常に興味深い内容を見つけられると思います。東南アジアは世界でもっとも経済が伸びているエリアとも言われており、EC各社の競い合いは過熱しています。

◇ ◇ ◇

 ECで買い物すると、日本のように運送屋さんが届けてくれます。インドネシアではもう1つ、バイクタクシーが転じてバイク便も活発です。

 先日、私は軽い風邪を引きました(陰性でした)。体が怠い時、風邪薬を買いに行くのが億劫ですよね。インドネシアではそんな時に、風邪薬を買いに行く心配がありません。アプリで注文して、バイクタクシーのお兄さんが15分ほどで届けてくれました。インドネシアのECは同じ市内の買い物であれば、当日に届きます。そんなこんなでとても便利なインドネシアのEC界隈。そして、ここ数年で始まった若手ブランドの流れがあります。

 ある若手ブランドは、店舗もなく、卸先もなく、ECもなくホームページもありません。あるのはインスタグラムのアカウントのみです。どのように売っているのかというと、インスタグラムのDM機能です。DMで問い合わせをもらって、サイズや在庫を確認。そしてそのままDMで振り込み口座を教えてお客さんに振り込んでもらいます。みんな銀行アプリで振り込みますから、すぐに振り込みは確認できます。そして、バイク便で発送するんです。

このバイクタクシーのお兄さんたちがバイク便にもなっています。

 これ、インドネシアの若手のブランドだと結構当たり前なようです。そのやり方で売れるようになったら、ECと契約して、卸先を作ったり、ポップアップショップを出店したりします。数多ある日本のアパレルや雑貨のブランドに比べれば、まだクオリティが心配なものも多いです。

 しかし経済成長とともに各ブランドのクオリティは年々良くなっています。インドネシアの市場規模が大きくなり続け、いよいよ日本のアパレルや雑貨企業もこの市場を無視できなくなってきました。インドネシアは日本から飛行機で7時間半と結構遠いので、いつかバーチャルツアーみたいなことがやりたいなあと思っています。

横堀良男

Yokobori Yoshio

東京都江東区出身。高校在学中からアパレル業界で働き始め、 その後、アッシュ・ペー・フランス株式会社に入社。27歳で若手ブランドの営業代行業、showroom SIDEを設立、代表に就任。 32歳で海外進出、現在は1年間の3分の2以上を東南アジア諸国で過ごし、契約バイヤーとして活動。 日本からアジア・アジアから日本のポップアップショップ、展示会出展、ファッションショーの代理店も行う。

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