Image by: FASHIONSNAP

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国内の主要スポーツメーカーの2025年度通期決算が出揃った。ミラノ・コルティナ冬季五輪や東京世界陸上といった国際大会の追い風に加え、世界的なランニングトレンドなどにより、複数社が過去最高売上高を更新。トップアスリートへの支援のみならず、ライフスタイル分野へのアプローチ強化が各社の業績をけん引した。今回は国内スポーツ・アウトドアメーカー5社にフィーチャーし、決算を売上規模順で紹介。2025年度に行った主な取り組みと、今期の注目トピックもまとめた。
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アシックス 8109億円
2025年12月期連結業績
売上高:8109億円(前期比19.5%増)
営業利益:1425億円(同42.4%増)
純利益:987億円(同54.7%増)
<当期の主要トピック>
- スポーツスタイルとオニツカタイガーそれぞれがカテゴリー単体で初めて売上高1000億円を超えるなど好調となり、過去最高業績を達成。
- 3期連続でオリンピック日本代表の国内最高位スポンサーを務め、アスリートを支援。東京2025世界陸上では、日本代表選手の公式ウェアを制作。2025年11月に日本初開催された夏季デフリンピックのトータルサポートメンバーに就任。
- 一般財団法人「ASICS Foundation」を設立。スポーツに関わる社会課題に取り組み、スポーツインフラの整備やスポーツ用品の提供を実施。
- スポーツスタイルカテゴリーの新プロジェクト「シグネチャーシリーズ」が始動。第1弾として「セシリー バンセン」と協業。
- タイとスペインでレース登録プラットフォームを提供するタイランとデポチケットを子会社化。
- 米カリフォルニアに研究拠点の「アシックス インスティテュート オブ スポーツ サイエンス アメリカ」を設立し、ミシガン大学とのパートナーシップを締結。
<今期の主要トピック>
- 2026年を“イヤー・オブ・アジア”と位置付け、東南アジア事業を強化。ランニング、テニスに加えて、新たにバドミントンやサッカーにも注力。
- 正月の箱根駅伝では着用率が前年比2.9ポイント増の28.5%に伸長。
- ピッチイベント「Kenzen」を立ち上げ。ミシガン大学をパートナーに迎え、米国のスタートアップとの事業提携を視野に、アイデアを募集。
- 2026年4月に入社する大卒新入社員の月額初任給を現行の30万円から33万円に引き上げ。
- オニツカタイガーの国内唯一の専用生産工場を鳥取にオープン。
- 三宅デザイン事務所との協業プロジェクト「ISSEY MIYAKE FOOT」によるシューズ第1弾を発売。新たなコンセプトでの開発を通して、ファッションスニーカーの裾野を拡大。
2026年12月期業績予想
売上高:9500億円(前期比17.2%増)
営業利益:1710億円(同20.0%増)
純利益:1100億円(同11.4%増)
ミズノ 2590億円
2026年3月期連結業績
売上高:2590億円(前期比7.8%増)
営業利益:226億円(同8.8%増)
純利益:183億円(同20.6%増)
<当期の主要トピック>
- サッカーやスポーツスタイルが伸長し、売上高、各利益ともに過去最高を更新。スポーツスタイルシューズはコロナ禍前の2020年3月期比で約9.5倍に成長。
- ファッションスニーカーの「ミズノスポーツスタイル」と連動したアパレルラインを始動。
- インド・ムンバイに初の事業所「ミズノ インディア」を開設。インド国内でのスポーツ用品の製造・販売に本格参入。カンボジア・プノンペンには、同国初の子会社「ミズノスポーツカンボジア」を設立。
- ホンダ・レーシングとユニフォーム供給に関するパートナーシップ契約を締結。
