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「伊勢丹和菓子フェス」購入品を実食レポ 背徳の“フォアグラ芋けんぴ”など厳選5品

Image by: FASHIONSNAP

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 昨年初開催し大きな反響を呼んだ、伊勢丹新宿店の和菓子祭「ISETAN WAGASHI FES 2026」が開幕。創業400年の老舗から気鋭のフレンチレストランまで、全国から集まった多彩な店が並びます。初日は平日の昼間にも関わらず大混雑、中には購入まで1時間並ぶ店舗も。そんな同イベントで、斬新なアイデアが光る変わり種や、江戸時代から続く銘菓など、和菓子の伝統と革新を感じられる5品を記者が自ら購入。スイーツ好きの先輩記者と実食した、忖度なしのガチレポートをお届けします。

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 ISETAN WAGASHI FESは、「革新を続ける和菓子の今に光を当て、後継者不足や若者離れなどの問題を解決したい」という和菓子バイヤーの熱意により、2025年に初開催。多くの店舗で連日行列ができるなど大きな反響があったことを受け、今年第2回が開催されている。今回は各店舗のスペースを広く設定し、昨年人気を集めた実演販売を拡充。全国から14店が集まり、熟練の職人の手捌きを目の前で体感することができる。

【実食レポに参加した編集記者2名】

普段は総合アパレルや小売を中心に、デザイナーズブランドからスポーツまで幅広く担当。三度の飯よりお菓子が好きな大の甘党。最近一番感動したお菓子は「ロディックチョコレート」のビーントゥアイス。

普段はウィメンズのデザイナーズブランドを中心に、サステナビリティ・SDGsや教育分野も開拓中。お気に入りのお菓子は、素朴で優しい味わいが疲れた心と身体に沁みる、坂田焼菓子店の全粒粉クッキー「ベア」。

子どもには食べさせられない、背徳の「フォアグラ芋けんぴ」

 高知のレストラン「バルーン(baloon)」は、通常はコースの一部として提供しているスペシャリテをテイクアウトメニューとして発売。県の銘菓である芋けんぴにバルサミコ酢を和え、フォアグラペーストを挟んだ逸品です。価格はプレーンが1個880円、伊勢丹新宿店限定のフランボワーズが1個990円。

「バルーン」の「フォアグラ芋けんぴ」
「バルーン」の「フォアグラ芋けんぴ」
「バルーン」の「フォアグラ芋けんぴ」
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佐久

芋けんぴと聞いて想像する素朴さとは、およそかけ離れたモダンで華やかなルックス。注文に合わせてその場で組み上げている効果もあってか、芋けんぴ史上最高にパリパリな食感が楽しいです。

香りは完全に芋けんぴなんだけど、口に入れた途端に濃厚なフォアグラペーストで全く別の食べ物になった。これはワインが要る! ペーストからはちょっとお酒の香りもしない? マスカルポーネとラムレーズンを混ぜたおつまみを家でたまに作るんだけど、それに近い感覚がある。

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佐々木

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佐久

このリッチな舌触りと濃厚な旨み、酒飲みにはたまらない背徳スイーツです。ペーストのお酒っぽさは確かに感じるんですが、いかんせん佐々木さんの家飲みがオシャレすぎて話が入ってこないですね。

そんなことはたまにしかやらないよ(笑)。食感のコントラストも含めて、芋けんぴとフォアグラペーストを組み合わせは必然だね。甘みも塩気も偏りすぎない絶妙なバランスで、本当に美味しい。これは食べ飽きない。

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佐々木

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佐久

お次はフランボワーズ。こちらは和菓子フェスのために開発された、伊勢丹新宿店限定の商品です。手に持った時点ですさまじいフランボワーズの香りがします。

プレーンと全然テイストが違う、フランボワーズが主役だ。ベリーの甘酸っぱさをここまでダイレクトに楽しめるスイーツは、洋菓子でもそう多くないんじゃない?両方食べて思ったけど、すごく生っぽいというか。お菓子というよりお料理という感じ。そう考えると1個990円も納得なのかな...。

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佐々木

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佐久

この全く保存を前提にしていない感じがいいですよね。箱売りもしていたので、ホームパーティの手土産みたいな使い方がベストじゃないかと。

ここぞ!という気合いの入ったホームパーティに持って行きたいかも。自分へのご褒美にするのも良いけど、楽しくお酒を飲みながら誰かとシェアしたいお菓子だな。ただ、子どもにはちょっともったいなくて食べさせられないね...(笑)。

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佐々木

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佐久

お酒とフォアグラ芋けんぴは20歳になってから。これほど悪魔的にお酒が進む味とは思わず、業務時間に食べさせてすみません。(※全年齢対象商品です)

