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ジャカルタで珍しいオシャレ古着のお店「フトラマ」に行ってきた|コラム-ジャラン ジャラン アジア

Image by: 横堀良男

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ジャカルタで珍しいオシャレ古着のお店「フトラマ」に行ってきた|コラム-ジャラン ジャラン アジア

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東南アジアの最新情報を綴るコラム「ジャラン ジャラン アジア」。1年間の3分の2以上を東南アジア諸国で過ごし、契約バイヤーのほか、ポップアップショップ、展示会出展、ファッションショーの代理店などを行う横堀良男氏が現地の情報をレポートします。

(文・横堀良男)

 前回、中古のレコード屋さんの話を書いたところ、周囲の方から面白かったよと言う声をいただきました。ありがとうございます。あまりジャカルタのオシャレ古着事情を書けていなかったので、今回は1つの古着屋さんにフォーカスしたいと思います。

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 ジャカルタではおしゃれな古着屋さんが多いとは言えません。むしろほぼありません。古着屋さんと言えばスリフトショップ、いわゆるリサイクルショップばかりです。

 しかし、1店舗有名な古着屋さんがあります。お店の名前は「フトラマ(Footurama)」で、ショップがあるのは個人的にジャカルタの中目黒と位置付けているクマン(Kemang)というエリアにあります。クマンには隠れ家的なショップが多く、検索してもヒットしないお店がほとんど。ぶらぶら(インドネシア語でジャランジャラン)して、偶然入ったお店がだいたい素敵なのがこのエリアの特徴です。

 そもそもジャカルタの買い物といえばショッピングモールがメインです。どこのモールに出店しているかが、ブランドやショップのブランディングに大きな影響を与えるほどです。フトラマはコモパーク(COMO PARK)という古い建物をリノベーションした施設にお店を構えています。コモパークはショップの数は多くなく、ジャカルタに住む人でも誰もが知っているようなスポットではありません。

 奥のドッグラン側から1階。友人たちとコーヒーを飲みながらおしゃべりしている人がいて楽しそうです。

 お店の数は少なめ。この少なさがグッときます

 1階にあるピザ屋さん。ドアのステッカーの多さが1990年代の下北沢を思い出させます

 1階のタコス屋さんとその横に証明写真ブース(プリクラ?)。1990年代感がありますね。

 ビルの奥にはドッグランがあり、週末には犬を連れた人たちが楽しそうにゆる〜くリラックスしています。ちなみにインドネシアはイスラム教徒人口が世界一多い国です。イスラム教では犬は不浄とされていて飼わない人が多いそうです。しかし、ここ近年はジャカルタで愛犬家をよく見ます。犬は可愛いですからね、確実に犬好きが増えています。

 かわいいワンちゃんが1匹、のんびりしていました。

 そして、フトラマはこの施設をぐるっと回った少しわかりずらいところに入り口があります。東京でよく古着屋を回っていたときも、隠れ家的なお店に行って「僕だけが知ってるぜ!」と楽しんでいたのが懐かしいです。

 店内では、ブランド古着、スニーカー、バンドTシャツ、地元デザイナーの新品アイテム、セレクトされた本、カセットテープやレコードが並んでいます。ちなみに、ジャカルタのファッション業界で働いていて、フトラマを知らない人はいません。社長のMAXさんは身長の高いハンサムガイですし、みんなに愛されています。

 久しぶりにフトラマへ来て驚いたんですが、お店の奥がオフィスになっていました。ガラス張りで中が見えるのですが、ファッションEC「ボボボボ(BOBOBOBO)」のオフィスでした。ボボボボは、ストライプインターナショナルが2017年に34%の株式を取得しています。

 フトラマは2003年にオンラインから始まったそうなので、約20年の老舗です。ここで服を買っていたキッズたちもどんどん大人になっています。東京にも〇〇チルドレンと呼ばれていた人たちがいて、今では彼らがブランドやショップを立ち上げて活躍しています。フトマラチルドレンたちもこれからデザイナーになったり、古着屋を始めていくのかなぁと考えてみたり。個人的にはこれからジャカルタにもオシャレ古着ブームが来る予感がしているので、フトラマのような古着屋が増えていくような気がしています。日本の古着屋さん&古着好きの皆さん、一度ジャカルタに来てみるとビジネスチャンスがあるかもしれませんよ。

横堀良男

Yokobori Yoshio

東京都江東区出身。高校在学中からアパレル業界で働き始め、 その後、アッシュ・ペー・フランス株式会社に入社。27歳で若手ブランドの営業代行業、showroom SIDEを設立、代表に就任。 32歳で海外進出、現在は1年間の3分の2以上を東南アジア諸国で過ごし、契約バイヤーとして活動。 日本からアジア・アジアから日本のポップアップショップ、展示会出展、ファッションショーの代理店も行う。

■コラム「ジャラン ジャラン アジア」バックナンバー

・vol.1:そうだ、東南アジアで生きていこう。借金抱えて自分探しの旅

・vol.2:高級モールは世代交代?ジャカルタのアシュタはなぜ成功したのか

・vol.3:なぜ東南アジアでは合同展示会が少ないのか

・vol.4:イスラム教徒のファッションは?人気の新興3ブランドも紹介

・vol.5:シンガポールのストリート事情、人気のブランド紹介

・vol.6:業界人はここに行くべき!シンガポールのおすすめスポット

・vol.7:実は進んでる?フィリピン マニラのファッション事情

・vol.8:夏休みに東南アジアに行く方法

・vol.9:インドネシアの三越?最も歴史のある百貨店がリニューアルしたので行ってみた

・vol.10:海外進出のヒント?インドネシアで寿司を食べてみた

・vol.11:ECで稼ぐならインドネシア?

・vol.12:インドネシアのECを後押ししたスーパーアプリとは?

・vol.13:4日間で8万人が来場、インドネシアのポップアップショップについて

・vol.14:ジャカルタは全盛期の裏原宿?主催者なしのファッションウィーク

・vol.15:3年ぶりのシンガポール、コロナと円安で感じた変化

・vol.16:メイドインジャパンは強みじゃない

・vol.17:お酒やDJも 行政法人主催のイベントに参加してみた

・vol.18:インドネシアのユーズド市場、レコード人気はシティポップからシブヤ系に

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