- 2025年の箱根駅伝で着用者1人となったことを受け、ランニングシューズの開発チームを再編。最新レーシングシューズ「ハイパーワープ(HYPER WARP)」シリーズを発表。
- 渋谷PARCOをはじめ、池袋PARCOやダイバーシティ東京 プラザ、ニュウマン高輪に出店。
<今期の主要トピック>
- 6月のサッカーW杯では、日本代表の田中碧選手らがミズノのスパイクを着用予定。好調なサッカー事業でさらなるブランド認知向上を期待。
- パリのLVMH特別展に和紙を用いた「ウエーブプロフェシーモック」を出展。
- 9〜10月に開催されるアジア・アジアパラ競技大会の会場となる名古屋の新スタジアム「パロマ瑞穂スタジアム」の管理運営を開始。
- ホンダ・レーシングのスタッフ用ユニフォームをベースにしたファン向けアパレルアイテムを販売。
2027年3月期業績予想
売上高:2800億円(前期比8.1%増)
営業利益:255億円(同12.8%増)
純利益:190億円(同3.4%増)
ヨネックス 1636億円
2026年3月期連結実績
売上高:1636億円(前期比18.3%増)
営業利益:165億円(同16.7%増)
純利益:120億円(同14.2%増)
<当期の主要トピック>
- 連結売上高の6割超を占めるバドミントン事業の売上高が前期比19.6%増で着地。地域別では、連結売上高の5割超を占めるアジアが同25.8%増となった。
- 契約選手の活躍を活かした情報発信や「ヘッド・トゥ・トー(頭からつま先まで)」での提案(ラケットに加え、シューズ、ウェア、バッグなどを含めた複合提案)、直営店やECなどの販売チャネル強化が奏功し、連結売上高は過去最高を更新。
- 2025年6月25日付で米山勉代表取締役会長が退任。これにより、代表取締役は2022年4月に就任したアリサ・ヨネヤマ社長1人体制に。
- 福岡県糸島市で行われた国際バドミントン大会「2025 JAPANDA INTERNATIONAL OPEN in ITOSHIMA, FUKUOKA」に協賛。ブランド最大規模のテニスイベント「YONEX TENNIS FESTIVAL 2025」を開催。
- ヨネックスがスポンサーを務める車いすテニスの小田凱人選手が、2025年9月の全米オープンで初優勝を果たし、史上最年少で生涯ゴールデンスラムを達成。
- ミラノ・コルティナ冬季五輪スノーボードで、契約アスリートの戸塚優斗選手が男子ハーフパイプ金メダル、木村葵来選手が男子ビッグエア金メダル、木俣椋真選手が同銀メダル獲得。
<今期の主要トピック>
- 原材料や物流費の高騰を踏まえ、バドミントン、テニス、ソフトテニスのラケットとストリングの価格を2026年6月1日付で改定。
- 生産体制強化の一環として、2025年6月に完成した新潟のテニスラケット新工場に続き、2026年8月に富山でバドミントンラケット&ストリングスの新工場を着工予定。
- 上級者向けの最新ソフトテニスラケット「ボルトレイジ 8S/8V」とストリング「ポリアクション アンリーシュ」を発売。
- 日本ソフトテニス連盟による公認マークの廃止に伴い、2026年6月中旬からラケットへのマーク貼付を順次終了。
2027年3月期業績予想
売上高:1780億円(前期比8.8%増)
営業利益:178億円(同7.6%増)
純利益:132億円(同9.2%増)
ゴールドウイン 1375億円
2026年3月期連結業績
売上高:1375億円(前期比3.9%増)
営業利益:258億円(同18.0%増)
純利益:240億円(同1.4%減)
<当期の主要トピック>
- 売上高と営業利益が過去最高を更新した一方で、2015年から事業提携してきたスパイバーの私的整理による株式売却で特別損失を計上し、純利益は前期比1.4%減で着地。
- 「ゴールドウイン」の韓国初の旗艦店「ゴールドウイン ソウル」をソウル・江南区にオープンしたほか、イギリス・ロンドンにも現地法人GOLDWIN LONDON LIMITEDを設立し、「ゴールドウイン」旗艦店を出店。