和菓子の王道をいく繊細さ 創業400年老舗の「あんず餅」

 寛永2年創業の金沢の和菓子店「森八」は、400年以上の歴史を持つ全国屈指の老舗。そんな名店が和菓子フェスのために作った限定商品が、名産の金箔をあしらったあんず餅です。白小豆で炊き上げたこし餡に杏子を加え、宇治抹茶入りの長命寺生地で包みました。価格は1個324円。

「森八」の「あんず餅」
「森八」の「あんず餅」
「森八」の「あんず餅」
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佐久

金沢で創業400年ともなると、もう当たり前のように金箔がのっております。シンプルで美しいですね。

あんず餅って初めて食べるかも。奇を衒わない上品な見た目で、さすがは老舗って感じだ。宇治抹茶の生地の香りがいいね。青っぽくて爽やかで、これからの季節にぴったり。

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佐々木

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佐久

茶筒に鼻を突っ込んだ時のような、落ち着いた香りがしますよね。

独特な表現だね(笑)。

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佐々木

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佐久

生地はモチモチ感がしっかりありながら、歯切れの良さもあって抜群の食感です。

生地の味自体はとても薄いんだけど、香りと食感が豊かだから味わい深く感じる。白餡の甘さは控えめで、杏の酸味も尖ったところがなくてさりげない。でも全然物足りなくないのがすごいなと思う。どこまでも優しくてまろやかな味だね。緑茶が飲みたい!

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佐々木

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佐久

この繊細さが和菓子の王道なのでしょうね。お酒から遠ざかってくれて何よりです。

1時間並んだ! 福島銘菓「あわまんじゅう」

 「小池菓子舗」の代表商品 あわまんじゅうは、江戸時代後期に生まれた福島名物。その名の通り、粟ともち米を合わせた黄色い皮でこし餡を包んで蒸しあげる逸品です。和菓子フェスでは蒸したてが提供されるのも嬉しいポイント。価格は1個150円。

「小池菓子舗」の「あわまんじゅう」
「小池菓子舗」の「あわまんじゅう」
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佐久

ひよこのような淡いイエローがとてもキュート。手に取るとまだ温かいのが嬉しいですね。購入するのに1時間並んだ甲斐があります。

お米を炊いた時の湯気みたいな、穀物の少し甘い香り。ホッとするな。生地がすごく独特で不思議じゃない? みずみずしくて少しふやけた感じというか、今までにお菓子では味わったことのない食感。

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佐々木

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佐久

半分しか存在していないような儚さで、粟のプチプチ感だけ残っていくのが面白いです。餡は甘さ控えめで、少し塩気はあるけど尖ったところがまるでない。なのにとてもユニークで、食べた人にしか分からないというか、写真では想像できない美味しさですね。

素材の味をピュアに楽しむ、本当に素朴なお菓子だね。クッキーとか蒸しパンとか、そういうものにも近そうだけどやっぱり何か違う。このあわまんじゅうでしか得られない安心感があるというか。この味わいは唯一無二だと思う。

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佐々木

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佐久

不安だらけの東京に生きる我々にとって、1時間並んでも買いたいものは「安心」なのかもしれませんね。

羊羹が苦手な人にこそ勧めたい 衝撃の燻製羊羹「燻×羹 レモン」

 栃木を代表する和菓子の名店「高林堂」が用意した限定商品は、和菓子では非常に珍しい燻製を取り入れた羊羹。伝統的な黒糖羊羹をウイスキーオークのチップで香りづけし、催事限定仕様としてレモンの寒天を合わせました。価格は1個1728円。

高林堂の「燻×羹 レモン」
高林堂の「燻×羹 レモン」
高林堂の「燻×羹 レモン」
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佐久

羊羹をウイスキーオークで燻製、そんなことしていいんですね(笑)。少し戸惑ってしまうほどの強烈な燻製の香り。見た目は普通の羊羹なのに香りはスモーキーで、視覚と嗅覚の食い違いに脳が混乱しています。

今回食べたお菓子の中で一番びっくりしたかも。食べると正統派の羊羹で、レモンの爽やかさもしっかり感じるのがすごく不思議。燻製以外の部分を崩しすぎていない分、なおさら燻製の威力がすごい。最初に嗅いだ瞬間、私も正直ギョッとしちゃったくらい。

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佐々木

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佐久

黒の衝撃ならぬ、燻製の衝撃とでも言うべきでしょうか。羊羹は平面的なものという固定観念をぶち抜かれましたね。

羊羹って味が均質でのっぺりした印象があって、元々はあまり好んで食べなかったの。でもこれはかなり美味しい。あんバターサンドとか洋菓子の要素を取り入れたものは他にもたくさんあるけど、あんこ純度が最も高い羊羹でそれを実現しているのがすごいと思う。燻製という香りの要素が加わることで奥行きを感じられて、羊羹自体の美味しさも再発見できる。苦手な人こそ食べてみてほしいかも。

