FENDI 2024年春夏ウィメンズコレクション
Image by: FENDI
「フェンディ(FENDI)」が、ミラノファッションウィーク初日の9月20日、2024年春夏コレクションを発表した。
アーティスティック ディレクターのキム・ジョーンズ(Kim Jones)が掲げた今シーズンのテーマは、着たいものを着るアティチュードを持った「ローマの女性たち」。キムは「ローマには、他人の目を気にしないで気楽に過ごせるエレガンスがあります。そしてそれは本当のラグジュアリーです。今回のコレクションでは、自分自身と自分の人生のためだけに服をまとう女性と、彼女たちのストーリーを反映させたいと思いました」と話す。間違いなくそれは、シルヴィアやデルフィナといった、キムのフェンディでのクリエイティブワークに大きな影響を与えるフェンディ家の女性たちのことを意味している。
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ローマの自由なムードを映したコレクションは、ニットやカーディガン、シャツといった着心地の良さ感じさせる日常的なアイテムをベースにしつつ、ツイストしたり、デコルテ部分をカットアウトしたり、アシンメトリックにしたり。肩を落としたオーバーシルエットの白シャツは、シンプルながら洗練さとエレガンスを感じさせる一着。
また、メゾンの繰り返されるコードやモチーフも随所に取り入れられ、現代のフェンディウーマンを構築。職人技が光る「セレリア」ステッチはバッグのみならず、ボトムスのウエスト部分や、アンクレット付きシューズの後ろの踵部分、デルフィナ・フェンディによるジュエリーにも取り入れられ、コレクションの全てのカテゴリを結びつけるキーモチーフとして採用された。
カール・ラガーフェルドが手掛けた1999年春夏コレクションから引用されたダブルFのプリントや、抽象的なカラーブロックは、レザーに施されたほか、帯のようにパネルデザインされ、ペールブルー、ブラウン、オレンジといったコレクションのカラーパレットを表現する上で効果的に用いられた。
白を基調とした会場には、「あなたはどのバッグを選ぶ?」と言わんばかりに、フェンディの代表的なバッグを模した巨大なオブジェを設置。「ピーカブー」や「バゲット」「フェンディ オリガミ」「フェンディ ファースト」といった個性の異なるアイコンバッグに加え、今シーズンは新作「フリップ」も登場した。金具などを使わないシンプルな構造ながら、面を折り畳むことでクラッチバッグとしても使え、面によって異なるカラーを配し、マチをつけることでフラットであるトートバックを立体的に表現している。
ショーではダイナ・ワシントンとマックス・リヒターの楽曲をミックスした合成曲「The Bitter Earth / On the nature of Daylight」が会場にしっとりと響き渡り、情緒的なムードを演出するのに与えるのに一役買った。
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