- 「ゴールドウイン」で陸上短距離のサニブラウン・アブデル・ハキーム選手と契約。パフォーマンスウェアの共同開発を通して、ロードランニング事業を強化。
- 人材の定着率とモチベーション向上による販売力強化を目的に、全販売員を正社員化。
- 創業地・富山県に大規模な複合型アウトドア施設を建設するプロジェクト「プレイアースパーク ネイチャーリング フォレスト」の計画を発表。同じく観光事業強化の一環として、国内外でハイキング・トレッキング・登山イベントの企画を手掛けるアルパインツアーサービス社を子会社化。
- 「ザ・ノース・フェイス」では、トレイルランニングシューズ「ベクティブ」を拡充。2026年2月には、若年層をターゲットに据えた新作アパレルコレクション「ジェネラル アスレチック レクリエーション」を発売。
<今期の主要トピック>
- 「ゴールドウイン」の米国旗艦店「Goldwin New York」を4月24日にオープン。また、今期中に新たに中国本土に6店、国内2店、韓国1店、米国1店の出店を予定(一部は既にオープン済み)。
- 「ザ・ノース・フェイス」として世界初のシューズに特化した「ザ・ノース・フェイス フットウエア シンサイバシ」をクオーツ心斎橋に出店。
- 2026年9月をもって「ウールリッチ」の販売を終了。
- アウトドア好きの会員同士をつなぐオンラインコミュニティ「Goldwin Circle」を開設。
- 新たなリペアプログラム「ゴールドウインリペアクラブ」を始動。セルフリペア体験イベントを開催。
- 2024年6月からゴールドウインが日本での独占販売を担ってきた米フットウェア「オールバーズ」が身売りし、IT企業に急転換。
2027年3月期業績予想
売上高:1454億円(前期比5.7%増)
営業利益:261億円(同0.9%増)
純利益:256億円(同6.3%増)
デサント 1193億円
2026年3月期連結実績
売上高:1193億円(前期比6.8%減)
経常利益:239億円(同28.5%増)
純利益:151億円(同16.2%増)
<当期の主要トピック>
- 日本での「デサント」直営店事業が好調に推移したが、ブランドのプレミアム化推進に伴って卸販売を縮小し、セールも抑制したことで減収で着地。経常利益、純利益は4期連続史上最高益を更新、中国での「デサント」事業がけん引した。
- ミラノ・コルティナ2026オリンピック開催期間中、コルティナ・ダンペッツォにデサントのブランドハウスを開設。
- 「デサント」がトップランナー向けランニングシューズ「デルタプロ イーエックスピー ブイスリー」を発売。2025 JTBC ソウルマラソンでは、契約選手のニコラス・キトゥンドゥが同シューズを着用して優勝。初のランニングイベント「ラングラフィー」を開催。
- 「アンブロ」がサッカーのジュニア育成を視野に、青森県サッカー協会とのパートナーシップ契約を締結。
- 「デサント」が北京華貿中心に中国内最大規模の旗艦店を出店。
- 「ムーブスポーツ」が、2026年春夏シーズンからバレーボールウェアの展開を開始。
<今期の主要トピック>
- 「デサント」がプレミアムスポーツブランドとしての直営店展開を強化。大阪・心斎橋の新商業施設「クオーツ心斎橋」やなんばパークス、6月11日にグランドオープンする名古屋のラグジュアリーモール「ハエラ」などに出店。
- デサントアパレルの新社長に元専務の塔筋祥平氏が就任。
- 「デサント」が2013年からオフィシャルスポンサーとしてサポートを務めるスイストライアスロン連盟にシューズの供給を開始。
- 中国では「デサント」ブランドで更なる規模拡大、韓国では「デサント」「アンブロ」「アリーナ」の更なる伸長とシューズビジネスの拡大を目指す。
2027年3月期業績予想
売上高:1200億円(前期比0.6%増)
経常利益:260億円(同8.8%増)
純利益:210億円(同39.1%増)
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