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佐々木

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佐久

レモンも良い仕事をしていますよね。黒糖のコクって羊羹の中でも特にクセが強くて、そこにウイスキーオークの甘やかな香りも加わっているのに、後味は驚くほどすっきりとしている。柑橘の酸味と爽やかな香りあってこそだと感じます。

レモン寒天の量のバランスもいいのかも。柑橘は個性的な食材だからこそ、全体の均衡を崩してしまうこともあるけど、あくまでアクセントとして潜ませているのが秀逸だと思う。これウイスキーはもちろん合うだろうけど、コーヒーもいいね。

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佐々木

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佐久

合わせる飲み物の話をしたくなるというのが、美味しい食べ物の証なのかもしれません。

白米の原点に帰りチーズを最大限に引き立てた「揚げたて慶長 チーズ」

 手土産の定番品としても人気を集める「赤坂 柿山」のおかきが、削りたてチーズをまとってフォトジェニックに変身。米を潰さず薄焼きに仕上げる代表商品「慶長」を揚げたてで用意し、注文が入るたびにパルミジャーノレッジャーノを振りかける、催事ならではのライブ感が魅力の一品です。価格は14枚入りで972円。

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佐久

これはもうおかきではなくチーズですね。チーズそのもの感で言えば、チーザ(江崎グリコのチーズスナック)の比ではないという感じです。

サクサクで少し空気を含んだようなふわりとした軽い食感、それだけをチーズに添えている印象。おかきというより、振りかけるフレーバー自体の美味しさを最大限に引き出すための、“最良の皿”だね。

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佐々木

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佐久

確かに、チーズ自体をどう調理してもこの楽しい食感にはきっとならないですもんね。もちろん、チーズ味のパウダーとチーズそのものを削りかけるのでは全く別物だから、ハッピーターン系の煎餅でもこうはならない。これって実はチーズ好きにとことん向き合ったお菓子なのかもしれません。

店の魂であるおかきがここまで脇役に徹している。その潔さが老舗ならではの余裕を感じさせて素晴らしい。さっきチーズを少し払って食べてみたけど、絶対に山ほどチーズかけた方が美味しいと思う。

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佐々木

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佐久

よくよく考えたら、米ですから。それも、慶長は粒も潰さないでそのまま揚げているから、より米度が高い。我々は、漬物や佃煮といった伝統的なご飯のお供をはじめ、ハンバーグなどのおかず、カレーや麻婆豆腐のような液状のもの、果てには主食であるお好み焼きまで、あらゆる料理を楽しむ土台として白ごはんを食べています。このおかきは、その原点に立ち返っているのかもしれません。

クラッカーなんかと比べるとずっと後味がすっきりしていて食べやすいし、おかきの新しい可能性なのかも。口いっぱいのチーズをより美味しくいただきたい方におすすめのおかきです。

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佐々木

リピートするならどのお菓子......?

どれも美味しかったことは大前提として、高林堂の燻製羊羹と小池菓子舗のあわまんじゅうで迷う。燻製羊羹は羊羹の基本を守りつつ、美味しさをさらに引き出すために燻製が取り入れていたのが印象的。見た目はトラディショナルなのに、静かな驚きがあった。一方のあわまんじゅうは完全に未知の食べ物。何にも例えられないユニークな味で、大行列ができるのも納得だった。

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佐々木

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佐久

僕もかなり迷うのですが、一つ選ぶならあわまんじゅうですね。佐々木さんが話していた、安心感という言葉がまさにぴったり。仕事で疲れて帰った晩に温かいお茶と一緒にあれを食べたら、心の状態次第では泣いてしまうかもしれません。

どれだけ忙しない毎日でも人間らしさを忘れないというか。人の血が通っている味、本当の意味で温かいものを口にすることが、心身ともに健康でいるために重要だと思う。あわまんじゅうは、市販の食べ物や外食ではなかなか味わえない優しい味だった。

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佐々木

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佐久

人の手で作られていることを強く感じる味でした。クラフト饅シップ、ですね。

今後も食レポを続けていくなら、お互い表現力を高めていこうね......。

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佐々木

最終更新日:

■ISETAN WAGASHI FES 2026
会期:2026年6月16日(火)~6月22日(月)
会場:伊勢丹新宿店 本館地下1階 フードコレクション・フードステージ
所在地:東京都新宿区新宿3丁目14−1
営業時間:10:00〜20:00
公式サイト

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