表参道ヒルズが、開業20周年を記念した企画「OMOTESANDO HILLS 20th」を5月2日から開催する。これに先駆け、同企画の一環として藤原ヒロシが手掛ける展覧会「inception (1976)」とポップアップストア「ODORIBA」の内覧会が開催された。
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「inception(1976)」は、1970年代にロンドンで勃興したパンクカルチャーにフォーカス。セックス・ピストルズが「アナーキー・イン・ザ・U.K.」でデビューした1976年をその起源と定義し、同バンドにまつわるものを中心に、藤原やキュレーターを務めた「ピール&リフト(PEEL&LIFT)」のデザイナー 細谷武司を始め、世界的なコレクターたちが提供した貴重な資料が多数揃う。







セックス・ピストルズが実際に使用していたアンプケース
会場入り口には、セックス・ピストルズが実際に使用していたアンプケースを展示。同展のメインヴィジュアルに用いたレコーディング風景の写真にもこのケースが写っており、展示会のテーマを色濃く表すキーピースとして藤原が出展した。続く順路では、バンドのデビュー作から時系列順にアートワークなどを紹介。数点しか現存していないというシルクスクリーンのポスターや、幻のレコードとされ2024年のオークションでは約500万円の値がついた「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」のオリジナル盤などが並ぶ。展示品の多くは、バンドのアートワークを多数制作したジェイミー・リード(Jamie Reid)によるもので、中には同氏のサインが入った希少な作品も。音楽やファッションだけでなくグラフィックデザインの分野でも、パンクカルチャーが後世に絶大な影響を与えたことを感じさせる。





藤原ヒロシが学生時代に着ていた私物
会場のメインエリアには、セックス・ピストルズの仕掛け人であるマルコム・マクラーレン(Malcolm McLaren)とヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivienne Westwood)が手掛けた、「セディショナリーズ(SEDITIONARIES)」などのアーカイヴアイテムが登場。バンドメンバーの衣装や藤原の学生時代の私物などを、当時着られていた通りのスタイリングで展示している。そのほか、セディショナリーズの前身となった各ブティックのアイテムも紹介。「セックス(SEX)」で販売していたTシャツとそのグラフィックの元ネタや、メトロポリタン美術館とキム・ジョーンズ(Kim Jones)が所有し、世界に3点しかないという「レット・イット・ロック(LET IT ROCK)」のバイカー風Tシャツなど、貴重なアーカイヴが数多く揃う。





「レット・イット・ロック(LET IT ROCK)」のバイカー風Tシャツ
本展を手掛けた藤原は、誕生から半世紀を経た今パンクを再提示する意義について「僕のような直接的に影響を受けた世代だけじゃなく、僕らの世代から影響を受けた誰か、その誰かに影響を受けた誰か、という形で現代のユースカルチャーも間違いなくパンクと繋がっている。それだけ大きな分岐点だった」と説明。「皆が想像する革ジャンやボロボロのTシャツといったスタイルの発明は元より、パンクの真に重要な点はアティチュード。パンクを経験した者たちが後に何をやったかだと思う。他人と違う個性を重んじたことで、表面的に彼らの服装や音楽を真似るフォロワーだけではなく、その精神性を引き継いだ新しい表現を多く生み出した」と後世に与えた影響を分析した。当時のムーブメントを経験していない若い世代へのメッセージとして、「展示している服のディテールをよく観察してほしい。何の機能もないユーモラスな仕掛けがたくさんある」と見どころを語り、「そういう無駄を楽しむ余白こそ面白い。綺麗に整っているだけが服の価値ではないと感じてもらえたら」と呼びかけた。





アンダーカバー(UNDERCOVER)」とのコラボレーションTシャツ
ポップアップストアは、イベント限定のオリジナルアイテムを軸にラインナップ。かつて明治神宮前駅の開発時に出土したというナウマンゾウの化石に着想を得た、ゾウのグラフィックを配したTシャツやフーディーを用意する。また、同じくゾウをモチーフにした「アンダーカバー(UNDERCOVER)」とのコラボレーションアイテムや、ドムドムハンバーガーのマスコットであるゾウ「どむどむくん」のぬいぐるみも登場。そのほか、ジュンが運営するコンセプトストア「ヴイエー(V.A.)」のアイテムや、ヴィンテージショップ「エレクトリックランド(electricland)」がセレクトした音楽にまつわる古着のTシャツなども並ぶ。
最終更新日:
■「inception(1976)」
会期:2026年5月2日(土)~5月17日(日)
会場:表参道ヒルズ 本館 B3F スペース オー
所在地:東京都渋谷区神宮前4-12-10
時間:11:00~20:00
入場料:大人 2000円(学生および15~18歳は無料)
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